■フィル・ラジズマンが、ブラジル初のASPワールドタイトルを獲得
「そして、ビーチにはアレックス「ピカルタ」サラザールが居てくれた。彼は私のマスターのような人物で、彼が私に与えてくれた多くの強さとサポートは本当に素晴らしかったよ」。
ブラジリアン・サーフィンの父と慕われているサラザールは、過去に3度の世界2位を経験し、今回のイベントにも参加。その上、もう一人のファイナリストであるロドリゴの人生にとっても大きな存在だった。「ピカルタは、私の父のようである」とロドリゴが言った。「実際に彼が僕の育ての親で、彼が自分のサーフィン全てを教えてくれたんだ。今日も彼のために精一杯サーフした。でも僕も彼のように2位になった。それでも、この結果を誇りに思うし、ブラジルから世界チャンピオンが生まれて幸せだよ」
ラジズマンは、全イベントのフォーム・サーファーの1人で、再びファイナルを支配した。彼の最高得点となった8ポイント・ライドは、いくつかの大きなモダン・トップターンからラディカルな「トーズ・オン・ザ・ノーズ」「ヘリコプター」までをフィーチャーした。「フィルは、本当にそれに値する」と4X世界ロングボードチャンプでオックスボープロ・ワールド・ロングボード・チャンピオンシップのサポーターのナット・ヤングが言った。「彼は力強いサーフィンをしたよ。彼は本当に若いサーファーだ。もちろん今のロングボード界におけるブラジリアンの本当の力を見ることが出来て素晴らしかったよ」とコメント。
ラジズマンはセミファイナルでカルロス・バヒア(BRA)を破り、もうひとつのセミ・ファイナルで、ロドリゴは元世界チャンピオンとして唯一勝ち残っていたボンガ・パーキンス(HAW)を下した。そして、オールブラジリアンという歴史に残るファイナルが実現した。
そして、遥々日本から参加したサーファー達。48人のトライアリストのなかに日本からジェイソン鈴木、吉川祐二、真木蔵人がエントリー。真木蔵人は順調に勝ち進み、トライアルのクオーターまで行ったが、残念ながらメインラウンド進出ならず、54位でフィニッシュした。
そしてメインラウンドでは、日本のナショナルチャンピオンとして出場した尾頭信弘をはじめ、鍋島庵莉、木下デヴィット、枡田琢冶が日本人代表としてエントリー。 しかし、ラウンド1から全員がルーザースを強いられた。そして日本人唯一ラウンド3進出を果たしたのが鍋島庵莉。しかし、準優勝のダニーロ・ロドリゴ(BRA)に行く手を阻まれ万事休す。ここで日本人全滅となり鍋島の17位という成績が日本人最高位となった。次回のASPのロングボードの試合は会場を日本に移動。6月8日(金) から 10日(日) 千葉県いすみ市太東において、ASP WLT 2STAR 「TANY SURF presents REAL B VOICE Longboard Pro Taito 」が行われる。どこまで世界のトップロングボーダーが来日するかはまだ発表になっていないが、世界に挑戦する多くの日本人選手の応援に太東に行こう。
WLC/オックスボー・プロ・ワールド・ロングボード・チャンピオンシップ
結果
1位:フィル・ラジズマン(BRA)15.00
2位:ダニーロ・ロドリゴ(BRA)12.30
セミ・ファイナル
S1: フィル・ラジズマン(BRA)15.00 ロジャー「カルロス」バヒア(BRA)13.75
S2: ダニーロ・ロドリゴ(BRA)14.85 ボンガ・パーキンス(Haw)12.00
クォーターファイナル
QF3: ボンガ・パーキンス(Haw)11.60 ジャクソン・クローズ(AUS)8.40
QF4: ダニーロ・ロドリゴ(Haw)14.75 ハービー・イングレビー(AUS)14.00
|