
ケリーを破ったアランブルー,Credit: ASP/ CI/ SCHOLTZ via GETTY IMAGES
【現地2009年5月18日月曜日、チョープー、タヒチ】4日間連続でコンディション不良のため延期されていたASPワールドツアーの第3戦である「ビラボンプロ・タヒチ」が3-4フィートのコンディションで再開。C.J.ホブグッド(USA)、タジ・バロウ(AUS)、マイケル・キャンベル(AUS)といった選手が早くもクオーターファイナル進出を決め、更に最もツアー歴の長い38歳のテイラー・ノックス(USA)は、今日の最終ヒートで、驚くべきシングル・ウェイブ・スコア9.03をマークして、現在の世界ナンバー1のジョエル・パーキンソン(AUS)を倒した。
「スタートから有利なポジションを得ようとするヒートだった」とノックスが言った。「僕は6ポイントを手に入れ、それからフラットになった。ジョエル(パーキンソン)は、多くなかった波で、待つのに飽きて優先権を使った。それから本当に良い波が入ってきて、自分はその波の最高のポジションにいた。もっと多くの波が、そのヒートにあると本当に思ったんだ。6ポイント以上のスコアラインが必要だろうと。しかし、それで良い結果に繋がった。ヒートに勝てて最高だよ」
今日の午後に行われた4つのラウンド3のヒートは、激しいクォーターファイナル・マッチアップの基礎を築いたが、今朝行われたラウンド2の残りの10ヒートには、最も劇的な番狂わせとエキサイティングなアクションが用意されていた。それは、現在のASP世界39位のアリツ・アランブルー(EUK)が、9度のASPワールド・チャンピオンに輝くケリー・スレーター(USA)を破る、番狂わせだった。
アランブルーにとって、それは2009年のASPワールド・ツアー・シーズン初勝利。スペインのバスク地方出身のアランブルーはスレーターに17.27対15.00のヒート・トータルで勝った。「ケリー(スレーター)は最高のコンペティターで、世界で最高のサーファーだよ。僕はただ集中して、僕自身の波を得ることができた」とアランブルーが言った。「その最初のスコアを手に入れて、より多くのプレッシャーを感じたよ。ケリーとのヒートで、彼がプライオリティーで何をやれるか分かっていたからね。ただプレッシャーを取り除こうとしていいた。幸運にも2本目の良いスコアを手に入れ、それが上手く行った」。
彼の勝利は、このイベントにおけるベストスコアのヒートでの勝利で、そう簡単なものではなかった。しかし、ヒートスタート直後に決めた極めて深いバックハンドのバレルでマークしたアランブルーの9.77というハイスコアは、彼の歴史的な勝利をアシストした。「あの最初の波を掴んで運がよかった」とアランブルーが言った。「一生懸命パドルしたよ。ケリーにはビッグなスコアが必要だと分かっていたからね。その波にパドルインした時は落ちるんじゃないかと思ったよ。でもメイク出来た。最高にハッピーだった」アランブルーはラウンド3でダミアン・ホブグッド(USA)と戦う。
今日の不本意な結果はスレーターにとって3試合連続の17位となった。この状況で彼は、前人未到の10回目のASPワールドタイトルをどう考えているのか。「これはビッグなロングヴァケーションのための口実を僕に与えたのかもしれないね」とスレーター。「まだ分からない。いまが決断の時だね。これだけ17位になってしまうと世界タイトルは厳しい。でも数字を作るために、ここにいる訳ではないけど、すたれて倒れたくもない。数字的には後半に逆転可能ではあるけど、分からないな。頭の中がいっぱいだね」スレーターは、6月27日から7月5日までブラジルで行われるワールドツアー第4戦のハング・ルーズ・サンタカタリーナ・プロに出場するかどうか決めていない。
