2011年4月19日-30日 ベルズビーチ、ヴィクトリア州、オーストラリア
ジョエル・パーキンソンがファニングを抑えて今季初優勝(4/24)
写真:ジョエル・パーキンソン
【ベルズ・ビーチ、ビクトリア/オーストラリア(2011年4月24日日曜日)】ASPワールド・タイトル・イベント第2戦である「リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ」が終了。ジョエル・パーキンソン(AUS)は、強力な6~8フィートのベルズ・ビーチで行われたファイナルで、2度のASPワールド・チャンピオンのミック・ファニング(AUS)を下し,優勝した。
50周年記念となった今回の「リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ」。近年のなかではベストなスウェルがヒットし,ベストサーファー達の素晴しいサーフィンが披露された。最高のコンディションでスタートした今日のファイナルは、ベルズ・ビーチを埋め尽くす多くのギャラリーが見守るなか行われた。車の列がトーキーの中心部まで達し、午前11時にはキャパオーバーとなるほどの盛況振りだった。
パーコが優勝。
世界中のサーファーが注目するファイナルで、ヒートのオープニング・ライドで8.53をスコアしたパーキンソン。完全にヒートを支配して,一時はファニングをコンビネーションへ追い込み、最後はパーフェクト10までスコアするワンサイドゲームとなった。
「僕にとって、ミック(ファニング)はイベントのフォーム・サーファーだった。だから僕は簡単に彼を倒せるなんて思っていなかった」と、パーキンソンが言った。「僕たち二人には、来た最初の良い波を掴んで勢いに乗るという同じゲームプランがあったと思う。でも,あの最初の波でそれは崩れ,僕が手に入れたんだ。8ポイント半ばでも、彼を食い止める必要があったから、そこからプレッシャーを彼にかけ続けたんだ。」
パーキンソンにとって今日のベルズでの優勝は3度目で、ワールドツアーでは10回目の優勝となる。「それは素晴らしい」と、パーキンソンが言った。「自分がイベントで優勝したという事よりも、50周年という事が凄いよね。それは、それだけでスペシャルな感じがする。素晴しい波も手に入れることが出来た。最後にベルズが、こんな良い波だったのがいつか覚えていないよ。最高だった。信じられないね」
昨年の世界タイトル争いを怪我によって棒に振ったパーキンソン。今シーズンの彼は100%全開で、これまで以上のサーフィンをしているようである。「完全に復活出来たと確かに感じる」と、パーキンソンが言った。「足を怪我する前の年より良いサーフィンが出来ている。良い調子だと感じているよ。僕の足の下には最高のサーフボードがあるしね。今シーズンが楽しみだよ」
パーキンソンは、ASPワールド・タイトル・ランキングで9位から2位へジャンプアップした。
絶好調だったファニングが惜しくも2位。
2001年にワイルドカードとして出場して、そのときが最後にベルを鳴らしていないファニング。今回,絶好調だった彼は,ラウンド1から絶えず、シングル・ウェイブとヒート・トータルの最高点を記録した。しかし、ファイナルでは精彩を欠き,超高速なナチュラル・フッターは親友であるスパーリングパートナーに追い付く事は出来なかった。
「タフなファイナルだった」と、ファニングが言った。「彼は本当に早くリズムを掴んだ。反撃を開始したんだけど,少し遅過ぎたね。親友と戦うのは、他の誰に対しても同じだよ。ただ波を捕まえて、スコアする。友達に破れる気持ちは、他の選手に比べれば少し楽だね。でも、これからのシーズンに気合いが入るよ」
ファニングは、ASPワールド・タイトル・ランキングで13位から6位へジャンプアップした。
ジョディ・スミス(ZAF)は3位。
昨年度の世界ランキング2位のジョディ・スミス(ZAF)は、リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチのセミファイナルまで勝ち進んだが,イベントを通してリズムを掴みきれていなかった。「最後は良い波だったけど、それまでが良くなかったね。残念だ」と、スミスが言った。「一週間ずっと調子が悪かったから,3位になれてかなり嬉しいよ。これで2回連続で3位。ちょっと残念だね。ファイナルを戦いたいんだ。まぁ、そんなものさ。3位は5位より良いからね。」
スミスは、ASPワールド・タイトル・ランキングで3位という彼のポジションを固める。
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)3位。
