
写真:自分でシェイプした板で戦うケリー。
【現地 2009年2月28日土曜日、クーランガッタ、オーストラリア】待ちに待ったASPメンズワールドツアー 2009 がスタートした。本日からスナッパー・ロックスをベースにウエイティング・ピリオドに入った「クイックシルバープロ・ゴールドコースト・プレゼンテッドバイ・LGモバイル」は今シーズンのASPメンズワールドツアーを占う上でも非常に注目される開幕戦だ。
昨日は、このメインイベントのスタートを前に男女ともトライアルが行われ、オーストラリアのコーリー・ジームスとアシュリー・スミスが優勝して本戦出場のワイルドカードを手に入れた。そして本日、現地時間午前7時半にラウンド1は、メイン会場のスナッパー・ロックスの南側に隣接するデュランバー・ビーチのクリーンな 2-3 フィートのコンディションでスタートし、16ヒートを全て完了した。
今年も注目は、何と言ってもケリー・スレーター( USA ) 37 才。昨年9回目の ASP ワールドチャンピオンとなった彼は、ラウンド1で自らシェイプした 5'4 のラウンドテールのクワッドを実験的に乗り、ダイヤン・ネヴ( AUS )とダニエル・ウィルス( AUS )を破った。「僕が実際に作った小さい 5'4 でサーフィンをしている。それは僕が通常乗るものから考えると、かなり思い切った乗り換えなんだ。でもテールは、かなり似ているよ」とスレーター。「これは、僕が昨年、 6'1 から 5'10 への、より短い板に乗るためのステップだった。そして、その辺りでやめようと考えて、様子を見ていた。 5'4 は短すぎるね。 5'6 か 5'7 あたりが良いのかもしれない」。
スレーターは前に、 ASP ワールドツアーにフルタイムで参戦するという彼の意志に関して、慎重で不安はあるものの、10度目の世界タイトル獲得への関心ある自分の考えを明らかにした。「書類上は良く見えるけど、正直言って、それに関して、そんなに夢中にはなれない」とスレーター。「僕が話す唯一の時間が、人々が僕に尋ねる時。それは確かに切りのいい二桁の数字だね。人がスポーツでそれを得るのは稀だよ。だから、それをメイク出来れば、うれしい」
オーストラリアの新鋭ジュリアン・ウィルソン( AUS )はワイルドカードでクイックシルバープロに出場。今日最大の番狂わせを引き起こし、世界2位のビード・ダービッジ( AUS )とミカエル・ピーコン( FRA )をラウンド 1 で破った。「僕は、そのヒートの前に少しだけプレッシャーを感じていた」とウィルソンが言った。「パドルアウトして、そこで勝つ事だけを願っていた。でも、僕が自分のヒートの前に歩いていたとき、友人と家族に遭って、ちょっとリラックスする事が出来た。それからパドルアウトしたんだ。そして、いくつかの波を掴んで、ヒートをメイク出来た。ラウンド3は勝ち上がれた事がない。だから、そのラウンドをパスするために闘志を燃やしているんだ。多分、ラウンド3はケリー(スレーター)となんだ。どうなるんだろうね」
乳ガンについての認識を上げるために蛍光ピンクのサーフボードに乗るウィルソンは、プログレッシブ・アプローチで、テクニカルなエアリアルとフィンフリーのマニューバーを実行した。「僕は、ただビードにもう一つの波を手に入れて欲しくなかったんだ。だから僕が掴んで、ビッグエアにトライした。だけど着地する時に板が折れてしまったんだ」とウィルソンが言った。「バックアップのボードを持っていたから、それはOKだったけど、本当に良い板だったから残念だったね」。
そして、今日は、今季からワイルドツアーに参加しているルーキーたちの活躍も目を引いた。ケコア・バカルソ( HAW )は絶好調で、本日のベストシングルスコア 9.33 で、クリス・デーヴィッドソン( AUS )とカイ・オットン( AUS )を破った。また、ティム・ボール( FRA )とニック・マスクロフト( AUS )もラウンド3へラウンドアップ。ジェイ・トンプソン( AUS )は、ビッグな番狂わせを引き起こし、ジョエル・パーキンソン( AUS )とテイラー・ノックス( USA )を破り、ラウンド3へ勝ち上がっている。 2008 年のルーキーだったトンプソンは、今シーズンはリクオリファイ出来なかったが、つま先の怪我で欠場のルーク・ステッドマン( AUS )の代わりに出場している。