2011年5月3~7日 サン・クレメンテ、カリフォルニア/USA
ミゲール・プポ、ナイキ6.0ロウワーズ・プロで優勝。キアヌ・アシンがオークリー・プロジュニアで優勝。大野修聖は25位(5/8)
Miguel Pupo (BRA),
Miguel Pupo (BRA),
【サン・クレメンテ、カリフォルニア/USA(2011年5月7日土曜日)】5月3日からカリフォルニア、サン・クレメンテのロウワー・トラッスルズで開催されていたASPプライム・イベント「ナイキ6.0ロウワーズ・プロ」が終了。19歳のミゲール・プポ(BRA)は、地元ローカルの優勝候補だったタナー・グダスカスを下し優勝。また同時開催のオークリー・プロジュニアでは、17歳のハワイアン、キアヌ・アシンが優勝した。
このナイキ6.0ロウワーズ・プロは、世界中で開催されるASPのトップ36人のみで戦うワールド・タイトル(WT)イベントに次ぐ、プライム・ステイタスのイベント。プライムはWT入りを目指すスターイベントを越えたイベントで,WTサーファーや、ワールドランキングで上位の選手のみが出場を許されるイベント。それゆえWTと、その頂を目指すサーファー達の熱い戦い繰り広げられた。
プポは今回の優勝で,ASPワールドランキングにおける価値ある6500ポイントを獲得。2位となったグダスカスも5200ポイントを獲得。二人は、エリートツアー・クオリファイに向け大きく前進した。
ミゲール・プポ(BRA)がプライムイベントで優勝。
ファイナルの前半、グダスカスにリードを奪われたプポは、切り立ったレフトで、いくつかのターンを決め,インサイドでプログレッシブなエア・リバースを成功させ,ヒートのベスト・シングル・ウェイブ・スコアとなる8.33をマークした。さらにラスト・ウェイブでは5.30のバックアップ・スコアを叩き出し,ナイキ6.0ロウワーズ・プロで勝利を手に入れた。
「僕はこのイベントで優勝出来て、とてもうれしいです。そして、僕が町のローカル選手をやっつけてしまって気の毒に思います」と、プポが言った。「僕はブラジリアンがファイナルに残ると思っていました。そのブラジリアンになれるように努力したんです。優勝できたなんて信じられません。本当にハッピーです。今回はここに父親に連れて来てもらいました。父とコンテストに来たのは初めてです。そして、自分の思い通りに事が運んだのだと思います。」
AS男子Pワールド・ランキングで42位だったプポは、今回の優勝で29位にジャンプアップ。ASPワールド・ツアーの参加資格獲得という彼の夢に大きく前進した。「最初にここに到着したとき、ポイントについて考えていました。そして、ブラジルで行われる次のプライムを前に,今回優勝出来た事はすばらしいです。」と、プポが言った。「ワールド・ツアーにクオリファイすることが僕の夢なんです。今回のポイントはそれを助けてくれると思います。」
タナー・グダスカスが2位。
ファイナルで,プポを逆転するために6.50を必要としていたグダスカスは、終了間際にレフトの波を捕らえて、彼のホームタウンのギャラリーの前での勝利を目指し,パフォーマンスを披露したが,逆転には僅かに届かずスコアは6.07だった。
「ミゲールはリップしてたね。僅差のファイナルはエキサイティングだったよ」と、グダスカスが言った。「彼にお祝いを言いたい。楽しい1週間だった。」彼は、足首の怪我で6週間、海から離れていたため、今回のイベントでの好成績は期待していなかったが、2位という結果に自分自身驚きを隠せない様子だった。
「今週はクラシックだった」と、グダスカスが言った。「僕はやっと足首の怪我から復活出来たばかりで、今回のイベントには何も期待していなかった。ただヒートをメイクしていたんだ。それでファイナルまで行ってしまったんだ」
キアヌ・アシンがプロジュニアで優勝。
ASPワールド・ジュニア・チャンピオンのジャック・フリーストーン(AUS)、現在のASPノース・アメリカ・プロ・ジュニア・シリーズ首位のコロヘ・アンディーノ(サン・クレメンテ、CA)、そして、2009年のASP北アメリカ・プロ・ジュニア・チャンピオンのナット・ヤング(サンタクルーズ、CA)というメンバーでのオークリー・プロ・ジュニア・ファイナルにおいて、キアヌ・アシンは、リズムを掴めないでいた。しかし,終了間際に掴んだレフトで、一連のクリティカル・バックサイド・ターンを連発。 その8ポイント・ライドで勝利を掴んだ。
