2012年1月20日-29日 バーレーヘッズ、クイーンズランド/オーストラリア
ビラボンWJCは大会6日目。男子ラウンド3が行われ、加藤嵐、大橋海人がラウンド4へ。新井洋人は17位でフィニッシュ(1/26)
Jack Freestone (AUS) photo:s.yamamoto
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【バーレー・ヘッズ、クイーンズランド/オーストラリア(2012年1月26日木曜日)】世界ナンバー1ジュニア・サーファーを決定する、2011年のASPワールド・ジュニア・ツアー最終戦「ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト」は大会6日目。昨日の嵐によるレイデイから天候は回復したが、マッシーで難しいコンディションは続き、ジェット・スキーによるアシストが登場するほどのコンディションだった。
本日はオーストラリアのナショナル・ホリデーである「オーストラリアデー」で、オーストラリアのサーファーは活気づいていた。ASPワールド・ジュニア・タイトルを争うジャック・フリーストーン(AUS)とギャレット・パークス(AUS)は、両者ともビッグスコアを記録し、ネクスト・ラウンドへ進出。そして、トライアル勝利者のウエイド・カーマイケル(AUS)は、現在のASPワールド・ジュニア・ナンバー1サーファーのカイオ・イベリ(BRA)を下す大金星を挙げた。
敗退したイベリを含め、まだ6名のサーファーが世界タイトル候補に残っており、ASPワールド・ジュニア・タイトルレースのシナリオは、まだ多数用意されている。今日のオージーたちの活躍は素晴しかったが、全てがオーストラリアのナショナルチームのカラーである黄色と緑一色になる大勝利とまではいかなかった。また、インターナショナル・センセーションである加藤嵐(JPN)、フリーペ・トリード(BRA)、ネイザン・カバーロ(HAW)、コナー・コフィン(USA)といった選手も、ソリッドなパフォーマンスで次のラウンドへ進んだ。
Wade Carmichael (AUS) photo:s.yamamoto
ウエイド・カーマイケル(AUS)は、ナンバー1シード選手であるカイオ・イベリ(BRA)を破る大番狂わせを引き起こした。カーマイケルは、ASPワールドジュニアでトップを走るイベリを倒すため、完全なヒート戦略を組み立てて、持ち前のパワーカーヴィングを使った。
「いくつかの良い波をゲット出来ればと思っていました。潮回りも良く、良い波が入って来たのは、今回のイベントで初めてでしたね。だから勝てて最高に嬉しいです。彼にプレッシャーを与えるため、早くにグッドスコアを掴みたかった。そして、僕は良いバックアップ・ウェイブを見つけることが出来たんです。僕のジェットスキーはひっくり返りそうで、背中から落ちましたよ。最後の30秒で優先権を持っていなかったので、かなり緊張しましたけど、全て上手く行きました。」
Jack Freestone (AUS) photo:s.yamamoto
ASPワールド・ジュニア・チャンピオンに君臨するジャック・フリーストーン(AUS)は、今回の男子最年少のジャック・ロビンソン(AUS)に対し、今回のイベントでの強さを思う存分見せつけた。フリーストーンは、彼のフル・レパートリーを使い、ビッグエアとえぐるようなカーヴィングで2本の9ポイント-ライドをスコア。ここまでのイベントハイエスト・ヒート・トータル18.00をマークした。
「好調なジャック(ロビンソン)に対して、彼がどんなサーフィンをするか分かっていたので、僕は少しナーバスになっていました。」と、フリーストーンが言った。「でも、彼とのヒートは楽しかったですね。僕は彼が10歳の時から見ていて、素晴しいサーファーになると思っていました。このヒートはエキサイトしましたよ。数日前から話題になってましたからね。だから絶対に彼には負けられなかった。」
Conner Coffin (USA) photo:s.yamamoto
