写真:ファイナルを決めたマー。
【現地 2009年4月25日土曜日、エストリル、ポルトガル】 ポルトガルで開催されていたASP-WQS 6スター「エストリル・クイックシルバープロ」で日本の大野修聖がタスマニアでの5位入賞に続き、ファイナルまで勝ち上がり、日本人初の2位入賞を果たし、昨年ブラジルの6スターで3位となった自身の記録を塗り替えた。ラウンド96から出場したマーは、快調に1位通過でラウンドアップ、続くラウンド48では僅差のクロスヒートを乗り切った。そして、ラウンド24でも勢いに乗るマーは快勝しファイナルデイへ。ラウンド16からはマンオンマン。フランスのジョアン・ドゥルーと対戦したマーは、オープニングライドからハイスコアでリードをとり、さらに2発のバックハンド・リエントリーをクリティカルセクションに当て込むハイパフォーマンスで6.83をマーク。残り時間17分でジョアンをコンビネーションに追いやった。さらにマーは後半に6.17でリードを広げ圧勝しクオーター進出をあっさりと決めてしまった。
クオーターではタスマニアのラウンドオブ16で戦ったゴニー・ズビザレッタ(ESP)と再び対戦。前回はゴニーに快勝したマーだが、前半からリードを許す。しかし、マーは中盤につかんだレフトの波で7.17をマークし逆転に成功。しかし、ゴニーもすぐにハイスコアを出し逆転されてしまう。マーが必要なのは4.83。残り5分でレフトにビッグなリエントリー一発とロールインに8.50がコールされ大逆転に成功。そのヒートを封じた。そして、セミファイナルはスタートから次々にスコアし、積極的に攻め込むマー。レフト、ライトと縦横無尽に波に乗るマーは8.17、7.50とあっという間にハイスコアをまとめ、危なげなくコンビネーションでファイナル進出を決めた。
そして、日本のサーフィン史に刻まれる日本人初の6スター、マンオンマンのファイナル。対戦相手は、ブラジルのアレホ・ムニーツ。スタートからポイントを稼ぐアレホ。慎重に波を選ぶマーはコンボに追い込まれた。セミファイナルまでのマーが嘘のように波に乗らず、変な波に手を出している。しかし、後半に入り、レフトにテイクオフ。一発のクリティカルマニューバーで6、17をスコアし、反撃を開始した。しかし、アレホはさらに5.27をマークしリードを広げる。そして沈黙が続く。小振りのレフトに手を出すマーだが点が伸びない。アレホはまたも5.83でリードを広げる。そして、終了直前、サイズのあるレフトでグッドライドを決めガッツポーズのマー。逆転かと思ったが、僅かに点数が足らず、タイムアップとなった。サーフィンのレベルでは完全に勝っていたマー。しかし、彼のピークがセミファイナルだったというのは、見ていた人が誰もが思ったことだろう。セミファイナルのサーフィンだったら優勝だった。とはいえ日本人として6スタ−2位という快挙。しかし、これは彼にとって次のステージへのターニングポイントに過ぎないのだ。そして、彼の記録は彼自身が塗り替えていくものだ。頑張れ、マー! 日本の全てのサーファーが君の活躍を期待し、応援している。
ASP 6 Star Mens WQS event
エストリル・クイックシルバープロ
ファイナル:優勝:アレホ・ムニーツ(BRA) 2位:大野修聖(オオノマサトシ)(JPN)