更新日: 2008年9月25日 (木) 11:39
■ASP MEN'S WORLD TOUR■
第8戦クイックシルバー・プロ・フランス
■2008年9月19-28日■フランス、サウスウエストコースト■photo:ASP COVERED IMAGES■バックナンバー■R1-R2R3

■エイドリアン・バカン初優勝。ケリーの世界タイトルは持ち越し。


写真:エース初優勝

【現地2008年9月24日水曜日、ハセゴー、フランス】ASPワールドツアー第8戦「クイックシルバー・プロ・フランス」が終了。ファイナルデイは、セニョーセのハセゴーから3キロ北に位置するレ・エスタニョツの4-6フィートのコンディションでスタート。今日の焦点はケリーが、このフランスで9度目のタイトルを決定するか否かというところ。この時点でケリーに待ったをかける事が出来るのはタジ・バロウ(AUS)だけ。しかし、そのバロウはラウンド4でデーン・レイノルズ(USA)に敗退。これでケリーが優勝すれば、9度目の世界タイトルを獲得できるシチュエーションが揃った。しかし、ケリーは、ファイナルでエイドリアン・バカン(AUS)に破れ、目の前にあった世界タイトル獲得はスペイン以降に持ち越しとなった。

     


写真:絶好調でケリーを倒したエース


バカンは、今日の午後レ・ブルデインで行われたタイトなファイナルヒートで、15.73対15.16でスレーターを打ち砕いた。ファイナル進出は、バカンにとってASPワールド・ツアー・キャリアで初めての事で、クイックシルバー・プロ・フランスで初優勝を手にするまで、彼はクォーターファイナルから先に勝ち上がった事が無かった。「ファイナルでケリーと戦って、彼を倒したなんて、信じられないし、ことばも出ない」とバカン。「彼は僕のヒーローだ。僕は彼が今年5つのイベントに勝つのを見た。彼は桁外れのサーファーだよ。彼は、我々全員のために非常に高いバーをセットする。サーフィンのレベルを上げてくれているのさ。本当にサーフィンにそのような偉大な人がいることに感謝しているよ」

バカンがファイナルで負けると、スレーターの9度目の世界タイトルが決定することになっていた。バカンは、スレーターとの35分のファイナルを終始リードした。8回のASPワールドチャンピオンは、終了間際にも波を捕らえたが、それでもスコアは足りなかった。「僕は、ファイナルでパドルアウトする時、そのことは考えないようにしたんだ」とバカンが言った。「確かに彼がタイトルを手にする事を思い描いていたけど、僕は自分自身にフォーカスして、僕がそこで何をすべきか考えたんだ。そして2つの本当に良い波を手に入れたのさ。運良く、ケリーは最後まで良い波を手に入れなかった」。

バカンはツアー3年目のサーファーだが、初めてツアーに参加した年は怪我でー年の前半を棒に振った。2007年に怪我人のためのワイルドカードを与えられた彼は、その年を19位で終えた。彼は、この結果で世界9位へジャンプアップする。「僕は明らかにあまりに順調な負傷者だったよ。そして、今日優勝出来て、そのすべてが喜びになった。僕の今年の目標はトップ10に入る事なんだ」とバカンが言った。

スレーターは、6度目の勝利に向かってヒート終了間際に入った波にチャージした。彼が逆転に必要なスコアはそれほど高いものではなかったが、彼の十八番の逆転劇は起こらなかった。「結局は波だってことだね。でも少なくとも面白くなった」とスレーターが言った。「真実は、エースが波とより波長があっていたって事だね。彼は、それらのオープンフェイスの波を手に入れて、ターンをした。僕もかなり良いサーフィンをした波が1本あったんだ。それで逆転に向かって行けるって思っていた。でも僕には最後までチャンスが無く、十分な時間が無かった。40分のファイナルを要求すべきだったね」スレーターが3秒前に乗った波は2.23のスコアを彼にもたらすのみだった。

彼は9度目のワールドタイトル獲得のために、次のイベントまで待たなければならない。「僕は、その最後の波に勝つチャンスがあるとは思わなかった」とスレーターが言った。「もし、あれでスコアが出ていたら最悪だったね。多分、誰にも見えなかったかもしれないけど、僕の足は落ちていたんだ。あまりクリーンな360ではなかったし、エアもリップの上に出ていなかった。多分、もしパント・セクションがあったなら、ビッグ・エアをして、僕はおそらく得点を手に入れたかもしれないけど、そのスコアでもクロスにはならなかったと思う。それがあまりに近くにあるのはイラつくね。ワンスコアでタイトルを掴めなかったんだから。でも、タイトルを勝ち取るまで、あと2ヒート勝てばいいはず」ケリーが次のムンダッカで9位以上でフィニッシュすれば、彼の世界タイトルは決定する。彼が17位か33位になり、ミック・ファニング(AUS)かタジ・バロウ(AUS)が優勝すれば、レースはブラジルまで続く。次の第9戦は、9月29日-10月12日、スペインのムンダッカで開催される【ビラボンプロ】。

クイックシルバー・プロ・フランス結果:
Final: エイドリアン・バカン(AUS)15.74 ケリー・スレーター(USA)15.16
セミファイナル:
ヒート1: ケリー・スレーター14.90の(USA) エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)13.97
ヒート2: エイドリアン・バカン(AUS)15.17 ダミアン・ホブグッド(USA)8.83
クォーターファイナル:
ヒート1: エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)14.93 ボビー・マルチネス(USA)12.40
ヒート2: ケリー・スレーター(USA)17.50 ミック・キャンベル(AUS)12.33
ヒート3: エイドリアン・バカン(AUS)17.00 デーン・レイノルズ(USA)13.34
ヒート4: ダミアン・ホブグッド(USA)13.34 マイケル・ボウレズ(PYF)13.00

クイックシルバー・プロ・フランス後のASPワールド・ツアー・レイティング:
1. ケリー・スレーター(USA)(7852ポイント)
2. タジ・バロウ(AUS)(6002ポイント)
3. ビード・ダービッジ(AUS)(5668ポイント)
4. エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)(5426ポイント)
5. ジョエル・パーキンソン(AUS)(5373ポイント)
6. ミック・ファニング(AUS)(5310ポイント)
7. ボビー・マルチネス(USA)(5092ポイント)
8. CJホブグッド(USA)(4880ポイント)
9. エイドリアン・バカン(AUS)(4719ポイント)
10. ジェレミー・フローレス(FRA)(4407ポイント)

写真:スペインでタイトルが決めるのかケリー

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