ケリーの観察力と分析力(9/15)
【現地9月14日】
予想通り今日もオフ。波は昨日より一段と小さい感じだ。
新しいスウェルが確実に届くのは金曜日のようだけど、できれば木曜日に入り始めのスウェルで少しでも消化して、ピリオド最終の金曜、土曜のスケジュールをゆったりこなしたい、というのが運営側の希望なんだと思う。
私もそれを希望したいので、木曜日に何とか波が来ればいいなと思う。
で、今朝、やらないのを見越して少し寝坊したけど、ここで生活のリズムが狂うとすべてが終わるので、起きて何気なくオフの日の朝のライブを見てたら、初日のデーン・レイノルズ対コロヘ・アンディーノのヒートをケリーと一緒に見る、みたいなヤツをやってて、それ、面白かった。というより、ケリーのコメントが面白かった。
ケリー・スレーターと言う人は、本当にいいコメンテイターになれると思う。
だいぶ以前からいくつかのコンテストで、しゃべってるのを聞いたことがあるけど、解説がなかなか的を得ているし、やはりすべてを見通せてる感じなので、話もスムーズだ。
サーフィン以外のことになると、どうなのかなぁ、とは思うけど、ことサーフィンに関しては、その観察力と分析力は素晴らしいものがあると思う。もちろん経験からくるものも大きいけど。
普通サーフィンの解説者というのは実際に海で起きているサーファーのアクションよりワンテンポ遅れる。そりゃそうだ。だって実際に目の前で起こってることを見て、それを言葉にするのにはタイムラグがでるのは当然だから。
でもビックリしたのはデーンの最初に大きなカットバックから入ったライディングを、カットバックと同時にケリーが、デーンは大きなカットバックからこのライディングをスタートする、と言ったあたり。その言葉はデーンのカットバックと同じ瞬間だった。
ということは、ワンテンポ前にケリーはデーンがでかいカットバックをすることがわかっていたということ。つまり、そういう組み立てしかない波だということが見えていたということ。
そうなんだよね。見えてるんだよ、けっこうこの人たちのレベルになると。たぶん沖から入ってくるうねりのラインですでにわかってる。わかってなくちゃ対等に戦えない。
で、コロヘとデーンの違いの解説も簡単な言葉だけど、核心をついてた。
同じ事をやってるけど、何をやってもデーンのほうがパワフルだ。コロヘはこの先、自分なりのカーヴィングを覚えないといけない。
ホント、まさにその通りで、若いだけにレールワークが足りない。だから軽く見えるし、スピードも劣る。ま、でもまだ16歳だからこれからだけど。しかし、ケリーの慧眼には驚き。
つのだゆき