現地5月25日日曜日
フィジー、タバルア島に流されてきました。着いたらすでに試合始まってるし。これは初めてのパターンだな。日本を出て12時間後には、すでにタバルア島のレストランツのラインナップのチャンネルに浮かぶボートの上でカメラ構えてるってね、なんかすごい未来的な空間移動。
本来なら試合開始の前日には現地入りするのだけど、あいにく成田からナンディへの直行便は週2便しかなくて、何日も前に入ってもナンディで足止めだし、結局ウエイティングピリオド初日に着くスケジュールになったから、こんなことになっちゃたわけ。成田ナンディが8時間25分。ナンディ空港からボートの出る港まで小1時間のドライブ、ボートに乗って30分。荷物降ろして、カメラ準備して、ボートに飛び乗り、沖のカメラマンボートへジャンプイン。
もうね、ロスタイム無し、一息つく暇無し、荷物整理時間も無し、時差ぼけ関係なし、心の準備する間もなし。いきなり南の楽園の4-6フィートレンジのラインナップでWCT見てるって、そりゃもう、なんと形容すればいいの? ジャーナリスト冥利に尽きる? 違うね。もう、「ぐったり〜」が正しい形容詞だな。
ま、そんなロスタイム無しの移動のおかげで、ミスったヒートもそう多くはなく、アンディ、ケリー、ファニング、タジ、パーコ、あたりのラウンドワンはきっちり見たけど、もう、いきなりケリー爆発。10点満点と9.73。9.0と9.67は捨てライドだから。レストランツの長い長いチューブをいとも簡単にポンポンメイクしてたな。
ボートの隣で写真撮ってたサンディエゴのカメラマンなんて、早く引退して他の選手にもチャンスを分けてあげないとかわいそうだよね。なんて言ってたぐらい、もう相変わらず全然違うわけよ。レストランツのチューブっていってもね、ケリーにはチューブだけど他の人にはチューブじゃないじゃん、みたいな。
次の次のヒートのパーコちゃんなんて、沖でスペアのボードを私たちのボートに預けるときに、ケリー見てた? 典型的なケリーだったでしょ、なんて敵ながらアッパレというより、もう次元違うよね、ぐらいな感じで笑ってたし。
何がすごいって、他の誰もああいう乗り方してないのよ。チューブじゃないところをチューブにしていくスピードコントロールの絶妙さ、というか、横から見てると、まだ行くか、まだ行くかみたいな、しつこいへばりつきぶり。もちろん他の人たちも、まだ行くか的な感じはあるんだけど、たいてい欲かいてつぶれちゃうわけ。そんな深追いしないで出てきちゃえば良かったのに、みたいな感じ? でもケリーだけは深追いしても、ちゃんと出てくるんだよ。横から見てるとものすごいいろんなことしてチューブを抜けてくるわけ。
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