アクションスポーツ&ファッションを中心に構成された、有意義な商談会と、コミュニティーの形成・活性化を目的としたビジネス合同展示会「インタースタイル」が 2006年9月26日(火)27日(水)東京ビッグサイト(西3ホール)で開催された。開催規模は9月展として過去最高の120社、300ブランドが出展。今回は2日間の悪天候にもかかわらず、多くの来場者で盛り上がりを見せていた。自分の記憶の中にも、ここまで活気のある9月展は、ここ数年無かった気がする。
全体のパワーバランスからすると、季節柄サーフ系は弱めだったものの、今回からストリートカルチャーとの密接な関わりがある企業も抵抗無く出展できる展示会を目指す「インタースタイル」には過去に個展のみを行っていたストリートブランドが多数出展。とはいえ、昨年のサンシャインとは比べものにならないほどサーフ系エリアは盛り上がりを見せた。実際、今回の総来場者数は前年と比べてアップ。驚くほど数が増えたわけではないが、来場者の業種分析を見ると、ショップゲストいわゆる消費者の来場が数値を引き上げていた。しかし、会場の作りからか、常に多くの来場者がブースに足を止めている印象を受けた。業界を盛り上げて行きたいと思う出展者と来場者の気持ちの現れか、シンプルに構成された今回のインタースタイルの熱気は目を見張るものがあった。
今回は人気原宿系ストリートブランドの出展が多くあり、「パイオニアクロス」とい
う名称で今後のインタースタイルの新展開を提案。また、大手波情報カンパニー2社が出展しインターネットを介したメディアとしての新勢力をアピールするなど、動きが活発だった。サーフレジェンドは自社開発のウエィブハンターをアピールし、ライズシステムはビーチコーミーング・マガジンのプロモーションに加えて、近日発売予定の自社制作のDVDの映像も流していた。また今年の春から取材を行っているチョコパラTV(インタースタイルチャンネル)も今回更にパワーアップして勢力的に取材を敢行。イベントに花を添えていた。
そんな新たなビジネスチャンスを探る出展者の中でも、話題になっていたのはOEM【Original Equipment Manufacture】。バーレーヘッズやセキノレーシングなどが今回提案していたオリジナル・エポキシボードのオーダーシステム。要するにサーフテック,ボードワークスのような製法のボードを自社ブランドとして販売しませんか? というもの。ある意味で素材革命が進んだサーフボード業界に於いて、モールドのサーフボードも多く市場に出回り、ある程度認知されてホールセールの価格帯にも幅が出て、売り方も様変わりを見せているということだ。「このようなサーフボードの売り方が浸透すればするほど、大きな商社などが入り易くなって、守られていたサーフィン業界の砦が崩れていくんだろう」とあるメーカーの社長はいう。これから秋から冬眠の時期に入るサーフィン界だが、来年の春にはあっと驚くことが起きるかもしれない。そんな予感のする9月展だった。
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