アンディ・アイアンズがツアー復帰後初優勝。ケリーはランキング2位に浮上(9/4)

【チョープー、タイアラプ/タヒチ（2010年9月3日金曜日）】2010年のASPワールド・ツアー第5戦であるビラボン・プロ・タヒチが終了。3～4フィートのコンディションで行われたファイナルで、3度の世界チャンピオンであるアンディ・アイアンズ（HAW）が、C.J.ホブグッド（USA）を下し、ツアー復帰後初となる通算20勝目をあげた。

ウエイティング・ピリオドの最終日にクライマックスを迎えたビラボン・プロ・タヒチにおいて、圧倒的な勝利でワールドツアー通算20勝目をあげたアイアンズ。彼が優勝したのは、2007年に行われたリップ・カール・プロ・サーチ・チリ以来の3年振り。その嬉しさも格別なものだった。

「やったぜ！」とアイアンズが叫んだ。「時にゼッケンをつけて試合に出るために僕はサーフィンをしてる。多くの敗北も経験したけど、厳しいトレーニングにも耐えてきた。この勝利を100%、僕の妻リンディに捧げたい。彼女は僕にとって何よりも大切なんだ。彼女なしでは何もできなかったよ。僕は本当に戦うのが好きで勝ちたいのさ。今日は世界のトップなんだと感じるよ。勝ちたいからサーフィンをしている。このフィーリングが好きなんだ」

アイアンズはファイナルまでに、ASPワールド・チャンピオンに君臨するミック・ファニング（AUS）、攻撃力が高いルーキーのパトリック・グダスカス（USA）、9度のASPワールド・チャンピオンであるケリー・スレーター（USA）を下し、物凄いフリーフォールのワイプアウトも食らったが、素晴しいバックハンドのチューブライディング・スキルで14.67をスコアして勝利を手に入れた。

「彼（ホブグッド）は、僕のインサイドにパドルしてきて、最初の波を掴んだんだ」とアイアンズが言った。「次の波の方が良かったんだけど、トップから転げ落ちた。ボードが折れたと思ったよ。すでに2カ所もヒビが入っていたからね。C.J.は、ここでとても危険な存在さ。10ポイントだって出せるからね」

今日の勝利でアイアンズは、ASPワールド・タイトル・レース・ランキングNo.18からNo.7へジャンプアップ。ASPのトップ10に入った。「復活した気分だね」とアイアンズが言った。「僕にツアーに戻るワイルドカードを与えてくれた ASPに感謝しなければならない。僕の当面の目標はカムバックして、１勝を挙げることだった。それが今回かなった。もっと優勝したいよ。そしてチョープーでの勝利。ここは世界の中でも大好きな波なんだ。だから、この勝利は特別なんだよ」

世界で指折りのチューブライダーであるホブグッドは、アンディと対したファイナルでバレルを見つけることが出来なかった。「スコアを手に入れることができる良い波を手に入れた。そしてハードに攻めたんだ」とホブグッドが言った。

「全てのヒートで僕のベストスコアは8ポイント辺り。ぶっちぎりのパフォーマンスがなかった。誰も悪くはない自分のせいだ。それでも最高だったね。ヒートの後、アンディに話したんだ。 『自分を含む君を応援している多くの人がいるんだよ』ってね。感動的だよ」

3位となったのはジェレミー・フローレス（FRA）。今回の結果は彼にとってキャリアベストとなり、ASPワールド・タイトル・レース・ランキング24位から19位にジャンプアップした。

また、9度のASPワールド・チャンピオンであるケリー・スレーター（USA）は 今日のフォーム・サーファーで、クォーターファイナルでは素晴らしいフリーフォール・レイバック・バレルでイベント唯一のパーフェクト10をスコアした。「（パーフェクト10を）ずいぶん長い間していなかった」とスレーターが言った。「あれは多分、今日のベストウェイブだったと思うよ。」

アイアンズとのセミファイナルに敗れたスレーターだが、ASPワールド・タイトル・レース・ランキング１位のジョディ・スミス（ZAF）に僅か250ポイント差で3位から2位へ浮上した。「かなり際どいところに来たね」とスレーターが言った。「はるばるJベイまで行って、17位というのは家にいればよかったと思ったよ。自信を失って、飛行機の時間が無駄だった。

なるようにしかならないのさ。良い試合もあれば悪い時もある。今回はかなり良いイベントだった。波は良くなかったけど、良いものを沢山見せてもらった。若いサーファーが凄く成長していたし、アンディが復活したしね」

2010年のASPワールド・ツアーの次のイベントは、2010年9月12〜18日南カリフォルニアのハーレー・プロ・トラッスルズ。そちらのリポートもお楽しみに。




ビラボン・プロ・タヒチ・ファイナル
優勝：アンディ・アイアンズ（HAW）14.67
2位：C.Jホブグッド（USA）8.33
ビラボン・プロ・タヒチ・セミファイナル：
SF 1：C.Jホブグッド（USA）15.00 ジェレミー・フローレス（FRA）12.93
SF 2：アンディ・アイアンズ（HAW）13.57　ケリー・スレーター（USA）10.26
ビラボン・プロ・タヒチ・クォーターファイナル：
QF 1：C.J.ホブグッド（USA）14.53 ティアゴ・ピレス（PRT）6.23
QF 2：ジェレミー・フローレス（FRA）11.80 フレデリック・パターチア（HAW）11.33
QF 3：ケリー・スレーター（USA）18.67 エイドリアン・バカン（AUS）12.77
QF 4：アンディ・アイアンズ（HAW）16.44 パトリック・グダスカス（USA）11.00
ビラボン・プロ・タヒチ：ラウンド4結果
ヒート1：C.Jホブグッド（USA）13.50 デーン・レイノルズ（USA）9.67
ヒート2：ティアゴ・ピレス（PRT）14.83 エイドリアーノ・デ・スザ（BRA）12.83
ヒート3：フレデリック・パターチア（HAW）10.00 オーウェン・ライト（AUS）1.10
ヒート4：ジェレミー・フローレス（FRA）10.00 マノア・ドローレ（PYF）5.37
ヒート5：ケリー・スレーター（USA）17.70 アダム・メリング（AUS）8.43
ヒート6：エイドリアン・バカン（AUS）16.67 ミシェル・ボウレズ（PYF）8.83
ヒート7：アンディ・アイアンズ（HAW）14.17 ミック・ファニング（AUS）14.07
ヒート8：パトリック・グダスカス（USA）17.00 def.。ダミアン・ホブグッド（USA）13.66

現在のASPワールド・タイトル・レース・トップ5（ビラボン・プロ・タヒチ後）
1位、ジョディ・スミス（ZAF）30,250pt
2位、ケリー・スレーター（USA）30,000pt
3位、タジ・バロウ（AUS）25,250pt
4位、デーン・レイノルズ（USA）23,750pt
5位、エイドリアーノ・デ・スザ（BRA）23,250pt





※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。