更新日 2005年7月23日 (土) 14:54




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【7月22日 金曜日】

もうさ、本当に最近の予報ってすごくて、情報収集能力さえあればがっちりわかっちゃう感じだね。予報どおり、今朝バッチリ新しいスウェルが届きました。朝のうちはセットで6フィートぐらいって感じだったんだけど、昼には8フィートプラスになっちゃったから。もうそりゃエキサイティングだったよ。

しかも、アンディvsケリーのマンオンマンファイナルって、こんなもん、こんな波で見ちゃっていいの? ぐらいな。その上だよ、ファイナルの展開ときたら、まるでタイムマシンで10年前に戻っちゃったみたいな典型的な昔のケリーの勝ち方だもの。最後の最後、残り15秒で乗った1本の波で、9.24が必要と追い詰められた所で9.50ってね、こりゃマジ帰ってきちゃったね、最強の男。

相手は違っちゃったけど、当たったでしょ。優勝は。ルームメイトのレイン・ハリソンと100ランドかけててさ、いただき!!

ケリーが勝ったのは実に順当だったと思う。どのヒートでも9点連発で、クオーターのビード・ダービッジ戦ではプライオリティをビードが握ってて、ケリーはインサイドにいたのにも関わらず、そのインサイドの波でこの大会唯一の10点満点。ジャッジ5人全員が10点だから。どうやって勝てって言うんだい、おい、って感じ。内容は、ブリブリテールスライドリップからチューブ、15メートルは走ってたフローターなどなどのフルバラエティ。新しいクライテリアのバラエティという意味では当然の10点だった。いや、あのフローターはヤバかったな。あたしが言うヤバイは普通のヤバいと違うよ。マジヤバ。

えっと、私の当初の予想で来るはずだったパーコちゃんは、なんでこけちゃったかというと、クオーターの1本目。これは誰もの口に上っている、あれはないよね、ってジャッジなんだけど、沖の沖のうんと遠くからいい波に乗って、いくつかビッグターンもして、インサイドまで来たんだけど、5.67しか出なかったわけ。もうびっくり。どうやったらあれが6点なわけ、みたいな。それでなんかキレちゃったんだろうな。その後はバラバラだった。クレッグ・エムズリーはローカルノーリッジを十二分に使って、きわどいところ攻めてたし、応援もすごかったからね。

アンディはこの大会に関しては決して調子がいいとはいえず、いつもなら簡単に出てくる9点台が全ヒートを通して1本も出なかった。にもかかわらず、なんとかかんとかたどりついたファイナルって感じだったな。ブルース戦もラッキーなことに潮回りでチューブにならずにマニューバー勝負になっちゃったしね。

で、ま、世紀の対決になったわけだ。いつかは来ると誰もが思ってた対決。セミまでの出来からすればもう間違いなくケリーだったんだけど、ヒートが始まってみるとケリーに分が悪かった。ワイプアウトが多い。とんでもないビッグターン2発なのに3点とかしか出ないし。反面アンディはきっちりセットの波で固くまとめてたけど、ハーフターンが多いのに8点とか出てたのが、え、ビラボンだから?? みたいな。その時点でケリーに必要だったのは7点台だから、結構この二人にしちゃ予想外の低レベルな戦いだったわけよ。でも、潮周りが悪くていい波が来なくてね、あ、こりゃアンディペースだったりするの? みたいなところで掛け金が上がったわけだ。レインがユキ、こりゃアンディだよっていうわけ。ケリーが勝ったら2倍2倍みたいな。う〜ん、と私も思ったけど、負けを覚悟で行っちゃったね。

残り時間5分をきった頃、アンディがセットのいい波をつかみ、次のピークにつないで超ロングライド。もう見えなくなってた。う〜ん、敗因といえばこれが敗因かな。なんでケリーをひとりで沖に3分とか残しちゃったんだろう、みたいな。ビーチを歩いて帰ってくるには優に20分かかるからさ。とはいってもこれは長いだけで、特にビッグターンはなかったんだけど、それでも8.23出て、アンディは8.33、8.23をそろえてヒート終了。ラインナップに一人残されたケリーに必要だったのは9.24。

残り15秒、最後にやってきたセットはゆうに8フィートプラス、その波にかけたケリーはこの大会でも最大のッつーか、あんなでかいリップは見たことないな、今まで。っつーヤツを4発。インサイドではコケタものの、間違いなく9点台だった。そして出てきたのが9.50。これ以上エキサイティングな展開と顔合わせってある?

昨年の日本でのCJの逆転劇もドラマだったけど、アンディ、ケリーだからね。ビーチ中絶叫だったもの。

普通に行けばっていうか、普通にジャッジならこのエキサイティングな逆転劇もここまでヘビーじゃなかったけどね、たぶんケリーに必要だったのは8点台だったはずだから。

ま、結果的に勝った人は正しかったけど、なんだかわかんないジャッジがQFのパーコちゃんの5.67から先にいくつもあったな。アンディのファイナルの8.23ってパーコちゃんの5.67と同じ内容だったもん。クオーターまではアンディに結構きついジャッジで、セミから先急にやさしくなったみたいな感じ。ケリーはインサイドまで乗れば順当にジャッジしてくれたけど、途中でこけるとどんなすごいことをしても5点以上出ないみたいな、なんか、わかんなかった。でもね、アンディ、悔しそうだったな。GFのリンディが表彰式の時に隣にいたんだけど、マジ心配してたもん。アンディがトロフィーをケリーに投げつけるんじゃないかって。確かに最初はそのぐらいの雰囲気あったよ。全然反対側に立っててケリーのほう見もしなかったし。でもね、ビラボンハウスですっかり出来上がっちゃったファニングその他の絶叫と茶々入れが功を奏して、表彰式の後半には笑顔が見えたな。

ま、これでアンディはランキング2位に浮上、またまたアンディ、ケリーイヤーなのかってみんな思うと思うけど、私はね、パーコちゃん忘れちゃいけないと思うよ。

photos:ASPkaren,

最強の男が帰ってきた。

インサイドでも満点ケリー
本当マジヤバのケリー
本調子ではなかったアンディ
QFのパーコちゃんは可哀想
地元エムズリーが健闘


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