ビラボン・パイプライン・マスターズ(メンズWCT)
バンザイ・パイプライン、12月8~20日
Pictured: Taj Burrow (AUS), 31, is your 2009 Billabong Pipe Masters Champion!
Credit: © ASP/ CI/ CESTARI via GETTY IMAGES
タジ・バロウがビラボン・パイプ・マスターズで優勝、パーキンソンはバンズ・トリプルクラウンを獲得(12/16)
【パイプライン、オアフ/ハワイ 2009年12月15日火曜日)】ASPワールド・ツアー最終戦である、トリプルクラウン最終戦「ビラボン・パイプライン・マスターズ」がクリーンな3~5フィートのコンディションで終了。ファイナルで、ケリー・スレーター(USA)を下したタジ・バロウ(AUS)(31)が優勝した。
今シーズンのプロサーフィンの最終戦は、スタートからハイボルテージな戦いが続き、ついにフィナーレを迎えた。35分のファイナルを全く無駄にすることなく、スタートからチャージしていたバロウ。いくつかの強烈なフォアハンドのマニューバーによってフォローされた素晴しいエア・リバースを決めた彼のオープニング・ライドは7ポイントをマーク。スレーターを追い詰めた。コンディションが悪化する状態で、勢いに乗るバロウは、信じられない完璧なアリウープで5.83をスコア。スレーターにプレッシャーを与え続けて、そのままタイムアップとなった。
「イベントを通してパーフェクトなバックドアだったね。だけどファイナルにはオンショアになってしまったけど」とバロウが言った。「正確なターンが必要だった。全てのターンでね。いくつかエアを決めたいと思っていたんだ。だから短い板にした。好きなようにやるつもりだったんだ。ケリーは何でも出来るから最後までビビっていたんだ。残り時間20秒になって、僕が優先権を持っていても、まだ怖かったよ。失うものは何もないから、好きなように思いっきりやったんだ」
ワールドツアーでの優勝は2007年振りのバロウにとって、このバンザイ・パイプラインでの優勝は初めてだった。「この勝利は想像していた通りの素晴しいものだね」とバロウが言った。「僕にとって、このコンテストで優勝することは、ワールドタイトルの次に素晴しいことなんだ。これは、誰もが優勝したいと思う唯一のイベントじゃないかな。今この表彰台に立っていることが信じられないよ。最高の気分さ。このコンテストを勝つにはタフな選手がたくさんいるから、自分には手の届かないものだと思っていたんだ。この優勝は、僕のキャリア最高の勝利だよ」
長年、ASPワールド・タイトル最有力候補と考えられてきたバロウは、2010年のシーズンを前に、未だ手にすることのないASPクラウン獲得に向け、新たな意気込みで挑む姿勢だ。「この最終戦での勝利は、来シーズンに向けたエクセレントな飛躍のための足がかりになる」とバロウが言った。「今回の勝利で自信が持てたよ。来年の開幕戦であるゴールドコーストが本当に楽しみさ。これから僕らはホリデーに入るけど、ゴールドコーストはすぐにやってくる。本当にワクワクするよ。この調子でもう何試合か優勝したいものだね。でも、この夢にまで見た優勝がナンバー1だけどね」
スレーターは、今回のイベントを通して、向かうところ敵なしといった感じだった。ファイナルまでに5'11”のクワッドを上手く扱って、信じられないチューブをメイクした。バロウがファイナルを通してチャージを繰り返す一方で、スレーターは根気よく得点の機会を待ったが、それはやってこなかった 。
「残念だけど、ファイナルは間違いなく今回のコンテストのなかで最悪のコンディションだったね。でも、まだファン・ウェイブはあったけど」とスレーターが言った。「フリーサーフィンなら最高だったかな。それまでの良い波を期待してる状況で、気持ちを切り替えるのは難しいよ。バレルになるヒートを既にいくつも戦っていたからね。突然、完全にコンディションは変わってしまった。それでも、シャローなリーフでバレルが現れると思っていたけど、そうはならなかった」