コナー・コフィン(USA)は、今日のもう一人の際立ったパフォーマーだった。そして、バーレー・ヘッズのロング・ライトハンド・ウェイブを使い、ジャッジに彼のトレードマーク・スタイルを示し、同じアメリカンのジェイク・ハルステッド(USA)を下した。「友人と戦わなければならないときは、いつも嫌な思いをします。」と、コフィンが言った。
「このコンテストでは、アメリカ人全員に勝ち上がって欲しいから、最悪ですよ。僕は彼の(ジェイク・ハルステッド)速くてパワフルなスタイルが、いつも好きだったので、イベントで彼を倒しても楽しくない。でも、それがコンペティションで起こることなんですよね。」
Filipe Toledo (BRA) photo:s.yamamoto
フリーペ・トリード(BRA)は、彼のラウンド3のバトルにおいてサウス・アフリカのディラン・ライトフット(ZAF)を下した。いくつものエアリアルを決めたトリードは、グラブやローテーションなどのヴァリエーションをジャッジにアピール。ラウンド4へ勝ち上がり、ASPワールド・ジュニア・タイトルの望みを繋いでいる。「僕はこの間、このFirewireのサーフボードを手に入れて、凄く調子が良いんです。」と、トリードが言った。「一歩一歩、勝ち上がってくつもりです。友人と家族からたくさんのサポートを受け、僕はただ彼らに感謝し、勝ち続けたいですね。」
加藤嵐、大橋海人がラウンドアップ。新井洋人は17位でフィニッシュ。
Arashi Kato (JPN) photo:s.yamamoto
本日の日本男子は、ラウンド3のヒート3に、加藤嵐がオーストラリアのジュニアチャンピオンであるトーマス・ウッズ(AUS)と、ヒート10の大橋海人がデビッド・ヴァン・ジール(ZAF)と、ヒート16の新井洋人が、ディーン・ボウエン(AUS)と対戦した。
本日のファーストヒートに登場した加藤嵐。完全アウェイな状況で、対戦相手はバーレーヘッズのローカルであるトーマス・ウッズ(AUS)。ラフなコンディションのなか、ウッズとクロスヒートを演じた加藤は、ビッグ・オフザトップとカーヴィングを決め5.00をスコアしてリード。更にヒート終盤に5.93をスコア。ヒート終了間際には駄目押しとなる7.50をスコアし、ヒートスコア13.43で、優勝候補の一人であるトーマス・ウッズを破る大金星を挙げた。
「ローカル・サーファーとのヒートだったので、かなり緊張しましたね。」と、加藤が言った。「このヒートに勝てて本当に嬉しいです。波は難しかったですが、正しい波を選んで掴むことができれば良い波でした。ラウンド4に勝ち上がれて本当に嬉しいです。」
Kaito Ohashi (JPN) photo:s.yamamoto
大橋海人は、デビッド・ヴァン・ジール(ZAF)と対戦。スタートからバックハンドで攻め込む大橋海人は、シャープなリエントリーを繰り出し、4.17をマークする。セカンドウェイブでは、ロールアクションと素晴しいオフザトップからのビッグなエアリバースにチャージ。インコンプリートとなるも、完全に大橋海人のペースでヒートは進んだ。後半に入り、インサイドの波にテイクオフする大橋海人は4.60をマーク。その差を更に広げて、ラウンドアップを決めた。
Hiroto Arai (JPN) photo:s.yamamoto
本日の最終ヒートで新井洋人は、オーストラリアのディーン・ボウエン(AUS)と対戦した。ボウエンはファーストウェイブからパワフルなバックハンドで9.10をスコア。新井洋人もヴァーティカルなリエントリーで応戦し3.33をスコアする。しかしその直後、再びボウエンはパワフル・バックハンドを炸裂させ、8.33をスコア。ヒートスコア17.43で、新井洋人はあっという間にコンビネーションに追い込まれてしまった。 追い込まれても攻める姿勢を忘れない新井洋人は、4.03をスコア。しかし逆転する事は出来ずタイムアップ。新井洋人はここで敗退となり、17位でフィニッシュとなった。
