ケリー、今シーズン2勝目でランキングトップとなる。

【ロウワー・トラッスルズ、カリフォルニア/USA（2010年9月18日土曜日）】ASPワールド・ツアー第6戦であるハーレー・プロ・トラッスルズが終了。6フィートにサイズアップした素晴しいコンディションで行われた最終日に、9度のASPワールド・チャンピオンであるケリー・スレーター（USA）は、オーストラリアのビード・ダービッジ（AUS）を下し、2010年のハーレー・プロ・タイトルを獲得した。

今シーズン10戦中の6戦目にして今季2勝目。スレーターは、衝撃的なスタイルで、前人未到の43回目のエリートツアー勝利を達成した。

「何と言えばいいのかな。信じられない１週間だった」とスレーターが言った。「我々はウネリの予報をチェックしていて、今週は絶対に良くなるねってパットと話をしていたんだ。ボブ・ハーレーとハーレークルーのみんなに感謝しなければならないね。彼等はブレーンストーミンングをして、我々のために多くの良いアイデアを出してくれたんだと思う。経験というのは物凄いことなんだね」

このトラッスルズでキャリア4勝目となった今回の優勝は、前人未到の10度目のASPワールド・タイトル獲得に向け、スレーターをレイティングトップにジャップアップさせた。「自分のキャリアを振り返ってみると、9回取れたことすら理解できないのに、10度目なんて言うまでもない」とスレーターが言った。

「何を言ったらいいか分からないね。まだ長い道程だよ。我々はまだ４つイベントを残している。とりあえず、この勝利の余韻に浸りたい感じさ。いま全てを考えることなんて出来やしないよ」

スレーターは、ラウンド4でオーストラリアのオーウェン・ライト（AUS）によってラウンド5へ追いやられたが、敗者復活を果たしクォーターファイナルに勝ち進んだ。「ファンにとっては、この新しいフォーマットは良いと思うよ」とスレーターが言った。

「ファンの人たちは、もう少しだけど我々のサーフィンを見ることができるんだ。ボーナスだよね。勝てば1ラウンド休めて、負けたら、もう一度サーフできる」スレーターはASPワールド・タイトル・レースにおけるレイティング・リード同様に、サーフィン史上最もビッグな賞金105,000ドルを手に入れた。

2006年のこのイベントでスレーターを破り優勝したビード・ダービッジ（AUS）は、今年もそのマジックを繰り返すことができなかった。「このイベントの途中で赤ちゃんが生まれたんだ。だから、ここで良い結果を残せて本当によかった」とダービッジが言った。

「ポルトガルは出場できないんだ。だから、この試合は重要だった。お祝いはケリーに言って欲しい。彼はここの第一人者さ。ファイナルを戦えて良かったよ。最高さ」

ファイナル進出を果たした現在のASPワールドNo.8のダービッジのチャージは相当なものだった。クォーターファイナルで現在のASPワールドNo.2ジョディ・スミス（ZAF）を下し、セミファイナルでデーン・レイノルズ（USA）を倒してのファイナルだったのだ。

「トラッスルズは本当に楽しい波なんだ。誰もがリッピングしている」とダービッジが言った。「みんな序盤にプレッシャーをかけられて崩れたんだと思う。それが僕の作戦だった。ケリーには通じなかったけどね。ヒートを勝ち上がるためだけに戦ってきた。厳しいヒートばかりだったけど、デーンやジョディが僕とのヒートがベストヒートじゃなくて良かったよ。あれはボーナスだね。本当にファイナルに残れて良かったよ」

セミファイナルで破れ3位となったのは、ファニングとレイノルズ。今回のイベントで、スピードとパワーでは右に出るものがなく絶えずハイスコアを手に入れていたが、セミファイナルではスレーターに一歩及ばなかった。また、現在のASPワールドNo.4のデーン・レイノルズは、ロウワー・トラッスルズで非常に興奮させる彼の十八番的なプログレッシブ・サーフィンを続けたが、惜しくもビード・ダービッジ（AUS）とのセミファイナルに敗れた。

2010年のASPワールド・ツアーの次のイベントは、2010年9月25日から10月5日で開催予定のクイックシルバー・プロ・フランスである。そちらのリポートもお楽しみに。

※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。