現地3月21日金曜日
寒いよう、体の芯まで凍えるよう……
淋しいよう、心の芯まで凍えるよう、誰かそばに居てくれよう……
これらの言葉を繰り返し心の中で叫んでいた1日。これがさ、私こんなところまで来て何やってるんだろう……って方向に思考が進むと、ビーチでひとりしゃがんで泣いちゃったりするんだよ。
白状します。昔、私外国で、太陽がさんさんと降り注ぐビーチで、ひとりしゃがんで、灼熱の砂を涙でぬらしたこと、あります。
なんかね、バイオリズムかな。そういう時あるんだよ、たま〜に。今日はそんな日。
と、まぁ、泣き言から入ってみましたが、そういうウエットなゆきさんも、ゆきさんの中には居るんだよ。すごくちっちゃいんだけど、時々出てきちゃう。
もうね、とにかく寒いの。やめて。暑いのもやめてだけど、寒いのもやめて。40度越えからいきなり、長袖ババシャツ、長袖Tシャツ、厚手のパーカー、厚手のウインドブレーカー、マフラーにフリースの帽子、デニムに靴下。これでもね、泣きたくなっちゃうぐらい、体の芯まで冷え冷え。やっぱ、ババパンもはいて来るべきだった、コートも持ってくるべきだった、ってずっと後悔してた今日なわけ。
ベルズビーチは断崖に囲まれた小さな湾で、崖の上は暖かくても、崖下のビーチはオンショアだと特に、冷たい海の上を渡ってくる冷たい風が吹いてるわけ。午後は崖の陰になってますます寒いし。多分体感温度は上と下で10度ぐらい違うと思う。上に上がったとたんにウインドブレーカーもパーカーも脱ぐって感じだから。
でもって、今日と来た日にゃ近くに知り合い誰も居なくて、朝の8時から夕方6時までひとこともしゃべらず、みたいな。ま、こういうのも珍しいんだけど。でもって、実際の話はこういうほうが集中して写真撮れたりするんだけど。あ、皆さんには関係ないですね、泣き言はこの辺でやめます。
本日は男子ラウンド1の16ヒート、続けてラウンド2の4ヒート。計20ヒート。出たな、元ワールドチャンピオン、現ベルズコンテストディレクターのダミアン・ハードマンの強行スケジュール。何年か前に朝6時からの24ヒートってあったもんな、フィリップアイランドで。でもね、やっぱやめて。お願い、ダミアン。昔一緒に日本で飲んだりしたじゃん、知り合いじゃん。だから、やめて。もうね、1日が長すぎる。
いい波というか、でかい。もうダブルオーバーヘッド、2年前にケリーが勝ったときのでかいベルズみたいなコンディション。しかし風はオンショア。8-10フィート。クローズななかに、調子のいい6フィートレンジの小ぶりなフェイスのある波。ま、フェイスがあるっていってもオンショアのここは、クリーンに見えてフェイスガタガタのコブだらけ。モーグルじゃないんだから、ぐらいのバンピーコンディションなんだよ、実際に沖に居ると。
勝ち上がっていったのは、その中でもフェイスのある、ターンできる波が見えていた人たちって感じかな。合わない人はとことん合わなかった。なんか荒れたハレイワみたいな波だったけど、こういう波、ケリーとかアンディとか、パンチョとか、うまそうだなぁ、って思ったんだけど、上手かったな、やっぱり。アンディ、パンチョは思った通り波が見えてた。小ぶりのオープンフェイスをきっちり2本つかんでたから。
|