史上初となる10度目のASPワールド・タイトルを獲得したケリー・スレーターが、プエルトリコで優勝(11/8)

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ASPワールドツアー第9戦/リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ

2010年10月30日-11月10日 プエルトリコ

史上初となる10度目のASPワールド・タイトルを獲得したケリー・スレーターが、プエルトリコで優勝(11/8)

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【ポルタ・デル・ソール/プエルトリコ(2010年11月6日土曜日)】2010年のASPワールド・ツアー第9戦であるリップ・カールプロ・サーチ・プエルトリコが終了。前人未到の10度目のASPワールド・タイトルを勝ちとったばかりのケリー・スレーター(USA)は、3-4フィートのコンディションで行われたファイナルで,ビード・ダービッジ(AUS)を下し、45回目のエリートツアー・イベント優勝を果たした。

2010年のASPワールド・ツアー第9戦「リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ」は喜びと悲しみ包まれた両極端なイベントとなった。不幸にも先週の火曜日に、3度のASPワールド・チャンピオンで現在のASPワールド・ツアー・コンペティターであるアンディ・アイアンズ(HAW)がプエルトリコから家へ移動中に突然、他界した事は、インターナショナル・サーフィン・コミュニティに計り知れないショックを与えた。

彼の突然の逝去に敬意を表して、2日間コンテストはキャンセルされた。そして、コンテストが再開された時、それは世界最高峰のサーファーたちによる、サーフィン史で最も素晴しいハイパフォーマンス・デイの幕開けとなった。

今日、スレーターは前人未到の10度目のASPワールド・タイトルをつかみとり、その2時間後に、圧倒的なサーフィンを披露して、リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコで優勝した。「これは僕の家から最も近い唯一のイベント。僕は子供の頃、プエルトリコで多くの時間を過ごしたんだ」とスレーターが言った。

「ジョボス、ワイルダネスで行われたコンテストにはよく出たね。だから今回はホームで試合をやっている気分だった。特別な時間だったな。自分の生まれ故郷のフロリダ近くで10度目のタイトルを獲得でき、ファイナルではパーフェクト10もスコア出来た。それ以上、何も加えるものは無いよ」

スレーターは、リッパブルな午後のコンディションをコントロールし、名人芸とも言える豊富な技を披露。ファイナルでイベント2本目となるパーフェクト10までスコアして、素晴しいヒートスコア18.77をマークした。

「エイドリアーノ(デ・スザ)とのクォーターファイナルの最初の波が僕をリラックスさせてくれた」とスレーターが言った。「タイトルを決めるために、そのヒートに勝たなければならなかった。そして、その最初の波のあと、その波で救われた事を感じたんだ。まだヒートに勝たなければならなかった。しかし、とてもリラックスできていたんだ。そして、すべてが僕の思い通りになり始めているのを感じた。これは夢なんだよ」

妻の出産に立ち会うためにポルトガルの試合を欠場したビード・ダービッジ(AUS)が2位となった。「ファイナルは凄く良い感じだったよ。完全に勢いがついている感じだった。でもケリー(スレーター)の10ポイントで止められたね」とダービッジが言った。

「僕の娘(ウィロー)が生まれて、ポルトガルをキャンセルしたんだ。娘と妻と家に帰るのが楽しみだよ。我々は今週アンディ(アイアンズ)のためにサーフィンした。そして、みんな信じられないサーフィンをしていたよ」

ミシェル・ボウレズ(PYF)は、ルーキーのオーウェン・ライト(AUSとジョディ・スミス(ZAF)を妥協のないパワー・サーフィンで破り、セミファイナルまで勝ち上がり3位となった。「ちょっと残念だけど,この結果を喜んでいるよ」とボウレズが言った。「キャリアのベストリザルトだからね。感情的な一週間だった」

タジ・バロウ(AUS)はセンセーショナルなフォームで、クォーターファイナルにおいてデーン・レイノルズ(USA)を下した。そして、ポルタ・デル・ソールで、ディープバレルを抜け、イベント初のパーフェクト10をマークした。

「波は最高だったよ」とバロウが言った。「その波はヒートが始まって直ぐに来たんだ。リップの下に入り込んだら,全てが僕を飲み込んだ。何も見えなくて,スープに押し出される感じで抜け出たんだ。チューブを抜け出た時には、まだ凄く良い壁が残っていて,いくつかのターンを決められたんだ。デーン(レイノルズ)のようなサーファーとのヒートのときは、常にフルスロットルで行く必要があるんだ」

世界のサーフィン・ステージは、いよいよクライマックスを迎え,サーファーの聖地と言われるハワイ・オアフ島のノースショアへと移る。ワールドタイトル争いは男女とも終了し,パフォーマンスだけに集中出来するサーファー達の活躍に注目したい。2010年のASPワールド・ツアー最終戦は,12月8日〜20日、ハワイのパイプラインで開催予定のビラボン・パイプライン・マスターズ。

また、男女とも世界的に有名なハワイのサーフスポットで行なわれる3つのコンテストでの総合獲得得点で競われる最も名声のあるサーフィンタイトルのひとつであるトリプルクラウン。パイプライン・マスターズも含まれるシリーズは、11月21日から12月20日の期間で開催され、メンズは例年通りハレイワ、サンセット、パイプラインで開催。ウイメンズはハレイワ、サンセットに、ここ数年続いて開催されていたマウイのホノルアで開催が変更になり、今年はじめてパイプラインで開催されることになった。こちらも注目して行きたい。

トリプルクラウンの関連ニュースはこちら。



リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ・ファイナル:
優勝:ケリー・スレーター(USA)18.77
2位:ビード・ダービッジ(AUS)14.43

リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ・セミファイナル結果:
SF 1:ケリー・スレーター(USA)16.34 タジ・バロウ(AUS)14.87
SF 2:ビード・ダービッジ(AUS)15.87 ミシェル・ボウレズ(PYF)10.36

リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ・クォーターファイナル結果:
QF 1:タジ・バロウ(AUS)16.50 デーン・レイノルズ(USA)14.17
QF 2:ケリー・スレーター(USA)18.87 エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)14.36
QF 3:ミシェル・ボウレズ(PYF)13.50 ジョディ・スミス(ZAF)13.10
QF 4:ビード・ダービッジ(AUS)13.97 ミック・ファニング(AUS)12.47

リップ・カール・プロ・サーチ・プエルトリコ:ラウンド5
ヒート1:タジ・バロウ(AUS)14.70 ジェレミー・フローレス(FRA)11.40
ヒート2:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)13.77 テイラー・ノックス(USA)6.50
ヒート3:ミシェル・ボウレズ(PYF)11.20 オーウェン・ライト(AUS)9.73
ヒート4:ビード・ダービッジ(AUS)14.34 クリス・デーヴィッドソン(AUS)7.37

現在のASPワールド・タイトル・レース・トップ5(プエルトリコ後)
1. ケリー・スレーター(USA)66250pt
2. ジョディ・スミス(ZAF)52250pt
3. ミック・ファニング(AUS)44750pt
4. タジ・バロウ(AUS)40000pt
5. デーン・レイノルズ(USA)37250pt


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詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。

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