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)はリップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチでサウス・アメリカの国旗を高々と掲げ、注目のコンペティターを下し勝ち進んだが,セミファイナルでパーキンソンに破れた。「僕は、ケリー(スレーター)とのヒートで、自分のリズムを掴んだんだ」と、デ・スザが言った。
「しかし、ジョエル(パーキンソン)とのヒートは、全く波を見つけることができなかったベルを鳴らしたかったから,本当に残念だね。でも今回の結果には満足しているよ。ケリーは僕のヒーローなんだ。10回の世界チャンピオン。彼は全く波を掴めなかった。それと同じ事が次のラウンドで僕に起きたんだ。誰にでもある事さ。次は自分のホームであるブラジルでのイベント。ジャドソンと良い結果を残せるようにがんばるよ」
デ・スザ(BRA)は、ASPワールド・タイトル・ランキングで9位から4位へジャンプアップした。
ケリー・スレーター(USA)はクオーター敗退
クオーターファイナルで全くリズムを掴めずにデ・スザに敗れたスレーター。「イベントを通して,リズムが合わなかった」とスレーターが言った。「どういうわけか、良い波を選べず,リズムが合わなかった。僕は今週、まったく集中できなかった。自分のヒートは全てスローサーフ。波があれば間違った波を捕まえる。そんなもんさ。勝つときもあれば負けるときもあるさ。」今回5位となったスレーターだが,ランキングのトップを維持したまま、次のブラジルへと進む。「2試合を戦って,僕は1位と5位だから平均すると3位だ。ブラジルでランキングを上げたいね。ツアー選手に人気のある波質なんだ」
次回の2011年ASPワールド・タイトル・イベントは,ブラジルのリオデジャネイロで5月11日から22日で開催されるビラボン・プロ・リオ。そちらもお楽しみに。
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・ファイナル結果:
優勝:ジョエル・パーキンソン(AUS)18.53
2位:ミック・ファニング(AUS)が13.26
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ・セミファイナル:
SF 1:ジョエル・パーキンソン(AUS)16.33 def.。エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)12.00
SF 2:ミック・ファニング(AUS)18.87 def.。ジョディ・スミス(ZAF)17.23
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ:クォーターファイナル結果:
QF 1:ジョエル・パーキンソン(AUS)16.66 def.。オーウェン・ライト(AUS)13.16
QF 2:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)18.00 def.。ケリー・スレーター(USA)11.24
QF 3:ジョディ・スミス(ZAF)14.16 def.。クリス・デーヴィッドソン(AUS)11.10
QF 4:ミック・ファニング(AUS)17.46 def.。ジャドソン・アンドレ(BRA)14.03
リップ・カール・プロ・ベルズ・ビーチ:ラウンド5
ヒート1:オーウェン・ライト(AUS)14.17 def.。ビード・ダービッジ(AUS)9.26
ヒート2:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)13.97 def.。C.Jホブグッド(USA)13.66
ヒート3:クリス・デーヴィッドソン(AUS)16.03 def.。ミシェル・ボウレズ(PYF)15.37
ヒート4:ジャドソン・アンドレ(BRA)14.37 def.。ティアゴ・ピレス(PRT)13.93
ASPワールド・タイトル・レイティング:
1. ケリー・スレーター(USA)15,200pt
2. ジョエル・パーキンソン(AUS)14,000pt
3. ジョディ・スミス(ZAF)13,000pt
4. エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)10,500pt
4. ティアゴ・ピレス(PRT)10,500pt
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。