2010年10月2~13日 クラマス、バリ、インドネシア
オーストラリアのジャック・フリーストーンとタイラー・ライト優勝(10/8)
優勝したジャック・フリーストーン
【クラマス、バリ/インドネシア(2010年10月8日金曜日)】2010年のASPワールド・ジュニア・ツアー(WJT)のオープニングイベントとなる「オークリーASPワールド・プロジュニア」が終了。4-6フィートのクラマスで行われたファイナルで、メンズは18歳のジャック・フリーストーン(AUS)、ウイメンズは16歳のタイラー・ライト(AUS)が優勝。ふたりはASPワールド・ジュニア・タイトル獲得に向け幸先の良いスタートを切った。
スタートの豪雨とオンショアにもかかわらず、クラマスはクオーター、セミ、ファイナルで戦う世界のベスト・ジュニア・サーファーに、完璧なチューブ・コンディションを提供した。そして、今日の彼等が見せたサーフィンは、ハイパフォーマンス・ジュニア・サーフィンのニュー・ベンチマークと、このサーフィンというスポーツの将来のスターの的確な基準を示した。
オーストラリアのジュニア・サーフィン・センセーションであるフリーストーンは、男子のスリリングなフィナーレでデール・ステイプルズ(ZAF)を下し た。35分に延長されたファイナルで、フリーストーンは、いきなり最初のセットを捕まえ、ホローなクラマス・チューブをメイクして、エクセレントな 9.57をスコアした。
ファイナルを終始リードしたフリーストーン。しかしヒート終了間際にプライオリティを使った対戦相手のステイプルズは、残り時間15秒で、最高な波を手に入れバレルにプルイン。起死回生の大逆転に挑んだが、そのチューブをメイクすることは出来なかった。
そしてバックアップも4.27をスコアし、最初から完全に優位に立ったフリーストーンが、強烈なリードを保ったまま勝利を手に入れた。
「話すことができないくらい嬉しいよ」とフリーストーンが言った。「最高だったよ。そのバレルをデール(ステイプルズ)がメイクすると思ってたから、とても怖かった。本当にハッピーだよ」2ウェイブトータル13.84をスコアしたフリーストーンは、優勝賞金1万ドルと10,000ポイントを獲得した。
「僕の人生のなかで最高の勝利だよ」と彼が言った。「全てのヒートがハードだった。しかし、それはとても価値のあるものだった。最高だよ」ゴールドコーストにあるスナッパー・ロックスのハイ・パフォーマンス・ウェイブで腕を磨いた彼にとっても、ファイナルに勝ち上がることは容易ではなかった。クオーターではナット・ヤング(USA)を、セミファイナルではカイオ・イベリ(BRA)という強豪とのヒートを勝ち上がった。
惜しくも2位となったのは19歳のデール・ステイプルズ(ZAF)。「良い結果をゲット出来て本当に最高です」と賞金5000ドルを獲得したステイプルズが言った。「2位でも良い結果だよ。世界のベスト・ジュニア・サーファーを倒せて本当にハッピーさ。誰でもファイナルに勝ち上がれるんだからね。本当にナーバスだった。セットの波をファイナルの間、ずっと待っていたよ。しかし、それは最後まで来なかった。最後のバレルを抜けたかったけどダメだったね」
惜しくも3位となり、6,500のランキング・ポイントと3,000ドルの賞金を獲得したのはカイオ・イベリ(BRA)とミッチ・クルーズ(AUS)。5位にはナット・ヤング(USA)、コナー・コフィン(USA)、キロン・ジャボー(HAW)、エヴァン・トンプソン(USA)が入った。
また、ウイメンズでは、ファイナルでフランスのアリゼ・アルノーを下したタイラー・ライト(AUS)が優勝。「本当に厳しいバトルだった」と優勝賞金5,000ドルと10,000のランキング・ポイントを獲得したライトが言った。
3位にはセージ・エリクソン(USA)とアイリニ・メイソン(NZL)。ASPウイメンズ・ワールド・ジュニア・チャンピオンのローラ・エネバー(AUS)は、アリゼ・アルノー(FRA)によって、クォーター-ファイナルで破れた。
次回のASPワールド・ジュニア・ツアーは、2011年1月8日-16日、オーストラリアのナラビーンで開催予定の最終戦となるビラボンASPワールド・ジュニア・チャンピオンシップ。今シーズンのワールドジュニア・チャンピオンがそこで決定となる。
オークリーASPワールド・プロジュニア・ファイナル結果(メンズ):
優勝:ジャック・フリーストーン(AUS)13.84
2位:デール・ステイプルズ(ZAF)8.44
オークリーASPワールド・プロジュニア・セミファイナル結果(メンズ):
SF 1:ジャック・フリーストーン(AUS)12.84 カイオ・イベリ(BRA)11.83
SF 2:デール・ステイプルズ(ZAF)16.83 ミッチ・クルーズ(AUS)15.33
オークリーASPワールド・プロジュニア・クォーターファイナル(メンズ):
QF 1:ジャック・フリーストーン(AUS)14.10 def.ナット・ヤング13.57
QF 2:カイオ・イベリ(BRA)13.83 def.コナー・コフィン(USA)11.76
QF 3:ミッチ・クルーズ(AUS)18.23 def.キロン・ジャボー(HAW)17.86
QF 4:デール・ステイプルズ(ZAF)18.06 def.エヴァン・トンプソン(USA)12.90
