更新日 2004年9月17日 (金) 14:02




【デイリー・フロー】のコンテンツへ戻るバックナンバーをご覧になる時はコンテンツからご覧下さい。

【9月16日木曜日】

自分のボードをバッコバコ。


今日も写真にとって光のいい午前中はドン曇。逆光になる午後にようやく日が出てくるみたいなカメラマン泣かせ。波は3-4フィート、時折のセットは5フィート。

で、う〜ん、あるかなとは思ったけど、やっぱあったな。そう、アンディのイチコケ33位。波が良くて8点9点勝負になれば、デーン・レイノルズにチャンスはなかったけど、波がコンスタントじゃなかったりして、先行逃げ切りアリのシチュエーションだったら、デーン・レイノルズという選手は8点2本揃えることは出来るから、あるかな……とは思ったけど、まんまと読みどおり。本日の朝一ヒート、アンディ対デーン・レイノルズ。

ヒート後半、それまで間隔は長かったものの、1ヒートに少なくとも2回は入ってくるはずのお化けセットが全く入らなかった。アンディはヒート後半の10分15分、その波を待ち続け、結局入ってこずに終了間際に小ぶりのセットをつかんで、やるだけのことをやった。でもそれは彼が必要だった7点台には、それこそミスジャッジが無ければ届かないライディングだった。アンディはオーバーアクション気味に大きな動きをして、ライディングを終えた波打ち際でジャッジスタンドに向かって、どうよ? みたいに両手をちょいと上げて見せたけど、ダメだったのは本人が一番わかってたんだろうと思う。

なんでそんなお化けセット待ちの戦いになっちゃったかというと、今日の早朝の試合前のフリーサーフィン。もうすぐヒートスタートという時間になって、は〜い、みなさん、海から上がってくださ〜い、ぐらいな頃にそのセットが急に入りだしたわけ。もちろんアンディはそのときすでにゼッケンをつけて海に入っていたから、それは見ていたし、何本もそれに乗って、う〜ん、9点か? みたいなライディングをしてたからさ。そうなると狙うよね。結果としてそのお化けはふたりのヒート中には入らなかったんだけど、それでも与えられたセットの中で自分の最大限のサーフィンをして見せたデーンが金星をもぎ取った。

デーン・レイノルズという選手は、昔ティミー・カランが出てきた時のように、ケリーに次ぐ次世代のアメリカをしょって立つと騒がれている若手。スポンサーもチャネルアイランドにクイックシルバーと超エリートなのだ。世の中に出てくる選手というのは、こういう金星チャンスに必ず何かをやってのけるものだ。

出来れば今年、誰も止められなかったアンディを止めるのが、日本人選手ワイルドカードであることを願った数週間前だったのだが、オバサンの願いはむなしくも消え、結局このアメリカの小僧っ子に持っていかれた。あのね、これもしかしたらすごいことになるわけよ。だってね、前半誰も届かないほど、今までのASP史上に無いほどタイトルレースをリードした選手が居てさ、ま、そのままアンディが取れば忘れられちゃう金星だけど、後半奇跡が起こったとして、CJ、ケリー、あるいはパーコちゃんとかが大逆転でタイトル取ったとすると、すべての始まりは、このデーン・レイノルズからってことになるわけ。スター選手になるヤツっていうのはどのスポーツでもそうだけど、ここでなにかやれば明日のスポーツ新聞の一面! みたいな時にやるんだな、ちゃんと。

ま、これでちょっとタイトルレースも面白くはなってきたけど、それでもまだまだアンディは雲の上。この後少なくともアンディが3〜4試合9位以下を続けて初めてクロスになる。アンディはヒート後、選手エリアの壁のあちこちと、自分のボードをバッコバコに破壊のサニーシステムだったけど、数字的にはそんなにシリアスになる取りこぼしじゃない。忘れていいのよ。

明日のラウンド3でこのデーンはケリーと当たる。ここでデーンがケリーもやっつけちゃうと、ケリーはタイトルレースからほぼアウトになる。条件はアンディと同じ。まっとうにセットの波がやってくればデーンにチャンスは無い。しかし、7点8点勝負になればわからない。サーフィンはケリーのほうが全然上だけど……。

あと本日調子よさそうだったのはCJ、パーコ、オッキー、タジ、テイラー、カラニといったあたり。やっぱりフェイスのきれいなロウワーの波でのWCTは面白い。エアー気味のリップの後に飛んだり回ったり、みんなやりたい放題だからね。波は週末に向けてまだ上がってくる予報だから、今年のブーストは面白くなりそうだ。Thu, 16 Sep 2004 21:15:13 EDT。



■ジャッジにアピールするアンディ
■アンディ

■アンディを破ったデーン

■タジ

■CJ

 

photo:ASPtostee,

 

 

 

 

 

 

 


トップページへ戻る▼ トップページへ戻る

 

 ■ご意見、ご感想はこちらまで。■
 Copyright Surfmedi@.2004 当サイトに掲載されている写真、 及び全ての原稿の無断転載を禁じます