【第9回OM杯リポート】去る9月12日(日)、千葉県鴨川市マルキ海岸で「第9回OM杯」が開催された。8月下旬から台風の連続上陸と接近で荒れ模様が続いていた天候もこの日は朝から見事な晴天で夏が戻ったような暑い1日となり会場の熱気に拍車を掛けた。

「OM杯」は昨年の復活まで8年間のブランクこそあったが、16年間の歴史を持つ伝統ある大会で、1988年の第1回大会は福地孝行プロとの激戦を制した地元の小川直久プロが初代チャンピオンの名を刻み、第2回大会は福地プロが見事リベンジを果たしタイトルを奪取するなど、当時アマチュアサ−フィン界の実力と人気を二分していた二人が立て続けにタイトルを取った事で全日本選手権とは一戦を画した特別な大会として全国のトップアマチュア選手から一気に注目をされる大会となってきました。

OM杯開催のそもそもの狙いはインドネシアサ−ファ−との親善交流を目的にスタ−トしました。当時のインドネシアはさほどサ−ファ−人口も多くなく、日本からのビジタ−サ−ファ−も今とは比較にならないくらい僅かであったのでサ−フポイントでの波の奪い合いなど全くありませんでした。しかし、皆さんもご存じの通りインドネシアは温暖で1年を通じて豊富で良質な波が打ち寄せる世界が認めるNO、1サ−ファ−ズパラダイスであり、しかも波質はハワイほどハ−ドではなくビ−チブレイク、玉石、ロック、リ−フ、リバ−マウスと多種に富んでおり日本人のレベルに非常にマッチしていることから、近い将来、大勢のジャパニ−ズサ−ファ−がこの国へ怒濤のごとく訪れるであろうことは容易に予測が出来ました。そこで海での摩擦を少しでも回避する為にも、お互いに良好な友好関係をきずけないかと思案した末に始めたのが日・イの交流を兼ねた親善大会「OM杯」です。OM杯の一つの特徴は鴨川(国内大会/9月)とバリ島(海外大会/3月)に於いて年に一戦ずつ開催し、各大会の覇者を親善代表選手としてアウェイの大会に招聘してきた事です。このイベントがバリニ−ズ達の間で年間行事として浸透してきた事、また、元来、彼らがとてもフレンドリ−で親日家であることから、現在まで我々ジャパニ−ズサ−ファ−と良好な関係が続いていることは非常に喜ばしいことであります。

このような主旨から始めたOM杯もいつのまにかアマチュア最高峰と言われるハイレバルな大会へと成長し、今年も全国から集まった総勢196名のトップアマチュアが熱い戦いを繰り広げました。
■スタイリッシュに波を刻むスペシャルクラス優勝の佐久間洋之介。
■ハリーのPAトラックが会場の中心。多くのギャラリーが選手を応援した。
■スペシャルクラスのファイナリストはトップアマの戦いとなった



 

大会当日のウェ−ブコンディションは波数が少なく厚めの腰〜腹サイズとプア−なコンディションとなりましたが、各ヒ−ト高いレベルでの戦いとなり、序盤からクロスヒ−トが続く大接戦となった。特にスペシャルクラスでは1回戦でいきなり優勝候補筆頭の中村昭太が姿を消すという波乱の一幕も見られた。1回の波の選択ミス、ワイプアウトが命取りになる一時の油断も許されない厳しいヒ−トが続く中、取りこぼしなく、終始安定したライディングを見せた4名が各クラスのファイナルに名を連ねた。

レディ−スクラスでは島川貴代子選手、BBクラスでは新島からエントリ−の伊藤 晃子選手がファイナルでもSETの波を上手く掴み、インサイドまできっちり繋ぐライディングで貫禄の優勝を勝ち取った。オ−プンクラスではROUND1からトップ通過をはたしてきた吉原 永満選手がオ−プニングウェ−ブから飛び出し、中盤、終盤と立て続けにグッドライディングを決めぶっちぎりで優勝を決めた。

そして注目のスペシャルクラス。ファイナルに進んだ4名は、既に冬のノ−スなどでプロ選手に混じって対等な活躍を見せているビッグアマチュアの佐久間洋々介、ジュニアチャンプでエ−スの深川達也、それに今年3月のバリ大会で入賞を果たし、見事今回のシ−ド枠を獲得した近年成長著しい日本のホ−プ高津敏之、最後に今回のインドネシア招待選手で、ポスト リザ−ルタンジュンの呼び声が高い、初のインドネシアWCT選手を狙う若干18歳のス−パ−スタ−DEDE SURYANAの日・イを代表するアマチュア最高峰のインターナショナルヒ−トとなった。大勢のギャラリ−が見守る中スタ−トしたファイナルで、まずは高津とDEDEが仕掛け前半戦をリ−ドするもすぐに深川、佐久間がグッドライディングを見せ独走を阻む。

DEDEが中盤鋭いリッピングを決め1歩リ−ドするが、直ぐさま高津がグッドウェ−ブを掴み完璧なパフォ−マンスで逆転をする。深川にも良い波を掴めば十分逆転のチャンスはあったが後1本が入らない。終盤 辛抱強く波を待っていた佐久間の所に形の良い波が入り、ドライブの効いたボトムタ−ンから強烈なバックハンドリッピングを連続で決め、余すところ無くその波を切り刻むと共に、これがファイナルヒ−トのベストライドとなり見事優勝を勝ち取った。

今回は運営面での新しい試みとしてコンピュタ−による集計システムを導入したり、運営、ジャッジ、設営それぞれが万全の体勢でより良い大会作りを目指しています。来年は節目となる10回大会を迎えます。記念大会にふさわしいイベントにしたいと思っておりますのでどうぞご期待下さい!



【大会結果】

スペシャルクラス   
1位 佐久間洋之介
2位 高津 敏幸
3位 Dede Suryana
4位 深川 達也
  オープンクラス
1位 吉原 永満
2位 池田 貴哉
3位 茂内 ヒロユキ
4位 野平 彰人
 
レディスサーフィン
1位 島川 貴代子
2位 増田 和美
3位 川辺 聡美
4位 金盛 敦子
  ボディーボード
1位 伊藤 晃子
2位 藤川 亜由美
3位 河野 奈々子
4位 清水 麻理子

ベストライディング
高津 敏幸(スペシャルクラス) MADE NUADA(オープンクラス)
川辺 聡美(レディースクラス) 河野 奈々子(ボディーボード)


【協賛】大塚製薬 (アミノバリュ−)、ガル−ダインドネシア航空、昇陽物産(株)(GUDANG GARAM)、フォ−セブンス(GALE)(有)中尾商事(910r+)、サ−フハ−ドウェアインタ−ナショナルジャパン(株)(FCS)、GSMジャパン(株)(BILLABONG)、(株)サ−フレジェンド(波伝説)、(株)YTS(Clive)、(有)ダブサ−フィンウェットス−ツ(DOVE)、(有)ハリ−(HOLLY)、オ−シャンライフ(株)(サ−フィンワ−ルド)、とんかつ むさしや、0073パ−キング
【後援】鴨川市観光協会、(株)デイトライン
【協力】鴨川サ−フィンクラブ





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