2011年7月4-10日 バリート、クワズル・ナタール、南アフリカ
パトリック・グダスカスがASPプライムイベント「ミスター・プライス・プロ・バリート」で優勝。大野修聖は初戦敗退(7/11)
Patrick Gudauskas & John Florence © ASP / Cestari
【クワズールナタール、ダーバン、南アフリカ(現地2011年7月9日)】2011年7月4~10日のウエイティング期間で南アフリカ、クワズールナタールのバリートで開催されていたASP男子プライム・イベント第7戦「ミスター・プライス・プロ・バリート」が終了。カリフォルニアの25歳、パトリック・グダスカスが、18歳のジョン・ジョン・フローレンス(HAW)をファイナルで破り、ASPプライム初優勝を手に入れた。
今回のコンテストは、スタートから6-8フィートの完璧なバレル・コンディションでスタート。ラウンド4が行われた大会5日目には、オフショアでクリーンなコンディションをキープしながら、最大12フィートの桁外れのサイズまで膨れ上がった。今回のイベントは南アフリカのサーフィン史に刻まれるベスト・ウェイブでのコンペティションとなった。
アンディ&ブルース・アイアンズ兄弟が達成した兄弟優勝を成し遂げたグダスカス兄弟
Patrick Gudauskas © ASP / Cestari
今回の優勝でパットはASP世界ランキング27位から15位へジャンプアップした。「クレイジーだよ。最高にハッピーな気分さ。」と、グダスカスが言った。「これは、間違いなく僕が戦ったベスト・イベントで、おそらく自分が見た中でもベストなコンテストだったと思う。一週間を通してずっと完璧な波で、我々はバリートにいられて本当に嬉しかったよ。」
バリート・ウォールで鋭いリエントリーとクリティカル・フローターのパワフルなコンビネーションを見せたグダスカスは7.17でリード。そして巨大なエアー・ドロップ・フローターで4.67をスコアして勝利を固めた。「ファイナルはラッキーだった。ジョン・ジョンは、このイベントで最高のサーファーだったから、ファイナルはタフなヒートだったよ。彼がバレルを探している間に,僕はターンに集中したんだ。」
今回優勝したパット、そして双子のデーンと弟のタナーの3人は世界のトップとして知られるグダスカス3兄弟。このイベントでは2年前の2009年にタナーが優勝しており、今回のグダスカス兄弟の成し遂げたことは、2004年と2005年にアンディ&ブルース・アイアンズ兄弟が達成した兄弟優勝に続く快挙となった。「信じられないよね。そのことについて、みんなが聞くんだよ。僕はタナーのタイトルを防衛することが難しい事であるということを分かっていたからね」と、グダスカスが言った。「どうにか、アンディとブルースがやったことをやり遂げ、それが特別なことなんだってことを証明出来たよ」
2位となった18歳のフローレンスは、完璧なバレル・ライダーだった。
John John Florence © ASP / Cestari
フローレンスは、イベントのきわだったバレル・ライダーとして、ギャラリーの人気者だった。クォーターファイナルでは、バックドア・スタイルのバレルで19.40をスコア。ファイナルデイのベストヒート・スコアとなった。しかし、ファイナルでは,それまでのバレルが姿を潜め,フローレンスは優勝トロフィーを高々と上げることは出来なかった。
「ファイナルは本当にハードだった。風も吹いてきたし、本当に疲れていたんだ。でもパットは最高だったね」と、フローレンスが言った。「今朝は凄く楽しかったよ。波はパーフェクトでクリーンだった。そして、多くのバレルがあったからね。僕はずっとラッキーで、良い波をずっと手に入れることが出来た。本当に楽しかったよ。」
フローレンスは、ポルトガルで行われたASPプライムでも3位に入っており,僅か数週間で世界ランキング39位まで一気に駆け上った。「このところ素晴らしい結果を残せている。自分的にはこの後も,いくつかのコンテストに出場するつもりで、もうすこし結果を残せるようにがんばりたいです。」と語った。
また,セミファイナルで破れ3位になったのは、昨年のイベント・チャンピオンだったジョディ・スミスとポルトガルで行われたASPプライムで優勝したジュリアン・ウィルソン(AUS)。既にふたりのワールドツアー・サーファーは、このあと7月14日から南アフリカのJベイで行われるビラボン・プロに標準を合わせている。
大野修聖がファーストラウンドで敗退。
日本から今回のプライムに挑んだのは大野修聖。今回のマー大野の対戦相手は,ガブリエル・メディーナ、ヒース・ジョスキ、ジャック・フリーストーンといった強豪選手。今回の素晴しいコンディションのコンテストのなかでも,この日が最もコンディションが悪かった。マッシーなコンディションに苦戦する各選手。大野修聖はバックハンドでバーティカルなオフザトップで4.33をスコアし3位をキープ。
ブラジルの神童、17歳のガブリエル・メディーナは、7ポイントを2本揃えてヒートをリード。4位だったASP世界ジュニア・チャンピオンのジャック・フリーストーンが2位に浮上し、ヒース・ジョスキ3位。マーは4位へ転落した。最後まで諦めずチャージを繰り返した大野修聖だったが,ヒート終了までスコアリング・ウェイブを見つけることは出来ず4位敗退。73位でフィニッシュとなった。
前回のポルトガルに続き,ファーストラウンドで敗退となった大野修聖だが,今シーズンはスタートから、日本人として初めてプライムイベントでクオーターファイナルに残り,5位入賞。マーガレットリバーのプライムイベントでも13位。カリフォルニアでは25位となり、ブラジルで13位に入り,現在ASPワールド・ランキング61位となっている。
ASPは今シーズンより、ワールド・タイトル・レース、プライム、スター・イベントの順位を1本化したワールド・ランキング・システムを起動させている。シーズン中盤と最後の年2回メンバーの入れ替えが行われるのだ。最初のローテーションは9月15日に終了するニューヨークで開催されるクイックシルバープロで、次の9月18日から始まるカリフォルニアのハーレープロから新しいメンバーに入れ替わる。
次回、彼が出場予定のASPプライム・イベントは、8月1日~7日でカリフォルニアで開催される「ナイキUSオープン」。一つでも多く勝ち上がり日本に元気を届けたいと奮闘する日本のサムライたちを日本から応援して欲しい。がんばろう日本!
「ミスター・プライス・プロ・バリート」・ファイナル
優勝:パトリック・グダスカス(USA)11.84
2位:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)8.03
セミファイナル
ヒート1:パトリック・グダスカス(USA)11.70defジョディ・スミス(ZAF)11.56
ヒート2:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)11..20defジュリアン・ウィルソン(AUS)10.83
クォーターファイナル:
ヒート1:パトリック・グダスカス(USA)17.10defジュニア・ファリア(BRA)13.76
ヒート2:ジョディ・スミス(ZAF)14.07defジェシー・メンデス(BRA)12.73
ヒート3:ジュリアン・ウィルソン(AUS)16.03defヒース・ジョスキ(AUS)8.87
ヒート4:ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)19.40defブレイク・ソーントン(AUS)9.34
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。