更新日: 2007年9月14日 (金) 10:09




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現地9月13日 木曜日

なんかちょっとビックリ。考えられうる限りでの、独走ファニングにとっての最悪の筋書き。あるいは、こうなると面白くなってくるんだけど、という無責任なギャラリーの予想通り。あまりの予想通りの展開に、逆に意外な感じ。

ファニングにしたら、ここを上手くまとめて完璧王手みたいな目論見だったんだろうけど、やっぱね、ツアーには魔物が棲んでるわけだ。しかもね、ファニングにしたら、いや、誰にしたって、同じ後ろから肉迫されるならケリーよりアンディのほうが、まだいいわけなのに、よりによって肉迫のチャンスがケリーに渡っちゃった。

そうです。昨日テーマに置いたワイルドカード陣、A.S.P.ジャパンのWCTレポートでは、シュミレーションまでお伝えした筋書き通りに物事が進んじゃったわけです。デーン・レイノルズ、ジョーディ・スミスの両者勝ちあがり、ファニング、アンディともに17位敗退。ま、継続的に長いことWCTを見てれば、なにがどうなるのかの予想はなんとなくわかることはわかるんだけど、ここまでドンピシャだと、気味悪い。しかも内容まで予想通りだったから。で、このトップ3とボトム3の対戦した3ヒート。

まずはファニング、ヒートスタート直後、グーフィーのいい波に乗ってラウンドワンのようにねじりこみリップ連発。出た8点、と思ったんだけど、問題はその裏のレギュラーの波のデーン。ファーストマニューバーからドライブテールスライドって言うか、カーヴィングリバースの連発でロングライド。しょっぱなにこの2本を比較されて、これはもちろんデーンのほうが明らかによくて、しかもデーンには満点近い9.93、対するファニングには7.67。こうなるとね、ファニングには不利。ねじり込みの上にリバースやらないと、7点台どまりってスケールになっちゃったから。その後もファニングはファニングのベストを尽くすんだけど、すべて7点台で、デーンの厳しいリップ連発のエアーフィニッシュで完敗。いや、あのデーンの1本はすごかったな。ファニングだってね、決して悪いわけじゃなくて、相手があれじゃなかったらね、たぶん8点2本だったわけだけど。ま、ある意味あれが今のファニングの限界というか、ファニングがもしこれでタイトルを逃して、敗因を冷静に分析したら、来シーズンはリバースとかエアーとかが彼の試合での武器に加わると思う。本日のところはデーンの出来がよすぎて、ファニングが歯が立たなかったって感じ。だってこれといったミスはなかったし、やることはやってたから。

次のロブ、ケリーのヒートは打って変わってまったく波の来ないヒート。リスタート直前の開始後13分で初ライドだから。でもま、どんなコンディションでもきっちり詰めるところは詰めてくる古狸ってことで。これは問題なくケリー。

アンディ。なんかやっぱり変。板が合ってない感じで、無理に振り回してる。なんかいちいち、ダイジョブかな、ダイジョブかな、って様子見ながらの感じだった。対するジョーディは振り回さずにドライブでリップ、その上高いエアー360をさも簡単そうにメイク。いい板がないとアンディでも勝てないってことだな。

このドライブと板を振り回すサーフィンの差を極端に見られてる感じなのが今回のジャッジだ。振り回せば5回6回でも6点どまり。厳しいドライブリップなら1発でも6点。そんな感じ。今やジャッジもリプレイの画面を見てジャッジしている時代。細かいところ、よ〜く見られちゃいます。

で、今日の話題をさらったのはワイルドカードのふたりだけど、これ以外に良さそうな感じなのがクリス・ワード。すごく集中出来てる。ロドリゴ・ドネレスも持ち前のドライブサーフィンに高い点が出てるし、CJは板がすごく合ってる感じで、安定している。フレッドも終始マイペースで、ミスのない冷静なヒート運びが出来てるし、テイラー・ノックスも珍しく? ワシワシ行く勢いがある。上はワード、CJ、デーン、下はケリー、テイラー、ジョーディみたいな感じで、ワイルドカード同士のファイナルって話しがあってもちっとも驚かない感じ。ただ不気味なのは、ケリーがその真価をいまだに見せていないあたり。まだこの試合のピークには来ていない。試合はどこを自分のピークに持ってくるかで勝敗が大きく分かれる。あの笑っちゃうようなケリーのケリー節がファイナルで出ちゃうようなことがあれば、独走だったタイトルレースはファニング大ピンチってことになる。

▲ファニングが歯が立たなかった
▲デーンの出来がよすぎ
▲アンディ。なんかやっぱり変。
▲これは問題なくケリー

▲ロブはケリーと


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