3XASPワールド・チャンピオンで2002年のビラボンプロ・タヒチの勝利者であるアンディ・アイアンズ(HAW)は、現在フルタイムのコンペティションから長期休暇中であるが、ビラボンプロ・タヒチにワイルドカードで出場している。アンディは今日、並みはずれたバックハンドのチューブ・センスを披露しセンセーショナルな記録を続けた。「再び戦うことは、ちょっと自転車に乗るようで少し怖いね」とアイアンズが言った。「ちょっと腕がなまっている。ゼッケンを着けて、試合の感覚を掴んでるよ。このような波が他のどこかにあれば、それは最高だね。でも、チョープーというと8〜10フィートのバレルを想像する。これは本来の姿ではない。まだファン・ウェイブだよ」アイアンズはラウンド2で、2008年のASP2位のビード・ダービッジ(AUS)を下す、番狂わせを引き起こした。「ビード(ダービッジ)はタフな選手さ」とアイアンズが言った。「彼はとても魅力的で強烈。昨年の世界2位だ。なかなかのクールガイで彼をリスペクトしているよ。ちょっと今は調子が悪いみたいだけど、彼は絶対に調子を上げてくるはずさ。そのヒートの間、ちょっとした凪ぎがあったことが残念だね。でも僕はいくつかの波を掴むことが出来た。そして勝ち上がれて嬉しいよ。自分をこのイベントでサーフさせてくれたビラボンに感謝します」アイアンズは、ラウンド3で、ボビー・マルチネス(USA)と戦う。
イベント主催者は、明朝午前6時30分に再びファーストコール。予報によれば、明日はショートピリオドのSWスウェル、数日中にロングピリオドのSWスウェルに変わる予想が出ている。
ビラボンプロ・タヒチ:ラウンド2結果
ヒート7:
テイラー・ノックス(USA)11.50カイ・オットン(AUS)10.63
ヒート8:
ジョエル・パーキンソン(AUS)13.26
ヘイアリイ・ウィリアムズ(PYF)9.67
ヒート9:
アンディ・アイアンズ(HAW)13.16
ビード・ダービッジ(AUS)12.00
ヒート10:
ボビー・マルチネス(USA)9.17
ダイヤン・ネーブ(AUS)7.94
ヒート11:
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)11.67
ダスティン・バルカ(HAW)8.80
ヒート12:
ジョディ・スミス(ZAF)16.33
ヘイター・アルベス(BRA)14.34
ヒート13:
アリツ・アランブルー(EUK)17.27
ケリー・スレーター(USA)15.00
ヒート14:
ダミアン・ホブグッド(USA)16.06
ディーン・モリソン(AUS)9.00
ヒート15:
ミック・ファニング(AUS)13.84
ベン・ダン(AUS)11.43
ヒート16:
トム・ホイッティカー(AUS)14.16
ティム・ボール(FRA)4.50
ビラボン・プロ・タヒチ:
ラウンド3結果
ヒート1:
C.J.ホブグッド(USA)15.50
ジェイ・トンプソン(AUS)6.17
ヒート2:
タジ・バロウ(AUS)12.04
キーレン・ペロー(AUS)9.40
ヒート3:
ミック・キャンベル(AUS)15.07
ジョシュ・カー(AUS)8.50
ヒート4:
テイラー・ノックス(USA)15.46
ジョエル・パーキンソン(AUS)5.57
ビラボン・プロ・タヒチ:
残りのラウンド3ヒート
ヒート5:
アンディ・アイアンズ(HAW)対ボビー・マルチネス(USA)
ヒート6:
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)対ジョディ・スミス(ZAF)
ヒート7:
アリツ・アランブルー(EUK)対ダミアン・ホブグッド(USA)
ミック・ファニング(AUS)対トム・ホイッティカー(AUS)
ビラボン・プロ・タヒチ・クォーターファイナル:
QF 1:
C.J.ホブグッド(USA)対タジ・バロウ(AUS)
QF 2:
ミック・キャンベル(AUS)対テイラー・ノックス(USA)
QF 3:
TBA
QF 4:
TBA