2011年5月11日-22日 リオデジャネイロ、ブラジル
大波乱のラウンド3。ケリー、ファニング、ジョディーが消えた。(5/20)
写真:ジョディ・スミス(ZAF)を下したジョシュ・カー(AUS)
【アルポラドル、リオデジャネイロ/ブラジル(2011年5月19日木曜日)】ASPワールド・タイトル・イベント第3戦「ビラボン・リオ・プロ」は昨日までのアルポラドルのライトハンダーから、メイン会場のバーハ・ダ・チジュカへ戻り、4フィートのコンディションでラウンド3、ラウンド4を完了。これまでのイベント最高点が続出する一方で,トップシードの選手が次々と敗退する大番狂わせが発生した。
ボビー・マルチネス(USA)が僅差でケリーを破る。
ボビー・マルチネス(USA)は、14.50対14.10というクロス・ヒートで、10-タイムASPワールド・チャンピオンのケリー・スレーター(USA)を下す大金星を挙げた。マルチネスは,激戦となったラウンド3で、電光石火のフォアハンド・アタックと見事なバックハンド・エアリアルで勝ち上がった。
「いくつかのレフトがあった。ケリー(スレーター)はライトに行ったんだ。彼が別の何かを見ているんじゃないかと、ずっと不安だった」と、マルチネスが言った。「僕はラッキーで、ヒートが自分の有利な方に働いただけだ。僕は彼がプライオリティーを持っている時に,あのライトを手に入れた。そんなことは、いつもなら彼がすることだよ。」
現在ASPワールドランキングで55位のマルチネスは、エリートツアーに残るためには、彼のシードを上げるだけの結果が必要だ。今回のスレーターに対する勝利が、彼にとって勢いが有利な方へ変わることを望んでいる。
「昨年は必死で努力した。今年も苦労しているよ。いくつかのタフなヒートがあったけど、最近は全てがタフなんだ。時には波が厳しい。波が良いときは、対戦相手がタフなんだ。何も簡単なことはないけど、僕はただベストを尽くすだけさ。」
ミシェル・ボウレズ(PYF)が昨年の優勝者のアンドレ(BRA)を下す。
ミシェル・ボウレズ(PYF)は、昨年のイベント勝利者であるジャドソン・アンドレ(BRA)とのラウンド3で 、凄まじいバックハンド・マニューバーのコンビネーションを見せ,今回のイベントで2番目に高いシングル・ウェイブ・スコアをとなる9.70をスコア。さらにバックアップも9.40をマーク。このパーフェクトに近い,2本のヒート・トータル19.10は,イベント全体の最高点となった。
「そのヒートは、僕とジャドソン(アンドレ)がインサイドの波を掴むためにパドルしたから、ホーンの前からスタートしていたんだ」と、ボウレズが言った。「最初の波が来て、僕はスタートから良いスコアを出して、良いスタートを切る必要があると思っていたんだ。そうしたら実際その通りになった。僕は9.70を手に入れたんだ。」
ジョシュ・カー(AUS)はジョディ・スミス(ZAF)を下す。
ジョシュ・カー(AUS)は、ラウンド3のヒート終盤にライトハンダーをつかみ、ビッグなフロントサイド・エアをきめて、それまでリードしてたジョディ・スミス(ZAF)に大逆転で勝利を手に入れた。「最高だったね。戦略はライトに行く事だった」と、カーが言った。
「僕はそこでやっていたケリーを見たんだ。いくつか良い波があったように見えた。ジョディ(スミス)はレフトを攻めていて、僕はそのライトを手に入れてスコアをゲット出来てラッキーだったよ。」カーは、その後に行われたラウンド4でも勝利し、ダイレクトにクォーターファイナルへ勝ち進んだ。
ジョエル・パーキンソン(AUS)
昨日のラウンド2での素晴しいパフォーマンスに続き,今日も一日を通して絶好調なジョエル・パーキンソン(AUS)は、ラウンド4の3人ヒートでも9.73という、イベント・ベスト・スコアを叩き出し,クオーターファイナルへ勝ち進んだ。
「昨日のヒートと同じぐらい良いヒートだったね。ラウンド1での敗退のようなショックは一度で充分だからね。」と、パーキンソンが言った。「でも,ある意味、ラウンド1の敗退は形を変えた天の恵みだったのかもしれない。滅多に来ない,あの波を掴めて嬉しかったよ。自分の作戦が良かったんだね。最高だ。」
今回のイベントで5位以上が確定したパーキンソは,スレーターが早期敗退したことにより、ASPワールド・タイトル・ランキングにおけるナンバー1の座を手に入れる可能性が高い。しかしASPワールド・タイトル獲得への新しいフロントランナーとしての彼のポジションを獲得する事に、彼は慎重な姿勢を崩さない。
「シーズン始めに、これについて考えることは、あまりに時期尚早だと思う」と、パーキンソンが言った。「それ(ASPワールド・タイトル)を考え始めるには、まだ今年3回しかやっていない。シーズンの後半なら確かにそれも分かるけど,現状では,この先何が起こるか誰も分からないからね。
