更新日: 2007年4月6日 (金) 17:35




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4月6日

やっぱね、ギルモアだよね。もう筋書き通りというか、実力通りというか。 リップカールの目論見大当たり、みたいな。これのために女子のベルズのイベントを2年ぶりに、しかも自らのスポンサードでやったようなものなわけだから。もう看板娘なわけよ、ギルモアちゃんとしては。

波はオンショアでかなりしょぼかったけど、女子のウエイティングピリオドは8日の日曜日まで。だから今日がラストチャンスなわけ。このスウェルはすぐに下がる予報だから。で、次は来週。ま、今日終わっちゃったのはいい判断なんじゃないのかな。 女子もQFまで来ると波の選択ミスみたいなことはほとんどなくて、本日はサーフィン勝負。そうなるとね、ステファニー・ギルモアなわけ。ちゃんと2本波に乗れさえすれば、彼女が負けることはないと思う。恐るべし19歳なのだな。

レイン・ビーチェリーとのヘビーヒートをセミで勝ち上がった2位のソフィア・ムラノヴィッチは、2年前のここのイベントでのチャンピオン。このベルズではいつもいい成績を残してる。もちろんレインもここは得意なヴェニューだけど、今日はソフィアの気合勝ち。ゴールドコーストでのイチコケがよほど悔しかったんだな、って感じがサーフィンに出てた。でもね、気合勝ちはそこまで。WCTツアージャッジの眼はごまかせないな。

ファイナルは潮の具合でちょうどリンコンとベルズの中間という中途半端な潮回り。もっとあげればリンコンリーフがブレイクするし、ちょっと前まではベルズがそこそこいけてたのに……という、なかなか難しいコンディションだった。 でもオープンフェイスの波に乗ればそのサーフィンの差は明確に出ちゃう。先攻されていたステファニーが小ぶりだけど形のいい波でカーヴィングを繰り返せば、ちゃんと7.17とか出てくるし。その後にソフィアがなかなかクリーンないい波でターンを繰り返したんだけど、このファイナルの勝敗の行方はこのライディングをどう見るかにかかってたと思う。ソフィアはソフィアでやれるだけのことをやってるんだけど、ターンひとつひとつを見ると、やっぱりターンが違うわけ。WCTの中にWQS入った感じで、違う種類のサーフィンなのよ。

古いジャッジング、あるいはダメなジャッジングで見ればこのソフィアの1本にも7点出したんだろうな。でも、さすがツアージャッジ。このライディングには5点代後半。もうこの1本のポイントの出方で、ステファニーの優勝が確定したと私は思った。このジャッジをするならソフィアにチャンスはない。ま、その後ステファニーが9.33をマークしてガッチリ優勝を決めるわけだけど。このポイントの差がね、今のジャッジなんだな。乗ってる波も同じような感じ、入ってる技の数も変わらない。どちらかといえばソフィアのほうが技数は多かったと思う。それでもステファニーは9.33でソフィアは5点後半。この差が大事なのだよ。これが5点と7点なら、ベスト2でも結果が変わってきちゃうわけでさ。ジャッジのメリハリ? これ大事です。

ステファニーはこれがWCT3勝目。とはいってもこれより前の2勝はワイルドカードでの2勝。WCT選手としては初優勝だ。もうね、それはそれは嬉しそうだったよ。 笑顔がいいよね、この子は。笑うと本当にハッピーな感じ。ハッピー・ギルモアってニックネームがあるほどだから。性格も相当いいし。 この優勝でステファニーはゴールドコーストで優勝したシェルシー・ヘッジスと並んでランキングトップに。女子最年少ワールドタイトルに向けて、着々と歩んでいるわけです。

女子のファイナルの後にはフォスターズサーフィンショーダウンって、例の国別対抗チームチャレンジが行われた。昨シーズンのトラッスルズでお目見えしたこのショー、今シーズンから男子の毎試合の必須アイテムになったんです。ゼッケンも国旗つきだし。あぁ、日の丸が見たい。

さて、この後しばらく波のいい予報がなく、次のスウェルは火曜日。でもってたぶんそれがコンテスト期間中最後のスウェルになる感じ。ここまでとんとん拍子にスケジュールは進んでるけど、結局コンテストピリオドは使い切りそうな感じだな。 ただ、次のスウェルは風がいい予報だからちょっと期待できそう。
▲やっぱギルモアだよね。
▲ハッピー・ギルモア
▲ソフィア2位
▲レイン・ビーチェリー3位


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