これでラウンド4へ駒を進めた日本男子は、加藤嵐、大橋海人の2名となった。ラウンド4では、ヒート2で加藤嵐はジャック・フリーストーン(AUS)と、ヒート5の大橋海人はギャレット・パークス(AUS)と対戦する。ジャックとの対戦は2度目の嵐。前回のブラジル戦で同じラウンド4でジャックと対戦している。その時は、嵐が破れているが、今回のリベンジマッチでは前回の借りを返せるか加藤嵐。
また明日ヒートが予定されている女子では、大村奈央が女子ラウンド3ヒート6でオーストラリアのフェリシティ・パーメターと対戦する。
明日も現地時間で7:00AMファーストコール。
今回は、コーチとして田中樹も渡豪し陣頭指揮を執る。今回のイベントはジュニア世界チャンピオンが決定するASPジュニアツアー最終戦。バリで17位、ブラジル9位となった加藤嵐が現在、総合15位タイで日本男子トップとなっている。また女子では、バリとブラジルで5位となった大村奈央が総合ランキング5位につけている。今年も世界を目指して頑張ろう!日本。
ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト:ラウンド3
3のまわりのビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コーストは、起こる:
ヒート1:マテイア・ヒクイリー(PYF)9.67 def.。ピーターソン・クリサント(BRA)8.63
ヒート2:ミディ・ヴィミナルディ(REU)10.34 def.。チェイス・ウィルソン(USA)6.20
ヒート3:加藤嵐(JPN)13.43 def.。トーマス・ウッズ(AUS)9.30
ヒート4:ジャック・フリーストーン(AUS)18.00 def.。ジャック・ロビンソン(AUS)7.10
ヒート5:コナー・コフィン(USA)14.70 def.。ジェイク・ハルステッド(USA)12.44
ヒート6:イアン・ゴウベイア(BRA)12.83 def.。マット・バンティング(AUS)12.27
ヒート7:バスコ・リベリオ(PRT)10.70 def.。カウ・ウッド(BRA)7.90
ヒート8:ウエイド・カーマイケル(AUS)13.33 def.。カイオ・イベリ(BRA)12.83
ヒート9:ギャレット・パークス(AUS)13.60 def.。ティム・マクドナルド(AUS)12.07
ヒート10:大橋海人(JPN)8.77 def.。デビッド・ヴァン・ジール(ZAF)6.00
ヒート11:フリーペ・トリード(BRA)17.20 def.。ディラン・ライトフット(ZAF)8.67
ヒート12:ベイリック・デ・ブリース(ZAF)14.00 def.。アンドリュー・ドヘニー(USA)12.10
ヒート13:ネイザン・カバーロ(HAW)12.17 def.。マルコ・フェルナンデス(BRA)8.70
ヒート14:エヴァン・トンプソン(USA)10.43 def.。マット・ルイス・ヒューイット(NZL)8.50
ヒート15:ソリ・ベイリー(AUS)13.66 def.。キアヌ・アシン(HAW)12.57
ヒート16:ディーン・ボウエン(AUS)17.43 def.。新井洋人(JPN)7.36
ビラボン・ワールド・ジュニア・チャンピオンシップ・ゴールド・コースト:ラウンド4
ヒート1:マテイア・ヒクイリー(PYF)対ミディ・ヴィミナルディ(REU)
ヒート2:加藤嵐(JPN)対ジャック・フリーストーン(AUS)
ヒート3:コナー・コフィン(USA)対イアン・ゴウベイア(BRA)
ヒート4:バスコ・リベリオ(PRT)対ウエイド・カーマイケル(AUS)
ヒート5:ギャレット・パークス(AUS)対 大橋海人(JPN)
ヒート6:フリーペ・トリード(BRA)対ベイリック・デ・ブリース(ZAF)
ヒート7:ネイザン・カバーロ(HAW)対エヴァン・トンプソン(USA)
ヒート8:ソリ・ベイリー(AUS)対ディーン・ボウエン(AUS)
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。