タジ・バロウ(AUS)
番狂わせが続出するラウンド3で、タジ・バロウ(AUS)は、唯一勝ち上がったトップ・シードだった。「いい感じだね。確かにラインナップでも気分が良かったよ」と、バロウが言った。「オープンフェスの波を掴むことができる限り、仕事を完了させることができる気がする。でも、それはハードな事だよ。」
「時には絶好調になることもある。それを続ける事で凄く自信を持てるようになる。僕にとって、自信を持つ事が自分にとって凄く重要なんだけど、逆にそれが僕にとってタフなことなんだ。それが高いとき、僕はそれが何なのかを知らないで、ただサーフィンを続ける。ヒートに勝つことができるくらい長くツアーにいた気がするんだけどね。」
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)
情熱的なブラジリアン・ファンのサポートを受け,エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)は勝ち上がった。「ラウンド4を戦えて嬉しかったよ」とデ・スザが言った。「信じられないよ。こんなに凄いギャラリーがビーチにいるなんて。僕は頑張るしかなかったね。ヒートをメイク出来て自分自身を誇りに思う。
C.J.(ホブグッド)はワールド・チャンピオンだよ。彼のサーフィンは凄いね。このコンディションでも凄く上手いんだ。そんなヒートを切り抜けて最高の気分だよ。 僕がこのイベントで何処まで出来るか見てて欲しい。」デ・スザは、ファイナルデイの結果によっては、ASPワールド・タイトル・レースにおいて、パーキンソンからトップの座を奪うことができる可能性を持っている。
ビラボン・リオ・プロ・イベント主催者は、再びバーハ・ダ・チジュカでラウンド5を行う予定で、午前7時にファーストコールする。ブラジルと日本の時差は−12時間なので、現地の朝7時が日本の夜7時となる。
ビラボン・リオ・プロ:ラウンド4の結果
ヒート1:タジ・バロウ(AUS)18.40、ダミアン・ホブグッド(USA)14.60、ダニエル・ロス(AUS)8.76
ヒート2:ジョエル・パーキンソン(AUS)17.23、ジェレミー・フローレス(FRA)16.53、ボビー・マルチネス(USA)10.73
ヒート3:ジョシュ・カー(AUS)16.30、ビード・ダービッジ(AUS)12.07、エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)4.67
ヒート4:オーウェン・ライト(AUS)16.67、ミシェル・ボウレズ(PYF)11.20、ラオニ・モンテイロ(BRA)9.26
ビラボン・リオ・プロ:ラウンド3
ヒート1:タジ・バロウ(AUS)14.66 def.。コリー・ロペス(USA)10.84
ヒート2:ダミアン・ホブグッド(USA)11.33 def.。ヘイター・アルベス(BRA)4.03
ヒート3:ダン・ロス(AUS)12.17 def.。エイドリアン・バカン(AUS)7.97
ヒート4:ジェレミー・フローレス(FRA)16.50 def.。アダム・メリング(AUS)6.77
ヒート5:ジョエル・パーキンソン(AUS)15.07 def.。キーレン・ペロー(AUS)7.83
ヒート6:ボビー・マルチネス(USA)14.50 def.。ケリー・スレーター(USA)14.10
ヒート7:ジョシュ・カー(AUS)13.87 def.。ジョディ・スミス(ZAF)13.17
ヒート8:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)15.93 def.。C.J.ホブグッド(USA)11.87
ヒート9:ビード・ダービッジ(AUS)12.17 def.。パトリック・グダスカス(USA)11.50
ヒート10:オーウェン・ライト(AUS)11.66 def.。テイラー・ノックス(USA)9.80
ヒート11:ミシェル・ボウレズ(PYF)19.10 def.。ジャドソン・アンドレ(BRA)6.83
ヒート12:ラオニ・モンテイロ(BRA)14.84 def.。ミック・ファニング(AUS)13.73
現在のASPワールド・タイトル・レイティング:
1. ケリー・スレーター(USA)15,200pt
2. ジョエル・パーキンソン(AUS)14,000pt
3. ジョディ・スミス(ZAF)13,000pt
4. エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)10,500pt
4. ティアゴ・ピレス(PRT)10,500pt