JPSAショートボード第6戦(最終戦)
「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」
会場/バリ島 クラマス 特別協賛/株式会社 マックス・エー、ガルーダ・インドネシア航空
主催/JPSA 協力/トラベルシーン、バリサーフィンアソシエーション(BSA)
最終戦の優勝は中村昭太と大村奈央。グランドチャンピオンは
田中英義、庵原美穂が獲得。(11/15)
ALL photos by :s.yamamoto
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JPSA 震災復興支援チャリティーツアー2011ショートボード第6戦(最終戦)「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」が終了。男子は中村昭太。女子は大村奈央が圧倒的なサーフィンで優勝した。今日の天気は晴れ。波は腰腹セットで胸。風も弱く、最終日に相応しい絶好のコンディションで、午前7:20に男子のクオーターファイナルからスタート。男女ファイナル終了後には、昨日に引き続きJPSAショートボード歴代チャンピオン戦「LEGENDARY OF SURFING」のファイナルも開催、最後はバリと日本の親善試合が行われ、今シーズンのJPSAが幕を閉じた。
男子クオーターファイナル
グランドチャンピオン争いが最終局面を迎えたファイナルデイ。頂を目指すものは、ファイナルを前に負ける事は許されなかった。男子クオーターファイナルH1は、後半にヴァーティカルなバックハンド・リエントリーで8,90をスコアした高梨直人 、フォアハンドでオフザトップとカーヴィングターンのコンビネーションで6.35をスコアした小野嘉夫 がラウンドアップ。QF-H2では、カーヴィングとヴァーティカルなリエントリーのコンビネーションで7.00と、エクセレントな9.00をスコアした絶好調の田中英義、ファーストアプローチでフィンスローなリエントリーを見せて8.50をスコアしたリスキーな技を連発する中村昭太がラウンドアップ。
極端に波数の少ないQF-H3では、キレのあるバックハンドでヒートトタール8.60をスコアした高橋健人、スムースなカーヴィングターンでヒートトタール7.50をスコアした善家尚史がのふたりがヒートを終始リードしたが、終了間際まで全く波に乗っていなかった深川達哉と田中樹が、立て続けにハイスコアを決めて大逆転でセミファイナル進出。
その前のヒートとは対照的に波数のあるQF-H4は、ダレン・ターナー、ペペン・ヘンドリック、ニック・ミタ、飛田剛が、常にトップの入れ替わるクロスヒートを演じ、ヒートスコア12.00を集めたダレン・ターナーと、11.85を集めたペペン・ヘンドリックがセミファイナルへ勝ち上がった。
女子セミファイナルで谷口が破れ、庵原のグラチャンが決定。
女子セミファイナルのH1では、世界に標準をあわせる大村奈央が、ビッグセットで深いボトムターンからのリエントリーとカットバックのコンビネーションで8.00をスコア。圧倒的なサーフィンを披露。ランキングトップの庵原美穂は、プレッシャーからか良いスコアが出せなかったが、なんとか2位でラウンドアップを果たした。
ヒート2には庵原をランキング2位で追いかけるタイトルレースのライバルである谷口絵里菜が登場。谷口は、スタートからスープへのビッグアプローチでポイントを重ね、前半をリード。しかし後半に入り、水野亜彩子がバックハンドのオフザトップの素晴しいパフォーマンスでヒートトタール10.25をスコアし大逆転。田原啓江も後半追い上げて2位に浮上。3位に転落した谷口が勝ち上がるためには4.20が必要だったが、そのままタイムアップ。この時点で庵原のグラチャンが決定した。
男子セミファイナルで高梨が破れ、田中英義のグラチャンが決定。
セミファイナルのヒート1は、高梨直人、田中樹、田中英義、ペペン・ヘンドリックというグラチャン争いに絡む3名が顔を揃えた。スタートから鋭いバックハンドのリエントリーの4マニューバーを入れ、6.25をスコアする高梨直人。田中樹もクローズアウトセクションをビッグ・フローターで抜け、カットバックへと繋ぎ5.25をスコア。このクラマスを知り尽くしたペペンも6.85をスコア。4名のヒートアップした凄まじいバトルがスタートから繰り広げられた。
じっくり波を待った田中英義は、深いボトムターンからの物凄いカーヴィングターンで8.00をスコア。高梨直人もバックハンドのチューブをメイクして応戦。田中樹は高さのあるエアリアルをメイクして8.50をスコア。さらに田中英義は安定感のあるサーフィンで8.50をスコア。僅か2本でトップをキープした。ダントツの田中英義の1位は、ほぼ確実だった。
そしてペペン、高梨直人、田中樹の激しい2位争いが始まった。残り時間2分を切って田中樹が6.65をスコアして大逆転で2位へ。6ポイントのアベレージスコアを連打し最後まで諦めずにチャージし続けた高梨だったが惜しくもここで敗退。高梨直人がクオーターで破れたため、田中英義のグランドチャンピオンが決定した。
ヒート2では、スタートから深いボトムターンから鋭いリエントリーを繰り返す中村昭太が、6.75、7.40をスコアして、圧倒的なキレたサーフィンを見せてヒートをリード。一方、パワフルなサーフィンを見せるダレン・ターナーもスタートから7.50をマーク。バックアップも6.50をスコアして2位につける。終盤に入り中村昭太がエアリアルを決め、駄目押しとなる7.55をスコアして、ファイナル進出を決めた。
女子のファイナルは大村奈央の独り舞台。
女子のファイナルは、水野亜彩子、田原啓江、大村奈央に、既にグラチャンが決定していた庵原美穂というメンバーが顔を揃えた。大村がスタートからリエントリーとカーヴィングのコンビネーションで8.50をスコア。田原啓江も7.25、庵原美穂も6.25というエクセンレントが続出するファイナルとなった。
