Bobby Martinez (USA),Credit: ASP/ CI/ ROBERTSON via GETTY IMAGES
【現地2009年5月19日火曜日、チョープー、タヒチ】ASPワールドツアー第3戦「ビラボンプロ・タヒチ」がクリーンな3-5フィートのコンディションで終了。ボビー・マルチネス(USA)がファイナルでタジ・バロウ(AUS)を破り優勝した。明日のウエイティング期間の最終日を前に、コンテストはコンディションもピークとなり最高潮に達した。
マルチネスは、オープニングから8.73のスコアをたたき出し、さらに9.73のハイスコアの2本をまとめ、対戦相手をコンビネーション・シチュエーションに追い込んでパーフェクトに近いファイナルを演じた。今回のイベント最高ヒート・トータル18.46を手に入れて勝ったマルチネスの優勝は、タヒチで2度目でありエリートツアー通算4度目。そして彼を世界一のチューブ-ライダーの1人として認めさせた。
「最高の気分だよ。ちょっと感動しているよ」とマルチネスが言った。
「素晴らしいね。アウトでは良い波を待っていただけで幸運だったんだ。波数があまりない状況で、自分はいくつかの良い波を手に入れる事が出来てラッキーだったのさ。ワイプアウトもしなかったしね。今日は全てが自分に上手く行った。本当に特別な感じがするよ」
イベントのフォーム・サーファーだった、マルチネスはウエイティング期間の前半に自分が用意していたほとんどサーフボードを折ってしまったため、借りもののサーフボードで多くのヒートを戦った。「そうなんだ。アラン・リウ(地元タヒチのサーファー)からボードを借りたのさ」とマルチネスが言った。「彼はダレン・ハンドリーのシェイプの板に乗っていて、ボードは自分が使っているものとほぼ同じディメンションのボードだった。昨日、それを見つけることが出来て最高だったね。今日のコンディションと僕のサーフボードに少し納得出来ていなかった。しかし、全てがパーフェクトにうまくいった」
現在メジャースポンサーを持っていないマルチネスは、今回の優勝でASPワールド・ツアー・レーティング19位から7位にジャンプアップ。エクセレントなポジションにつけた。「今はお金について考えていない。むしろ気持ちの問題だね」とマルチネスが言った。「お金を儲けるためにサーフィンを始めたんじゃない。自分のために始め、そして今日優勝出来た。この気持ちに値段をつけることはできないよ。お祝いして、勝利を楽しむつもりさ。素晴しい結果だよ。でも長い1年、何が起こるか分からない。ジョエル(パーキンソン)は素晴らしいリードを持っている。そして、このイベントが終わった今、僕のフォーカスは次のイベントに向いている」
ファイナルのバロウは、8.17、7.93、7.33とハイスコアを次々とマークしたが、マルチネスの完全なリードを追い越すには不十分だった。「確かに楽しんだ。しかし、ボビー(マルチネス)とのファイナルはトリッキーだった」とバロウが言った。「彼にはドリーム・ヒートだったね。コンディションは、フォアハンドにかなり有利のようだった。ジャッジはフォアハンドのバレルに点を出していたようだ。バックハンドでは、ピットのなかでストールしなくてはならなくて、多くのことが出来ない。でもボビーは、彼の全てを出し、勝利に値するサーフィンを見せた。でも面白いファイナルだった。楽しむ事は出来なかったけどね。だって僕は、最初から最後までコンビネーション・シチュエーションだったからね」
バロウは今回の2位でツアー・レーティング第2位のポジションへ移動した。「僕はハングリーだよ。活気に満ちあふれ、勝利を目指している。今後の数イベントは良い成績を残しているイベント。勝つためなら何でもやるつもりだよ。チョープーで結果を残せて嬉しいよ。このところタヒチでは良い結果を出せなかったから、今回の2位が残りのイベントを良い感じにセットアップしてくれる」
昨日、ケリーを破る大金星をあげたアリツ・アランブルー(EUK)は、最終的にダミアン・ホブグッド(USA)、オーストラリアのベテランのトム・ホイッティカーを下して、セミファイナルまで勝ち進んだ。「イベントを通して厳しいヒート組になったよ。しかし、それが僕のモチベーションになった」とアランブルーが言った。「最高の選手に直面したとき、自分の能力を上げる必要に迫られる。自分にとってケリー(スレーター)を倒したことは、これまでで最高のお手柄なんだ」セミファイナルでのマルチネスとのエキサイティングなヒートには敗れはしたものの、アランブルーの3位タイという記録は、レイティング19位へ彼を押し上げた。「ボビーはここでは最高だね。僕は良い波を1本。彼は2本掴んだ。それで決まりだった。でもキャリア最高の結果で本当に嬉しい。次のイベントに向けて凄く自信が持てたよ。次のブラジルとJベイに向けて家に戻って、新しいボードでトレーニングしたいよ。今回の僕にとってビッグな出来事は、一度それを実行できれば、二度それを実行できるということを教えてくれたんだ」
今回の試合で、不運なラウンド3敗退を喫したジョエル・パーキンソン(AUS)だが、開幕2連勝しているパーコは、ASPワールド・ツアー・レーティングの首位をキープしている。そして2009年のASPワールド・ツアーの次の舞台はブラジルへと移動。ハングルーズ・サンタカタリーナ・プロは2009年6月27日から7月5日で開催予定だ。
ビラボン・プロ・タヒチ・ファイナル結果:
1.ボビー・マルチネス(USA)18.46
2.タジ・バロウ(AUS)16.10
ビラボン・プロ・タヒチ・セミファイナル結果:
SF 1:
タジ・バロウ(AUS)14.86
マイケル・キャンベル(AUS)10.00
SF 2:
ボビー・マルチネス(USA)17.17
アリツ・アランブルー(EUK)15.23
ビラボン・プロ・タヒチ・クォーターファイナル結果:
QF 1:
タジ・バロウ(AUS)15.33
C.J.ホブグッド(USA)14.06
QF 2:
ミック・キャンベル(AUS)12.84
テイラー・ノックス(USA)10.17
QF 3:
ボビー・マルチネス(USA)15.93
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)12.67
QF 4:
アリツ・アランブルー(EUK)11.66
トム・ホイッティカー(AUS)10.66
残りのビラボン・プロ・タヒチ・ラウンド3結果:
ヒート5:
ボビー・マルチネス(USA)13.17
アンディ・アイアンズ(HAW)10.16
ヒート6:
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)13.57
ジョディ・スミス(ZAF)8.67
ヒート7:
アリツ・アランブルー(EUK)12.56
ダミアン・ホブグッド(USA)9.16
ヒート8:
トム・ホイッティカー(AUS)9.43
ミック・ファニング(AUS)9.40
現在のASPワールド・ツアー・トップ10:
1、ジョエル・パーキンソン(AUS)3000ポイント
2、タジ・バロウ(AUS)2318ポイント
3、ミック・ファニング(AUS)2208ポイント
4、C.J.ホブグッド(USA)2196ポイント
5、エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)2174ポイント
6、ジョディ・スミス(ZAF)2076ポイント
7、ボビー・マルチネス(USA)2025ポイント
8、トム・ホイッティカー(AUS)1932ポイント
9、フレデリック・パターチア(HAW)1886ポイント
10、キーレン・ペロー(AUS)1742ポイント
10、テイラー・ノックス(USA)1742ポイント
10、ダミアン・ホブグッド(USA)1742ポイント