「僕は、このイベントに勝ったときの兄の顔の表情を、いまでも覚えているよ。そして、僕がそのイベントで優勝したなんて信じられないよ」とカランは言った。「連続して、いくつかの良い結果を出しているけど、レイティングを気にしないようにしているんだ」カランは7月にASP-WQS 6スターのUSオープンに勝って、日本の6スターイベントYumeyaビラボンプロでも第5位となり、今回の結果でまさに「夏の止められない男」となった。「ちょっと今は、我を忘れたよ。これからは自分のヒートを楽しんでやっていくつもりだよ」とカランが言った。「今年ASPワールドツアーをメイクすることができるれば、僕は大喜びさ。そのツアーでは最高の波を手に入れことができるんだ。これはあくまでも僕が考えていることで、まだまだ長い道のりだよ」今回のカランのアトキンソンに対する勝利は、USオープンで彼を勝利に導いたサーフボードによってもたらされた。そのマジックボードが彼のサーフィンをプログレッシブでラディカルなものにする。
2位となった22歳のディオン・アトキンソン(AUS)は、彼のキャリア最高結果を手に入れた。初のメジャー大会でのファイナルを戦ったアトキンソンは、カランの見事な戦術を迎え撃つことが出来なかった。「僕は、そのファイナルでは重大ないくつかのミスをしてしまった」とアトキンソンが言った。「いくつかの波にテイクオフしたんだけど、レフトに行くべきだった。それで彼に全てが行ってしまった。でも良いヒートを戦えて嬉しいよ。ナザニエルは最高だよ」アトキンソンは今回の結果でレイティング18位へジャンプアップし、ゆっくりとトップ15に近付いている。「今は、全くレイティングを気にしていない」とアトキンソン。「自分にとってはビッグな結果だよ。でも、誰でもファイナルを戦う時は勝ちたいものさ。僕はまだ若い。たくさんのイベントが、これからあるから、今回の感じを忘れないで、良い感じのサーフィンをキープしたいね」。
3位になったのはマイク・ロスネス(USA)とジョシュ・カー(AUS)。ダークホースだったロスネスは、ダスティン・バルカ(HAW)、ASPトップ45のレオナルド・ニーヴス(BRA)、ミシェル・ボウレス(PYF)というビッグネームを破り、ラウンド2から6ヒートを勝ち進み、彼のベストリザルトをマークしたが、同じアメリカのカランにセミファイナルで敗退した。また、元ASPトップ45人のジョシュ・カー(AUS)は、イベントを通して素晴らしいプログレッシブ・サーフィンを披露。ベストヒートスコアの3つのうち彼が2つをマークし、ラウンド6では19.40という信じ難いスコアをたたき出していたが、セミファイナルではアトキンソンに破れた。
今回日本からは大野修聖が出場。ラウンド192からの1位通過で快進撃を続けたマーは、R144、R96、R48を2位で勝ち続け、ラウンド24まで勝ち上がった。その3人ヒートではマイク・ロスネス(USA)とグレン・ホール(IRE)という強豪と対戦。惜しくも3位で敗退したが、6スターで17位入賞で1125ポイントを獲得した。このイベント終了時で大野修聖は、世界ランキング73位で日本人トップをキープ。既に次の6スタープライムイベントがフランスのホセゴーでスタートしており、出場している大野修聖は見事ラウンド144を1位でクリアしラウンド96に駒を進めている。頑張れマー!
ファイナル
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ナザニエル・カラン(USA)15.43
ディオン・アトキンソン(AUS)13.67 セミファイナル
ヒート1:
ナザニエル・カラン(USA)13.50
マイク・ロスネス(USA)13.04 ヒート2:
ディオン・アトキンソン(AUS)17.77
ジョシュ・カー(AUS)11.56
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