天国から地獄。ここまで極端なのもそうそうないな。(7/16)
【現地7月16日】
昨日の興奮というか、着いてすぐの大あわて覚めやらぬまま、とりあえずビール飲んで、ワイン飲んで、寝て起きて、また試合。
でも本日は昨日の半分ぐらいのサイズ。潮が引いてくるとけっこうしょぼくなってきて、う~ん、な感じの中、ラウンド2の3ヒート目から朝7時半にスタート。延々5時までかけてラウンド3の4ヒートまでを消化した。
午後になると波数が減ってリスタートのヒートも出たけど、ま、それでもリップできる波は入ってきてて形もいいし、日本だったらこれ以上ない最高のコンディションってことになるんだけど、ここだとちょっとね。しかも昨日の後だと……。
朝イチヒートはブラジルでルーキーながら初優勝をあげたジャドソン・アンドレとショーン・ホルムズ。ここでショーンが今年も金星をあげた。
ショーン・ホルムズといえばJベイ、Jベイといえばショーン・ホルムズってぐらい、この人はここでは数々の伝説を残しているわけで、アンディなんて全盛期の頃に必ずショーンにやられて、Jベイの変なジンクスなんじゃないかって話にすらなってたぐらいだ。
何しろ本当にここの波を良く知っていて、チューブ探すのがうまいうまい。テクニック的にはどうしたって今の世界最高峰のWTの選手と較べれば劣るけれど、その波とのタイミングの取り方は絶妙。ワイルドカードながらその辺を武器に毎年けっこういいところまでいっている。
で、本日もジャドソンを破ってラウンド3へ進んだ。う~ん、やっぱ強いな。で、ラウンド3ではケリーと当たることになる。まぁ、よほどすごいチューブコンディションにならなければ、ケリーが相手となるとノーチャンスだとは思うが、コンディション次第では相当危険な相手だ。
もうひとりラウンド3へ駒を進めたワイルドカードは、テイラーを破ったジョアン・ドゥルー。なんかテイラー、今日調子悪いったらなかったな。けっこうここの波は得意としているテイラーなんだけど、どうしちゃったんだろう。
しかし、すべてをひっくり返して、本日とにかく話題独り占めだったのは、ジェイ・トンプソン。ラウンド2は潮が引き始めてしばらくした頃のヒートだったんだけど、そんな波って今日あったっけ?? みたいな幻の波で、リップリップで8.33のハイポイント。そしてその後、その幻よりももっと幻の素晴らしい波でロングチューブ。あんなにぽっかり開いたチューブって今日あれ1本じゃなかったかな。
で、これに今大会初の10点満点が出た。ヒートトータル18.33。もちろんこれもハイエストトータルスコア。いやいや、ツイてるってこういうことだな。
ところが、午後になって突入したラウンド3。ジェイは第1ヒートで本日2度目の登場。相手はエイドリアーノ・デ・スーザだったが、今度はコンビネーション負け。天国から地獄。ま、出来の良すぎるヒートの後はまるでダメってパターンはありがちではあるけど、ここまで極端なのもそうそうないな。
本日一足先にラウンド4に駒を進めたのはスーザ、エイドリアン・バッカン、オウエン・ライト、ジョーディ・スミス。
この先の波情報があまり芳しくないので、相当無理をしてもこのスウェルが残っているうちに何とかしたい運営サイドだけど、明日はさすがに厳しいんじゃないだろうか、ってのが大方の予想……というより希望? みんな休みたいわけさ。
つのだゆき