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ロブ・マチャドのシグネチャーフィン開発に隠されたストーリー(6/21)
Futures システムを実に10年以上に渡り愛用し続けたロブ・マチャド。その間、ロブのフィードバックを元に自身初のシグネチャーフィンをリリースしたいという彼の希望からこのプロジェクトはスタートした。ロブとfutures が考え付いたコンセプトは、まず流体力学に基づいたドラッグの少ない、流れるようにスムーズなカーブラインのフィンフォイルを持つこと。そしてもう一つ は環境への配慮を最優先にした素材であること。その二つの要素が、パーフェクトに調和されたフィンであることが軸となるプランであった。
そこでRob モデルのフィンにはfutures が得意とするフォイルデザインと、その極めて正確な製造技術を生かし、VECTOR 2 フォイルとネーミングされるfutures が独自に考案したインサイドフォイルデザインをサイドフィンに採用することとなる。
そしてフィンの性能を最大限に引き出す上で重要な素材については、今までに何十パターンものプロトタイプをテストし、トライ&エラーを繰り返す日 々が続いた。そして、やっとたどり着いた結論はカーボンファイバーとBAMBOO(竹)を組み合わせるという斬新な発想であった。
BAMBOO 。すなわち竹という素材は優れた再生能力と旺盛な成長力を持つとして環境保護の観点から注目されている。 それは今回のコンセプトにベストマッチするマテリアル。しかも独特のフレックスパターン(しなり)は、ある一定の反発力が必要不可欠なフィンの素材としては、この上ない条件を持っていた。
BAMBOO の優れたフレックス特性を絶妙な硬さにコントロールするのは、最先端の素材であるカーボンが最適。そのカーボンを効果的な硬さが生まれるようなデザインにカット。そしてカーボンは余分なレジンを吸収せず、驚異的な軽さに仕上がるといった特性も兼ね備えている。二つの相反する素材を重ねたレイヤーから形成されるトーショナル フレックスパターンと超軽量というフィンのコンセプトが、ターン中に潜在的なエネルギーを蓄え、動的なスピードとなりパワーに変換される。それがロブの求めるライディングフィールにぴったりとかみ合った。
ロブは既にfutures からリリースされていたV2 Black stix 2.0-AM 1 を何年も愛用しており、このように語っていた。
「僕がフィンのデザインをするにはとても良いタイミングだと思っていました。かねてから愛用していたBlack stix が持つフレックスパターンが大好きで、そのコンセプトを継承した僕自身が必要とするフィンを創りたいと考えていました。皆さんも知っているとおり、僕はどちらかというと感覚的なタイプの人間なので、今回のフィンも具体的に理論を交えた説明するのは苦手ですが、とにかくライディング中のフィーリングが今までのフィンとは格段に違う。本当にターンのフィーリングが素晴らしい!」
futures のヘッドデザイナーでありfutures社のCEOでもあるヴィンス・ロンゴ氏は、こう語っている。
「今回、世界でもトップクラスの優れたサーファーであるロブと共に、このプロジェクトに携わることができたことは、とてもエキサイティングで幸運 なことだと感じています。Futures ブランドで彼のフィンをリリースできたことは、私のサーフィンライフ、そしてビジネスライフの中でも、とても誇らしいエピソードの一つです。なぜなら、そんな偉大なサーファーと一つの製品を開発できる。そんな貴重な経験は一握りの人しか体験することができないからね!」
ロブのシグネチャーフィンはポリエステルの代わりにエポキシレジンを使用しています。エポキシレジンの大きなメリットは硬さもさることながら、より軽く弾力に優れるといった特性があり、VOC(揮発性有機物質)の放出が少ないという利点があります
ロブ・マチャドのシグネチャーフィンは強度に優れ、軽量、スピード性といった要素を維持しながら、
エポキシレジンを採用し、環境に与えるダメージを最小限にとどめることに配慮しています。
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