オークリーASPワールド・プロジュニア(ウイメンズ)結果:
優勝:タイラー・ライト(AUS)13.40
2位:アリゼ・アルノー(FRA)12.67
オークリーASPワールド・プロジュニア・セミファイナル結果(ウイメンズ):
SF 1:アリゼ・アルノー(FRA)13.97 def.セージ・エリクソン(USA)12.84
SF 2:タイラー・ライト(AUS)16.00 def.アイリニ・メイソン(NZL)11.34
オークリーASPワールド・プロジュニア・クォーターファイナル結果(ウイメンズ):
QF 1:セージ・エリクソン(USA)13.50 def.マリア・マニュエル(HAW)11.83
QF 2:アリゼ・アルノー(FRA)17.33 def.ローラ・エネバー(AUS)9.23
QF 3:アイリニ・メイソン(NZL)14.50 def.ダイアナ・クリスチナ(BRA)13.83
QF 4:タイラー・ライト(AUS)19.17 def.レイキー・ピーターソン(USA)16.17
今回、世界各地のプロジュニアと対戦している日本の代表は、大橋海人、高橋健人、新井洋人、加藤嵐、仲村拓久未。ウィメンズでは、高橋みなとが敗者復活のラウンド2で惜しくも敗退。大村はラウンド3まで勝ち残ったがセージ・エリクソン(USA)に敗退し、9位でフィニッシュした。
男子日本代表5名は全員ラウンド2を強いられ、仲村拓久未は、6.23をスコアし、チャージを繰り返したがバックアップを見つけられず敗退。新井洋人は、日本の4スターで3位になったクリス・ソールズベリー(AUS)と対戦。後半に5.73を手に入れ、更にヒートのベストスコアとなる7.50をマークしたが惜しくも敗退した。
高橋健人はコンビネーションで敗退。加藤嵐は、アレックス・スミス(HAW)と対戦。6.83をスコアするもバックアップが見つけられず敗退した。ハワイのアルビー・レイヤーとラウンド2の最終ヒートで対戦した大橋海人。レイヤーはプログレッシブ・サーフィンを披露し、9.33、9.07というエクセレントスコアを2本集め、大橋海人をコンビネーションに追いやって、最後の日本代表を簡単に下した。
日本のサーファーにとっては、世界の壁が一層高くなっている事を痛感させられる「オークリーASPワールド・プロジュニア」となった。
賞金総額$95,000の「オークリーASPワールド・プロジュニア」は、バリ島が誇る世界屈指のハイパフォーマンス・ウェイブとして知られるクラマスにおいて10月2~13日で開催される。
ASPワールド・ジュニア・ツアーの参加資格を獲るために選手たちは、世界各地のASPプロ・ジュニア・シリーズをシーズンを通して争い、ASPのWJTにクオリファイした。今年WJTへのクオリファイの対象となる世界各地のプロジュニア・イベントは2010年1月1日から8月31日までに開催されたプロジュニアイベント。
記念すべき第1回となったASPワールド・ジュニア・ツアーは、ASPオーストラレーシア、ASPサウス・アメリカ、ASP北アメリカ、ASPヨーロッパ、ASPアフリカ、ASPハワイ、ASPジャパンから各5人の代表とワイルドカード6人による48名のフォーマットで開催。また、ASPワールド・ジュニア・ツアー・イベントは同時開催でウィメンズASPワールドジュニア・チャンピオンを決める18名フォーマットのウィメンズクラスが行われる。
ASPワールド・ジュニア・ツアーでは男女とも世界ナンバーワンのジュニアサーファーが決定する。
「オークリーASPワールド・プロジュニア」はイベントを通して公式サイトでライブ中継されます:
http://www.oakleyprojunior.com/
ASP WORLD JUNIOR TOUR 年間カレンダー:
- Oakley ASP World Pro Junior, Bali/Indonesia - October 2 - 13, 2010
- Billabong ASP World Junior Championships, Australia - January 8 - 16, 2011
歴代ASP WJC世界チャンピオン:
2009: Maxime Huscenot (REU), Laura Enever (AUS)
2008: Kai Barger (HAW), Pauline Ado (FRA)
2007: Pablo Paulino (BRA), Sally Fitzgibbons (AUS)
2006: Jordy Smith (ZAF), Nicola Atherton (AUS)
2005: Kekoa Bacalso (HAW), Jessi Miley-Dyer (AUS)
2004: Pablo Paulino (BRA)
2003: Adriano de Souza (BRA)
2002: N/A
2001: Joel Parkinson (AUS)
2000: Pedro Henrique (BRA)
1999: Joel Parkinson (AUS)
1998: Andy Irons (HAW)
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。