前人未到の7度目のパイプ・マスターズ・タイトルを狙っていた、9度のASP世界チャンピオンのスレータ。しかし、コンディションは彼に味方しなかった。スレーターは、ファイナルの唯一のバレルを見つけたにもかかわらず、スコアは僅か3.93だった。
来年の10度目のASPワールド・タイトル獲得に関する質問については、いつものようにガードが固い。「フルタイムで来年ツアーを回るかどうかわからない」とスレーターが言った。「ツアーを少し離れる気分だね。長年、戦ってきてた。同じ場所に行って、同じことをやって、それが少し単調に感じている。そこに何らかの意味を見つけて、サーフィンをすることより、それがより大きくなれば、よりエキサイティングになる。しかし、残念ながら、今年は個人的にも試合でも、いろいろな点でかなり活気のない年を過ごした。たぶん、それが僕のサーフィンに出ていたと思う」
また、ビラボン・パイプ・マスターズで3位となったのは、ディーン・モリソン(AUS)とデーン・レイノルズ(USA)。モリソンは今シーズン最高の結果を手に入れ最終レイティング16位でフィニッシュ。ツアー後半に入り、成績を上げてきたレイノルズは、最終レイティングでトップ10入りを果たした。
そして、惜しくも世界タイトルを逃したジョエル・パーキンソン(AUS)が、バンズ・トリプルクラウン・タイトルを獲得。ボーナスとして50,000ドルを手に入れた。「これは、今年のASPワールド・タイトル争いの敢闘賞だね」とパーキンソンが言った。「僕にとって、トリプルクラウンはワールド・タイトルに次ぐ素晴しいものさ。去年はバンズ・トリプルクラウン・タイトルを狙い、今年はASPワールド・タイトルを狙ったけど、トリプルクラウンのタイトルを獲得出来て本当に嬉しいよ。自分がやってきたことに誇り感じるよ。来年が楽しみだね。来年もトリプルクラウンを狙うよ。そして、ニューレベルにアップグレードし、我々に大きなインセンティブを与えてくれたバンズに感謝したいと思います」
これでASPの2009年のシーズンが終了。そして、2010年のASPワールド・ツアーの開始も間近に迫り、世界最高の波での世界最高のサーファーによる新しい基準のパフォーマンスがセッティングされる。
ビラボン・パイプ・マスターズ・ファイナル結果:
優勝:タジ・バロウ(AUS)12.83
2位:ケリー・スレーター(USA)7.10
ビラボン・パイプ・マスターズ・セミファイナル結果:
SF 1:ケリー・スレーター(USA)16.17 ディーン・モリソン(AUS)7.00
SF 2:タジ・バロウ(AUS)14.50 デーン・レイノルズ(USA)11.67
ビラボン・パイプ・マスターズ・クォーターファイナル結果:
QF 1:ディーン・モリソン(AUS)11.00 ダミアン・ホブグッド(USA)10.17
QF 2:ケリー・スレーター(USA)17.24 フリン・ノヴァク(HAW)13.87
QF 3:タジ・バロウ(AUS)16.90 ビード・ダービッジ(AUS)15.40
QF 4:デーン・レイノルズ(USA)15.10 C.J.ホブグッド(USA)8.67
バンズ・トリプルクラウン/トリプルスレットアワード:
2009年のASPワールド・チャンピオン:ミック・ファニング(AUS)50,000ドル
2009年のバンズ・トリプルクラウン・チャンピオン:ジョエル・パーキンソン(AUS)50,000ドル
2009年のビラボン・パイプ・マスターズ・チャンピオン:タジ・バロウ(AUS)50,000ドル
バンズ・トリプルクラウン・ファイナル・トップ3:
1位、ジョエル・パーキンソン(AUS)6694ポイント
2位、C.J.ホブグッド(USA) 6213
3位:トーリー・マイスター(HAW) 5775