■伝説のサーフ・フィルム「クリスタル・ボイジャー」、日本初上陸
c Palm Beach Pictures PTY LTD 1972
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70年代初頭のサイケデリックな映像革命。時空を超え、波の鼓動と共にトリップするサーフィン映画。サーフムービー史上最も成功したと言われる「クリスタル・ボイジャー」が、12月4日(土)より東京「シブヤ・シネマ・ソサエティ」で上映される。この映画は「裸足の1500マイル」「モーニング・オブ・ジ・アース」の製作者デヴィッド・エルフィックとサーファー/カメラマンのジョージ・グリノーによる伝説的なサーフィン・ドキュメンタリー映画。ジョージのナレーションによって彼のサーフィン哲学が語られる。オリジナル音楽は「モーニング・オブ・ジ・アース」のG.ウェイン・トーマスが担当。前半はパーフェクトな波を求めるジョージの姿が描かれる。最後のクライマックスである23分は、ピンクフロイドの“Echoes”の音に乗り、異次元空間ともいえるチューブの世界へと案内される。
先日、試写会でこの映画を見ることができた。とにかく70年代初頭にこんな映像が撮影されていたことにカルチャーショックを受けた。ジョージ・グリノーが60年代にスプーン型のニーボードを作って、カメラマンとしても活躍したマルチタイプの人間だったことは知っていたが、彼の作品をこの目で見るのは初めてだった。彼の作品を見たことのあるサーファーは日本には少ないだろう。そのころのサーフィン映画が主にランドショット中心だった当時、グリノーが独自に開発した水中カメラを背負い、ニーボードやビーチマットで波乗りをしながら撮影された映像は観客に大きな衝撃を与えたという。それは誰もが初めて見る「チューブの内側」の風景だった。これが本当に美しい。ピンクフロイドの音と一体化したその世界は、宇宙さえ感じさせる。もし、これからサーフィンカメラマンを志そうという人や、グリノーの映像をまだ見たことないサーフィンカメラマンがいるとしたら、絶対に見ることをお勧めする。何かしら感じるものが絶対にあるはずだ。試写会にいたある業界関係者のなかには、クライマックスまでが長過ぎたとか、俺がやるんなら違うなどと言っていてる人もいたが、自分的には美しさにかなり感動したし、多くの人がこのグリノーにインスパイヤーされたことが理解できた。
この「クリスタル・ボイジャー」。1973年12月5日、オーストラリアのシドニー・オペラ・ハウスにてプレミア上映された後、大ヒット。10万ドル以上もの興収を得て、オーストラリアのサーフィン映画史上最も成功した映画の1つとなった。その後、イギリスの会社が権利を取得、カンヌ映画祭へも出品、ロンドンのウエスト・エンドでの6ヶ月にも渡るロングラン・ヒットなどによって世界的なカルト・ヒット作となった。噂ばかりではなく、実績がものをいう「クリスタル・ボイジャー」。ピンクフロイドファンにもたまらない「エコーズ」の最高のプロモーション映像ともいえよう。30年という時を経て、サーフィン映画とういう枠を越えた伝説のフィルムが日本初上陸を果たす。
■クリスタル・ボイジャー
12/4(土)よりシブヤ・シネマ・ソサエティにて連日夜9時20分レイトロードショー!
シブヤ・シネマ・ソサエティTEL:03−3496−3203
■チケット
特別鑑賞券¥1,300(税込)絶賛発売中 当日料金 一般¥1,600 学生¥1,400 高・シニア¥1,000
※劇場窓口、SHIBUYA TSUTAYAにてお買い求めのかたに先着で「ガーネッシュ・インセンス(お香)」(アメリカ直輸入仕様)プレゼント
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クリスタル・ボイジャー
監督・製作:デヴィッド・エルフィック
脚本:ジョージ・グリノー
撮影:ジョージ・グリノー、アルバート・ファルゾン
編集:アルバート・ファルゾン、ジョージ・グリノー
ロンダー・マクレガー
音楽:Gウェイン・トーマス、“Echoes”:ピンク・フロイド
出演:ジョージ・グリノー、ナット・ヤング、リッチー・ウェスト
1972年/オーストラリア・アメリカ合作
カラー/79分/35mm/ビスタ/ドルビーSR-D
原題:CRYSTAL VOYAGER
日本語字幕:藤田亜科
オリジナルサウンドトラック:キングレコード
提供:レイドバック・コーポレーション、キングレコード
配給:グラッシィ
オリジナルサウンドトラック11月26日リリース。 |
c Palm Beach Pictures PTY LTD 1972
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