「本当によく分からないよ。ファイナルは全然ダメで、多くの人がビーチにいたから、良いパフォーマンスができるように努力をしていたんだ」と、アシンが言った。「あのセットを手に入れて、8ポイントをゲットできた。そのとき僕は4ポイントが必要で,ナットに『どの波に乗る?』と聞いたんだ。そうしたら彼は乗らないって言った。ヒートのクラッチ・タイムで、あの小さい波を手に入れることが出来て嬉しかったよ。母なる自然と神が、僕にあの波を与えてくれたんだ。」
大野修聖が25位。
Mar Ohno Photo ASP/Woolacott
今回のイベントに参加していた大野修聖は大会初日、R96ヒート12に登場。ローカルのクリス・ワード、ヒズノメ・ベテーロ(BRA)、エリック・ガイゼルマン(USA)と対戦した。コンパクトで肩の張ったグッドシェイプのライトを掴んだマー大野は,スピーディーなバックハンドでクリティカルセクションを攻め,リエントリーを繰り返し6.67をスコア。しかし、そのバックアップを見つけられず、残り時間10分を切り暫定3位。
そして、Aフレイムのレフトをキャッチしたマー大野は、深いボトムターンからクリティカルセクションに当て込むビッグなリエントリーを見せ、4.10をスコアし2位へ浮上。そのまま逃げ切り、ヒズノメ・ベテーロ(BRA)に次いで2位でラウンドアップした。
そして迎えた大会2日目。大野修聖はヒート5に登場。ヘイター・アルベス(BRA)、ジェシー・メンデス(BRA)、ペドロウ・ヘンリーク(BRA)というブラジリアン・グーフィー・トリオとの対戦。ヒート開始直後に入ったセットでパワフルなマニューバーを連発するブラジリアンたち。その波に乗り遅れたマー大野は3.50をスコアするも暫定4位で前半を折り返す。中盤に入り,レフトの波を掴んだマーは,ビッグなりエントリーからトップターン、カットバックと繋ぎ、5.80をスコアして3位に浮上する。
終了間際にブラジリアン3名が1本の波にテイクオフ。その波でもつれたブラジリアンたち。最終的にペドロウ・ヘンリークがインターフェアをとられ,4位だったヘイター・アルベスが大逆転の1位通過。後半追い上げたマー大野だったが,惜しくもここで敗退。25位でのフィニッシュとなった。
また今回、ASP5スターのオークリー・プロジュニアには日本から大橋海人が参戦したが,惜しくもファーストラウンドで敗退となった。
今回のイベント終了後,マー大野は,ASPワールド・ランキング59位にランクアップ。マーが目指すASPワールド・ツアーは、今シーズンよりシーズン中盤とシーズン最後の年2回メンバーの入れ替えが行われ、ASPワールド・ランキングのトップ32だけが出場出来るものである。今シーズンは最高の滑り出しを見せているマー。この勢いでトップ32に入りクオリファイを目指せ。
次回のASPプライム・イベントは、ブラジルにおいて2週連続で開催される予定で,5月24日から29日で開催される「サクアレマ・サーフ・プロ・インターナショナル」と、5月31日から6月5日で開催される「スーパー・サーフ・インターナショナル」。このプライムイベントには、大野修聖が出場予定。辻裕次郎、小嶋海生の名前もトライアルにクレジットされている。
災害のためコンテストの延期や中止が続く日本を離れ,海外で日の丸を掲げ頑張るサムライ達。一つでも多く勝ち上がり日本に元気を届けたいと奮闘する彼らの事を日本から応援して欲しい。がんばろう日本!
ASPプライム「ナイキ6.0ロウワーズ・プロ」
優勝:ミゲール・プポ(BRA)13.63
2位:タナー・グダスカス(USA)13.57
ナイキ6.0プロ・セミファイナル結果:
ヒート1:タナー・グダスカス(USA)12.03 def.。ジェシー・メンデス(BRA)11.33
ヒート2:ミゲール・プポ(BRA)16.70 def.。ティアゴ・カマラオ(BRA)12.67
ナイキ6.0プロ・クォーターファイナル結果:
ヒート1:タナー・グダスカス(USA)16.37 def.。ヘイター・アルベス(BRA)11.76
ヒート2:ジェシー・メンデス(BRA)11.60 def.。コロヘ・アンディーノ(USA)8.33
ヒート3:ティアゴ・カマラオ(BRA)14.50 def.。ジュニア・ファリア(BRA)11.47
ヒート4:ミゲール・プポ(BRA)15.24 def.。ジャドソン・アンドレ(BRA)14.93
オークリー・プロ・ジュニア・ファイナル:
優勝:キアヌ・アシン(HAW)13.70
2位:ジャック・フリーストーン(AUS)13.43
3位:コロヘ・アンディーノ(USA)13.30
4位:ナット・ヤング(USA)11.53
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。