更新日 : 2007年5月17日 (木) 17:18
 
■FOSTER'S ASP MEN'S WORLD TOUR■
第3戦ビラボンプロ・チョープー
 

■2007年5月4-14日■タヒチ・チョープー■photo:ASP■R1R2R3R4期間延長

■ダミアン・ホブグッド(USA)が、ファニングを抑え大逆転優勝。




 
  ■ダミアン(左)とファニング(右)
 
■終了間際に大逆転優勝したダミアン・ホブグッド(USA)
  ■ファニング、惜しくも2位

【現地2007年5月16日水曜日、チョープー、タヒチ】ウエイティング・ピリオドが延ばされたビラボン・プロ・タヒチは、期待された4-6フィートのスウェルが到着し、チョープーで午前11時からクオーターファイナルがスタート。ファイナルデイに相応しいサーフィンが繰り広げられコンテストはクライマックスを迎えた。

2007年のビラボンプロ・タヒチ・チャンピオンとなったのはダミアン・ホブグッド(USA)。彼はカレントリーダーのミック・ファニング(AUS)をファイナルで倒して、タヒチで嬉しい初優勝を手に入れた。ホブグッドは、2005年のビラボンプロ・タヒチのファイナルで肩を脱臼して棄権。そんな曰く付きのファイナルだけに喜びも一入である。

「正気じゃないね。僕は2度目のチャンスをモノに出来て最高だよ」とホブグッド。「あの事があったから優勝出来たと感じているよ。2005年にここで僕はベストを尽くした。そして、いきなりだった。僕は心の中で、あの波を100回は思い返したよ。『ずっとバレルの中にいて、犬の出入り口みたいな小さなところから出るべきではなかった』ってね。でも今は、心の中から出来るって思えるよ」

 
  ■パーコは3位
 
  ■大金星のカイ・オットン(USA)

残り時間1分を切ったとき、ホブグッドに必要だったのは8.21のエクセレントなスコア。そして彼はセットの波にテイクオフした。その後を追うようにファニングが波を捕えるがハイスコアにはならず、ホブグッドが見事8.60をスコアして大逆転で勝利を手にした。「たとえ残り時間が1分だけだったとしても、僕は頑張って逆転できると思っていた」とホブグッドが言った。「僕は何とか勝つことが出来たけど、ファイナルは接戦だった。ミックは素晴らしいパフォーマンスをしていたからね」

ホブグッドとファニングは、昨年のブラジルのワールドツアー・ファイナルで対戦していたが、今日とは正反対の結果だった。今回も素晴らしいサーフィンを披露して勝ち進んだファニングであったが、その態度は勝ったホブグッドを称える謙虚なものだった。「成す術なしだね」とファニングが言った。「彼があの波で落ちるのを祈って望んだけど、ある意味では誰かがグッドバレルをゲットするのは見たいものだからね。全て良かったよ。僕は昨年、ブラジルで彼を倒した。で、彼が僕にリベンジしたってこと」

今回のビラボンプロ・タヒチでのファニングの第2位という成績は、ASPワールドツアー・レイティングに於いて2位以下の選手を大きく引き離す結果となった。今年のフォスターズASPワールド・ツアーの3度のファイナルのうち、すでに2度もフィーチャーされているファニングは、完全に初の世界タイトルに向けてまっしぐらである。ちなみに彼は2005年と2006年に世界第3位でフィニッシュしている。「僕は、いつもゴールドコーストやベルズといったホームでは心地よく感じるんだ」とファニングが言った。「これまでチョープーでは一度も良い結果を残せなかったけど、今回ワールドタイトルに向け、一つの結果を残せて嬉しいよ。今年はシーズンのスタートから、いくつかの良い結果を残せている。これまでは1年の後半に調子が出て来る感じだったけどね」とファニングがコメント。

ファニングはルーキーのカイ・オットン(AUS)とのセミファイナルでピークに達した。そして、そこでファニングはイベント唯一のパーフェクト10をスコアした。オットンは、9.90というイベント第2位のスコアを記録しコリー・ロペス(USA)をクオーターで破ったが、重大なプライオリティー・ミスでファニングにパーフェクト10の波を渡して敗退した。とはいえ今回の結果でオットンはレイティング10位までジャンプアップ。同じくルーキーのジェレミー・フローレスも第9位に浮上。ジョエル・パーキンソン(AUS)は今回3位でフィニッシュ。レイティング4位につけた。

さて、フォスターズASPワールドツアーの次回は、6月20日から7月1日で南米のチリで開催されるリップカールプロ・サーチ 。リップカールは一昨年、ASPより初の「フローティング・ライセンス」を取得。一昨年はリユニオン島で開催し、昨年はメキシコというように、適切なロケーションであれば、毎年違う場所でWCTイベントを開催することができるライセンスを持っている。昨年のメキシコの波の凄さが記憶に新しいだけに今回のチリの波にも世界中が注目している。期待したい。


ビラボンプロ・タヒチ最終結果
FINAL:
ダミアン・ホブグッド(USA)16.60 ミック・ファニング(AUS)16.20
BILLABONG PRO TAHITI SEMIFINAL RESULTS
SF 1:ダミアン・ホブグッド(USA)18.17 ジョエル・パーキンソン(AUS)12.67
SF2:ミック・ファニング(AUS)18.87 カイ・オットン(USA)15.33
BILLABONG PRO TAHITI QUARTERFINAL RESULTS
QF 1:ジョエル・パーキンソン(AUS)17.53 アンディ・アイアンズ(HAW)12.00
QF 2:ダミアン・ホブグッド(USA)17.17 ジェレミー・フローレス(FRA)14.23
QF 3:ミック・ファニング(AUS)16.73 ルーク・ステッドマン(AUS)14.33
QF 4:カイ・オットン(AUS) コリー・ロペス(USA)

ビラボンプロ・タヒチ後のフォスターズASPワールド・ツアーレイティング
1.ミック・ファニング3108ポイント
2.タジ・バロウ2676ポイント
3.ダミアン・ホブグッド2342ポイント
4.ジョエル・パーキンソン2340ポイント
5.ビード・ダービッジ2232ポイント
6.ケリー・スレーター2208ポイント
7.アンディ・アイアンズ1989ポイント
8.マイケル・キャンベル1932ポイント
9.ジェレミー・フローレス1742ポイント
10.カイ・オットン1701ポイント


  ASPジャパンのサイトで大会情報を日本語で配信中。
更なる情報はオフィシャルサイトでご覧下さい


トップページへ戻る▼ トップページへ戻る

 

 ■ご意見、ご感想はこちらまで。■
 Copyright Surfmedi@.2007 当サイトに掲載されている写真、 及び全ての原稿の無断転載を禁じます