更新日: 2008年12月13日 (土) 17:38
トリプルクラウン第3戦
■ASP MEN'S WORLD TOUR■最終戦
■ビラボン・パイプライン・マスターズ ■
■2008年12月8-20日■パイプライン、ハワイ■photo:ASP COVERED IMAGES■バックナンバー■#1#2

■スレーターの6度目のマスターズ・タイトル獲得は、今シーズン6勝目。


写真:最終戦まで優勝で飾った王者ケリー。

【現地2008年12月12日金曜日、パイプライン、ハワイ】ASPメンズ・ワールド・ツアーのファイナル・ステージで 「バンズ・トリプルクラウン・オブ・サーフィン」の最終戦である「ビラボン・バイプライン・マスターズ 」が、6-8フィートのコンディションで終了。9XASPワールド・チャンピオンのケリー・スレーター(USA)が、記録的な6度目のビラボン・パイプライン・マスターズの勝利を手に入れた。この勝利はスレーターにとって、全11戦の2008年ツアー6勝目となった。

「説明し難いね」とスレーターは彼の勝利と、大成功の今シーズンについて表現した。「最高だよ。僕は、このイベントでサーフィンすることに関して、一切悩んだりしていなかったし、サーフィンして優勝して、そのボード(ジェリー・ロペスのサーフボード・トロフィー)を手に入れた。僕は間違いなく、これを大事にするよ」。スレーターは、これまで17回このイベントに出場し、そのうちファイナルに10回進出した。そして、1992年、1994年、1995年、1996年、1999年に優勝し、6勝目を今日達成した。彼が最後にパイプライン・マスターズのタイトルを手にした1999年から、9年の歳月が過ぎ、彼は再びマスターズのタイトルを勝ち取った。

「僕の今シーズンは全て『9』が絡んでいたんだ」とスレーター。「このイベントでは9年後に優勝できて、9回目のワールドタイトルを獲得するために、今年の9番目の試合で9位以上が必要だった。嘘みたいだろ」スレーターは8-10フィートの波で4ラウンドも戦った。そして、この8年間でパイプラインとしては初めてとなるマンオンマンのファイナルでクリス・ワード(USA)に14.00対7.23で圧勝した。2002年から2007年のあいだ、パイプライン・マスターズのファイナルは4人ヒートで行われ、2001年はスペシャルイベントだった。

ファイナルまでの3ヒートのスレーターのヒート合計は、20点満点の19.00、18.63、19.40だった。「ファイナルの波が我々を夢中にさせるようなものでなくて残念だったね」とスレーターが言った。「僕らは人にサーフィンを見せるためにここにいるのだから、少なくとも、ビッグ・ワイプアウトとか何かを見せないとね。ファイナルでは波数が少なかったけど、僕は良い波をつかむことができたよ。ワードにしても、そろそろ、このような結果を手に入れるべき時だ。彼は、世界のベスト・バレル・ライダーの1人だからね」

     


写真:ファイナルは圧勝だったスレーター。


ワードがファイナル進出したのは、彼の4年のASPワールド・ツアー・キャリアで2度目である。それは、2005年のオーストラリアのゴールドコーストで行われた開幕戦。彼にとってワールドツアー初のイベントでファイナルをメイクしたが、そこでも2位で終えた。今日の結果は、最終レイティングで27位から14位まで彼をジャンプアップさせた。「昨年より良いランキングでうれしいよ勝ちたかったけど、ケリーが全て良い波をつかんでた」とワード。「ハードだったね。最初は、いくつかの良い波を逃がしたと思う。でも良かった。ハッピーだよ」。

ワードがファイナルで勝っていたなら、彼は2009年のヴァンズ・トリプル・クラウン・オブ・サーフィンタイトルも手に入れていただろう。彼は結局、ハワイの3つのイベントでベスト・パフォーマンスを見せ、ASPスペシャルシリーズで3位となった。「トリプルクラウンが手の届く範囲にあったことは、素晴らしかった」とワードが言った。「もちろん、いつの日か、それを手にしたいよ。だから僕は挑戦し続ける」

昨年、オーストラリアのサーファーとして、1997年のマイク・ロンメルシー以来、初めてヴァンズ・トリプル・クラウン・オブ・サーフィンタイトルを獲得したをビード・ダービッジ。今年は、ビラボン・パイプライン・マスターズで9位、ハレイワとサンセット・ビーチで5位となった、オーストラリアのジョエル・パーキンソンがそのタイトルを手に入れた。