しかし大村奈央は、波のフェイスを十分に使った演技でダントツのリード。トータルスコア14.75という圧倒的なスコアで前半を折り返す。後半に入り更に8.60をスコアする大村は、他の選手とのレベルの違いを見せつけて、以下の選手をコンビネーションに追い込んだ。田原、庵原、水野も後半追い上げて、その差を縮めるも、大村は最後の波で駄目押しの8.85というファイナル3本目のエクセレント・スコアをマーク。トータルスコア17.45で圧勝した。
エア合戦となった男子ファイナル。
男子ファイナルは、田中英義、田中樹、中村昭太、ダレン・ターナーというメンツ。中村昭太はオープニングライドから、深い位置からクリティカルセクションを攻め、フィンスローのリエントリーで8.85ポイントをスコアする。それに対する田中樹は、7.00をスコアして応戦。田中英義は、特大セットでハイスピードなカーヴィング・マニューバーで8.75をスコア。ヒートスコア13.25でトップに踊り出る。直後に中村昭太が高さのあるエアリバースを決め8.00をスコアすると再びトップの座を奪い返す。
前半は、田中樹、ダレン・ターナーは波とのリズムが合わずスコアが伸びない。しかしヒート中盤、エア系のリスクの高い技でチャージを繰り返す田中樹が、ファーストアプローチで高さのあるエアリアルをメイクして6.00をスコアして追い上げる。残り時間5分を切り、田中英義は高いエアリバースにチャージするも惜しくもインコンプリート。そのままタイムアップとなり、エア合戦となったファイナルを競り勝ち、中村昭太が見事、今季2勝目となる勝利で、有終の美を飾った。
男子結果 1位 中村昭太、2位 田中英義、3位 田中樹、4位 ダレン・ターナー。
女子結果 1位 大村奈央、2位 庵原美穂、3位 田原啓江、4位 水野亜彩子
2011JPSA男子 グランドチャンピオン: 田中英義
2011JPSA女子 グランドチャンピオン :庵原美穂
2011JPSA男子 ルーキーオブザイヤー :川畑太志
2011JPSA女子 ルーキーオブザイヤー :武知実波。 (今大会は不参加)
「ガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ」は11月7日(月)~10日(木)のロングボードの試合のあと、11月10日(木)~14日(月)でショートボードが開催される。JPSAもいよいよ大詰め。泣いても笑っても今回のバリ島で、今シーズンの4名のグランドチャンピオンが決定する。
また今回のガルーダ・インドネシア トラベルシーンプロ開催期間中、特別戦としてJPSAショートボード歴代チャンピオン戦「LEGENDARY OF SURFING」が開催される。これには、川井幹雄、善家誠、添田博道、久我孝男、糟谷修自、関野聡、沼尻和則、河野正和といった日本のチャンピオンに加え、バリからカトゥ・メンダ 、ワヤン・ピッチャといったレジェンドが参加する。このヒートは、2回戦方式にてヒートを行い、各回戦のベスト2ウェイブ、トータルベスト4ウェイブのスコアにより順位を決定。総合順位上位2名は日本・バリ親善試合への出場権を得ることが出来る。これも非常に楽しみな戦いとなりそうだ。
また今回、ロング、ショートともエントリーが若干少ない中、男子ショートでは、大澤伸幸、加藤嵐、大橋海人といった選手が海外からの試合からバリへ直行。また女子ショートでは、数日前までブラジルにいた大村奈央が、庵原美穂の3連勝を食い止めるべく出場する。逆にロングでは秋本祥平、東川泰明の2名がスペインで開催されるASP=WLT参戦のため欠場。
注目の最終戦。サーフメディアは現地から最新情報をお伝えする予定です。
JPSA2011男子/最終戦で可能な獲得ポイント | ||||||||
バリ島(アジャストP) |
優勝 |
2位 1720 |
3位 1460 |
4位 1340 |
5位 1220 |
7位 1110 |
暫定順位 |
アジャスト 後の順位 |
田中英義(6120) | 8120 | 7840 |
7580 |
7460 |
7340 | 7340 | 1 | 2 |
高梨直人(6170) | 8170 | 7890 | 7630 | 7510 | 7390 | 7280 | 2 | 1 |
田中樹(5400) | 7400 | 7120 | 6860 |
6710 |
6620 | 6510 | 3 | 3 |
椎葉順(5300) | 7300 | 7020 | 6760 | 6640 | 6520 | 6410 | 3 | 4 |
中村昭太(5110) | 7110 | 6830 | 6570 | 6450 | 6330 | 6220 | 4 | 5 |
JPSA2011女子ランキング | |||||||||
第1戦 伊豆 |
第2戦 新島 |
第3戦 大洗 |
第4戦 千葉 |
第5戦 鉾田 |
第6戦 バリ |
新島後の計算式 |
暫定順位 |
アジャスト | |
庵原美穂 | 1220(L) | 2000 | 1460 |
1720 |
2000 | ? | 6400+2000=8400-1220=7180 | 1 | 1 |
谷口絵里菜 | 1460 | 1460 | 1110(L) |
2000 |
1720 | ? | 6290+1460=7750-1110=6640 | 2 | 2 |
※ 全6戦中、上位5戦のポイント合計で年間ランキングを決定。
ただし、同順位の場合は全6戦のポイント合計で決定。更に、同順位の場合は最高ポイントで決定。(L)が
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大会に関する情報はJPSA公式ホームページをご覧ください。
http://www.jpsa.com