更新日: 2006年4月13日 (木) 18:07




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4月13日 木曜日

予定通りに、いや予定よりちょいと早めの7時半スタート。ラウンドワンの残り2ヒートとラウンド2のヒート13まで、暗くなるまで頑張っちゃいました。途中どうしようもない潮の時には一時中断したり、グロメッツ入れたり、なかなか大変。わたし、途中で失礼、みたいな。

潮の加減で早朝のベルズは3-5フィートとなかなか良かったけど、上げいっぱいに近づく10時半以降はほとんどみんな右奥のリンコン勝負だったね。

この会場で一番ハイポイントが出やすい組み立ては、もしベルズボウルがあるなら、リンコンじゃなくてジャッジスタンド正面のベルズボウルでテイクオフ、当てながらインサイドに来て、戻って、だまして、つないでショアブレイクで一発、ってやつなんだけど、これ、オッキーうまかったなぁ。やっぱ知ってるよ。キャリアだな、こりゃ。ベルズボウルのアウトに入ってくる波でも、インまでつなげるヤツとつなげないヤツがあるんだけど、オッキーの乗ってたのは全部うまくやるとつなげるヤツ。しかもインサイドの前の踏んだりたたいたり、戻ったりっていう緩慢なセクションの戻る距離の絶妙さは半端なかった。波が見えていない選手はそこで戻りが少なくてショアブレイクの見せ場に持っていけない。オッキーはどこまで戻らなくちゃダメなのかをきっちりわかってたな。ありゃすごいもんだわ。さすが、ここじゃ人気のオッキーだな。もちろん1位通過でラウンド3へ。

ラウンド2で頑張っちゃったワイルドカードはケコア・バカルソーとベン・ダン。ネーザン・ヘッジとジェイク・パターソンといずれも曲者のベテランCT選手を破ってラウンド3へ。ケコアはケリーと、ベンはアンディと。ちょうど私の横にベンのお父さんで有名コーチのマーティン・ダンがいたので次はアンディだね、というと、いつもアンディなんだよ、という。言われてみれば昨年もそうだったな。でもさ、ケリーとやるよりはチャンスあるじゃん、というと、そうだね、でも海に入れば誰だって、どこかに勝つチャンスはあるんだよ。と、なんか重いお言葉。さすが名コーチです。

初戦で大活躍したブラジルの神童エイドリアーノ・スーザは、やはりそのサーフィンがまだ軽くて、ヒザ腰のオンショアデュランバーみたいなところではその軽さが幸いしたけど、ここじゃやっぱりその辺きっちり見られちゃった感じ。いろいろやるもののポイントが伸びず、同じ新卒組だけどオージーっぽいパワーサーフィンのジャラード・ハウスに負けて今回は33位に終わった。ま、この人はまだ全然若いから、これからどう伸びるかだね。あのブラジリアン特有の早くて器用なサーフィンから、WCTのサーフィンに抜けないとこの先はきついだろうな。特に今シーズンからジャッジがかなり細かいところ見てるから。エアーひとつでもそのアプローチのライン、かける場所、着地後のターンと次のワザへのつなぎ、そんなあたり見られちゃうと、なかなか上位陣には歯がたたないわけで、なおかつそれを止まらずにずっとflowしなくちゃいけない。目立たない事だけど、これがまた難しいわけだ。ま、難しいからこそやってのければハイポイントなんだけど。

もうひとりの初戦活躍の新入生ボビー・マルチネスは、ユリ・ソドレ相手に大勝。得意のバックハンドリップで9点なんて出しちゃってラウンド3へ。だからといってこの先も初戦のようにすんなり活躍できるとは思わないけど。

やっぱり全体的に見て、こういうフェイスの長いラインのよくわかる波に乗せちゃうとその人のサーフィンの素性って見えちゃうからさ。で、今そこを見られちゃうから。上で回して止まるのか止まらないのか。レールトゥレールでちゃんとドライブできてるターンなのかそうじゃないのか。ちょっとでも板を振ったり、テールで回したりすると何をやっても6点台とか7点台前半までだからな。新入生にはきついものがあるよ、このジャッジは。でもね、正しいんですよ、このジャッジ。だって回したり振ったりしないでレールでフルドライブって、本当に難しいし、見た目も全然違っちゃうから。みんながドライブじゃないなら、その中での勝負になるけど、WCT上位になるとさすがにね、やるわけ。すべてレールで動くのが今のスタンダードだから。器用な若手サーファー受難の時代ですな。

 

上手かったオッキー

次はアンディのダン
スーザを破ったハウス
マルチネスはR3へ
パワフルなバカルソもR3へ
photo:ASPカレン、ROBERTSON


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