「僕は2度ほど、トリプルクラウンの2位になっている」とパーキンソンが言った。「アンディにどちらの時も、僕からそれを奪っていった。だからワードには悪気はないけど、本当にそれが再び起こって欲しくなかった。今回、それを本当に家へ持ち帰ることができることが信じられないよ」。そして、その勝利は、パイプラインで初めてパーフェクト20をスコアしたパーキンソンにとってダブルの喜びとなった。パーフェクト20をスコアしたサーファーは、ベスト2ウェイブ・フォーマットになってからのASP史上二人目である。


写真:マスターズ2位となったクリス・ワード(USA)



今日のベストヒートは、スレーターとティミー・レイズ(USA)のセミファイナル。レイズは深いバレルから現れた9.10をスコア、そして、残り時間6分のところでスレーターは、コンビネーションに追い込まれていた。しかし、スレーターは、僅か3分で9.00と10.00をマークし、大逆転でファイナルへ勝ちあがった。「ほとんどケリーを倒したようで最高だった」とレイズ。「9回もワールドタイトルを持っている人に負けても頭にもこないけどね」とコメント。オーストラリアのエイドリアン・バカンは、ワードに破れたが、彼のシーズン最後の4イベントのうち3戦でセミファイナル以上の成績を残し、最終ランキング6位となった。

2009年のASPワールド・ツアーのトップ45のサーファーは、2008のASPワールド・ツアー・レイティング上で、1位から27位の選手は自動的にリクオリファイが決定された。トップ10は、以下の通りである。ケリー・スレーター(USA)ビード・ダービッジ(AUS) タジ・バロウ(AUS)ジョエル・パーキンソン(AUS)、 C.J.ホブグッド(USA)エイドリアン・バカン(AUS)、 エイドリアーノ・デ・スーザ(BRA)ミック・ファニング(AUS)、 ボビー・マルチネス(USA)ジェレミー・フローレス(FRA)

また、11位から27位の選手は、以下の通りである。ルーク・ステッドマン(AUS)フレデリック・パターチア(HAW)、 アンディ・アイアンズ(HAW)クリス・ワード(USA)、 カイ・オットン(AUS)ティム・レイズ(USA)、 トム・ウィッタカー(AUS)キーレン・ペロウ(AUS)、 ダイヤン・ネイヴ(AUS)ブルース・アイアンズ(HAW)、 ミカエル・ピーコン(FRA)デーン・レイノルズ(USA)、 テイラー・ノックス(USA)ダミアン・ホブグッド(USA)、 ヘイター・アルヴェス(BRA)ジョーディ・スミス(ZAF)ベン・ダン(AUS)

ASP-WQSランキングでのトップ15サーファーは以下の通りである。ナザニエル・カラン(USA)クリス・デーヴィッドソン(AUS)、 ミシェル・ボウレズ(PYF)ゲイブ・クリング(USA)、 ジハード・コードル(BRA)デビッド・ウィアー(ZAF)、 ジョシュ・カー(AUS)ニック・マスクロフト(AUS)、 ケコア・バカルソ(HAW)グレッグ・エムズリー(ZAF)、 ティム・ボール(FRA)ダスティン・バルカ(HAW) ティアゴ・ピレス・フィリップ・マクドナルド(PRT)(AUS)ドルー・コートニー(AUS) そして、2009年のツアー・ワイルドカードが3つあり、それはサーファーズユニオンとともにASPによって決定される。怪我人に与えられるワイルドカード志願者は、ディーン・モリソン(AUS)とアリツ・アランブールー(EUK)とWQS16位のマーロン・リプケ(DEU)となっている。


ビラボン・パイプライン・マスターズ最終結果:
ファイナル: ケリー・スレーター(USA)14.00. クリス・ワード(USA)7.23
セミファイナル:
ヒート1: ケリー・スレーター(USA)19.00 ティム・レイズ(USA)15.60
ヒート2: クリス・ワード(USA)16.46 エイドリアン・バカン(AUS)10.16
クォーターファイナル:
ヒート1: ティム・レイズ(USA)16.17 ルーク・ステッドマン(AUS)6.67
ヒート2: ケリー・スレーター(USA)18.63 ジェイミー・オブライアン(HAW)11.84
ヒート3: エイドリアン・バカン(AUS)14.33 カマレイ・アレキサンダー(HAW)2.67
ヒート4: クリス・ワード(USA)8.06 アンディ・アイアンズ(HAW)7.43

トリプルクラウン・ファイナル・レイティング:
1. ジョエル・パーキンソン(AUS)5,500
2. ダスティ・ペイン(Haw)5,363
3. トム・ウィッタカー(AUS)5,250
3. CJホブグッド(USA)5,250
3. クリス・ワード(USA)5,250


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写真:自分のシーズンを自ら締めくくったケリー

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