更新日: 2006年4月20日 (木) 18:15




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4月20日 木曜日

ありがとうございました。すべて思惑通り。ひとつだけ思惑通りじゃなかったのは天気。朝は良かったんだけど、もうセミからパラパラ雨来ちゃって、風も強いし、再び逃げ場なく、参りました。で、恐れた通り、来ちゃったでしょ、2連勝スタート。ズに乗っちゃうと、みんな私のいうことよ〜く聞いとけ、っての。みたいな。

あの人ね、マジで今年やる気になったら全勝とか狙ういいチャンスだと思うよ。本人きわめてやる気なさそうにしてるけど、本当はやる気なんじゃないの。ヤツ特有のブラフで。だってあれだけ違えば、自分が一番よくわかると思うもん、自分が今、世界で一番サーフィンうまいって。

ファイナルの9.67ヤツなんて、ちょっと待ってくれよ、あのサイズのあの波で、あれやっちゃうの? ッて感じだったもん。しかも乗ってる板は6‘1“とかだよ。8フィートはゆうにあるセットで。でもってそれ、3フィートのスナッパーからずっと同じ板だから。本人のコメントによると、ジンクスかつぎじゃないけど、ちょっと今回は板に関してナイーブだったんだそうだ。

ま、最近みんな波のサイズに対しての板が短くなってきてるから、パーコちゃんも同じレンジの板だったと思うけど、よくやるよね、みんな。ケリーがこのイベントで最後に優勝した1994年ごろは、あの波ならみんな7フィート台だったでしょ、本人含めて。

で、ツアー2連勝、12年ぶりのこのイベント優勝を果たしたケリーだったんだけど、本日の朝からのおさらい。

タジはね、なんか今日すごく軽く見えた。っていうのもオッキーがすごいターンかましてたから。たった一つの言い訳じゃないけど、その時に、オッキーがあの調子ならオッキー、アンディはオッキーかも、と思った。オッキーはやっぱここに彼だけの神様いるな。でもって観客みんなオッキー大好きだし。アンディもたいてい神様つきなんだけど、今日のオッキーの神様にはかなわなかったかな。入り始めた巨大セットのショルダーにまんまといたのがオッキーだったから。ま、でも冷静に思い返してみると、オッキーのほうがラウンドごとにいいサーフィンしてたかもしれない。アンディは今日はイマイチの出来。バンピーな波にひっかかって手を焼いてた。

オフショアが強くてバンピーだったけど、やっぱあのサイズの波でのWCTトップ、見ごたえあるな。ギャラリーも見てて思わず声出ちゃうから。そしてジャッジ。よく見えてたな。ターンのクオリティ、乗ってる波をすごく見られてた。普通のギャラリーには納得のいかないジャッジもあったと思うけど、そういう細かいディテールの見える人が見れば、とても冷静な正しいジャッジだったと思う。

だから、結果も順当に今の世界のトップ2。ケリーはおいといて、次に抜けてるのはパーコちゃんだよ、やっぱ。スタイルがああいう風にラフだから、何もやってないように見えるだろうけど、見える目で見るとヤバいよ、パーコちゃんのサーフィン。

ルーク・ステッドマンはWCT初のセミ。ケリー相手に何をやっても7点台に抑えられちゃってたけど、本人的にはハッピーなんじゃん、なんてったって3位だもの。

ケリーのビード・ダービッジへのリベンジは情け容赦なかったな。テイクオフしたかしないかのうちにチューブ。出て来てすぐまたチューブ、出てきたら今度は15メートルぐらいの巨大カットバックで9.73だから。奥に居てしかけて、よさそうに見えて実は良くないセットの波に乗らせちゃう、っていうプライオリティのはずし方も絶妙だったし。

ファニングもね、悪くはなかったけど、あの人のサーフィンは要改造ではないかと思う。今、ケリーやパーコちゃんのやってるスタイルがスタンダードなら、ファニングのサーフィンじゃポイント出にくい。他の人たちが相手ならいいけど、あのトップ2相手にやるなら、ちょっとライン取りとかが単調だし、回りが速い分、スプレーが薄いように思う。

ファイナルね、もっと風が弱くて波の状態は良ければ良かったんだけどね。パーコちゃん、ちょっと波運なかったかな。っていうより、コケすぎ。でもね、それだけ乗ってるのが難しい波だったんだよ。風も強いし、バンピーだし。ただ立ってるだけでけっこういっぱいいっぱいぐらいな感じ。それで、あのドライブスナップとかフルレールカーヴィングリップとかやっちゃうケリーには、そりゃ出るよ3ターンで9.67。

ケリーに勝つの難しいな。不得意な波とかないし。

ヒザ腰オンショアのゴールドコースト優勝、ソリッドな6-8フィートのクラシカルベルズ優勝だよ。しかもその間まったくサーフィンしてないってんだから。ああいう人になると、練習とかいらないんだね。あらゆるコンディションのサーフィンの感覚を、体が覚えてるんだろうな、きっと。

 

すべて思惑通り

ツアー2連勝のケリー
パーコちゃんはヤバいよ
凄かったオッキーのターン
3位のステッドマン
ファニングは要改造
photo:ASPカレン、ロバートソン


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