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■インタースタイル05秋、レンズvol.3 開催。
2005年9月21日(水)・22日(木)、池袋サンシャインシティにて、アクションスポーツ&ファッション合同展示会「インタースタイル05秋」が開催された。この「interstyle」は、サーフ・スケートなどのアクションスポーツと、ストリートカジュアル・セレクト系のファッションを中心に構成された、有意義な商談を目的としたビジネス合同展示会である。
4回を迎えた「インタースタイル」は約97社・225ブランドが出展。今回は一日の開催時間を延長して開催日を2日間に絞って開催。全て業界関係者のみが入場出来るトレードショー形式で行なわれ賑わいを見せていた。
開催報告書によれば、来場者数は、21日が7,583人、22日が5,748人、2日間の総来場者数は13,331人と発表された。これは昨年秋に東京ビッグサイトで3日間行った第2回の18,324人を約5,000人下回る数。やはり夜8時までやっても、開催日を1日増やす方が人を呼べるということなのか。とはいえ出展費用などのコストパフォーマンスを考えると主催者側、出展者側ともに悩むところだ。
2フロアーに分かれて行われた今回のショーは、昨年同様オーストラリア大使館の協力で、日本のサーフマーケットに未発表のブランドを紹介した。また、小コマのブースも人気で中堅メーカーや新規参入のブランドなどが数多く出展していた。そして、広々とした空間に全く商品を展示せず、別会場で展示会を行う異例のスタイルを取ったチャーリー・トレーディングの中村竜プロデュースによるサーフブランド「ZEJI」も話題となっており、サーフィンのネット事業としては初めて「サーフレップス」が出展。小売店であるサーフショップを手始めにサーフィン業界の進出を図る「サーフレップス」のブースに興味のあるリテイラーが常に来場し対応に追われているようだった。
また、2006年のSSからマニューバーラインがディストリビュートすることが決定した「ルーシーラブ」も「ニキータ」とともに出展。艶やかなサマーコレクションを引き立てる、華やかにデコレイトされたブースに多くのリテイラーが呼び込まれていた。ギア系ではプロダクションボード関連の商材の出展は相変わらず多く、エポキシ等の新素材を使ったサーフボードも出展されていた。しかし毎年のことだが、サーフ業界的には静かな秋。ある意味では来春の立ち上がりを視野に入れ、様子を伺っている感じさえある。
今回、出展者のブースに訪れると必ず聞かれたことがあった。それは「向こうは行ってきた? どうだった?」だ。同時期開催の合同個展会「レンズ」のことである。
昨年スタートし、今年2年目を迎えた「レンズ」は、大型アクティブ系スポーツコンベンションに賛同しないメーカーや、経費を削減したいメーカー等が集まって行なわれる合同個展会。ブースの豪華さを競い合う傾向にあるショーとは違い、最大10コマに限定され、ブラックのシステムパネルで作られた小規模ブースの集合体は温もりのあるアットホームな空間を作り出す。
今回の『レンズ3』は、2月の横浜大桟橋ホールから国立競技場に会場を移動。スタンド裏の回廊はいつもの競技場からは想像もできない空間が生まれていた。今回は、サーフ系の出展も多く、アパレルの出展が目立った。今回の展示会にはサーフというカテゴリーでハーレー、イズキール、サロモンサーフ、AMBIGUOUS、NSU、RVCA、ブルーアートドライブなどのブランドが出展したが、今回は特に「レンズ」という合同個展会独自のカラーが出てきているように感じた。
出展者数は41社でサーフカテゴリー8社、アイウエアとしてボンジッパーやドラゴンが出展。それを足しても4分の1がサーフということになるが、スケート、ストリートの臭いが濃いイメージ。サーフでもその色が強いブランドの方がピッタリとハマる感じだ。昨今のサーフスケート&ミュージックという流れを強く感じる「レンズ」だった。スノーがメインとなる来春は、東京・代々木体育館で開催。ムーブメントを渋谷近辺で起こしたいという主催者の気持ちと、出展者や来場者の利便性が合致して新たな会場がセッティングされた。一方、「インタースタイル」は2006年2月22日(水)〜24日(金)神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜で3年目の春を迎える。
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▲インタースタイル・ガールズ |
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▲ビッグサイトからサンシャインへ |
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▲盛り上がりを見せたスケートパーク |
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▲サーフレップスが初出展 |
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▲独自の空間を演出したレンズ |
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▲レンズ03はアパレルが多かった |
ここ数年、メーカー単独で行う個展や「レンズ」以外にも新たな合同個展が増えている。あるメーカーの関係者は「ASRなどでは大きいメーカーになればなるほど、それ以前にオーダーを貰っていて、ブランドの勢いを見せつけるためにASRに出展している。金がかかってしょうがないとぼやいていたよ。日本でも儲かっていれば、そのスタイルでやりたいが、個展のようなスタイルはああいった場所ではできないし、個展の方がお客さんもゆっくり商品を見てくれる」といった。実際、メジャーブランドになればなるほど合同個展会に、その個展を丸ごと持ってきて参加するのは色々な部分で無理があるのは最近のいくつかの個展を見て理解出来た。しかし、ビジネスショーであれ合同個展会であれ、魅力あるブランドが盛大にブースを立ち上げてくれている方が、見に来る側としては楽しいし、業界全体の勢いも感じられるというもの。やっぱりあのブランドは凄いなと思わせたいし、思いたい。メーカーとしては背に腹はかえられないのかもしれない。当方は、イベント主催者側でもなんでもないが、この手のイベントで展示会以外にも魅力的なエンターテイメントを更に加え、あまり関東に出てこない顧客も各地から集客。主催者と出展者が協力しあって、売る側のリテイラーの意識を向上させられる、業界の勢いを感じさせるイベントにしたいものである。これ以上の散布は全体のためにならないのは間違いないと思うのだが。
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