2011年10月26日-31日 サンタクルーズ、カリフォルニア/アメリカ
ミゲール・プポが、オニール・コールドウォーター・クラシック・カリフォルニアで優勝。辻裕次郎は25位。(11/1)
▲ASPプライム「オニールCWCカリフォルニア」のハイライト映像
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【サンタクルーズ、カリフォルニア/USA(2011年10月30日日曜日)】毎年オニールが開催する歴史あるサーフィンコンテスト、コールド・ウオーター・クラシック(CWC)。今年はスコットランド、ニュージーランドといった場所でも開催され、地球上で最も過酷なコンディションで行われるサーフ・コンテストとしてシリーズ・チャンピオンを決定する。
そんなCWC最終戦がカリフォルニアのサンタクルーズで終了。メイン会場のスティーマーレーンがコンディション不良のため、バックアップ・ロケーションであるワッデル・クリークへ移動して行われた大会最終日。ピーキーな1~3フィートのコンディションで行われたファイナルで、ミゲール・プポ(BRA)がティアゴ・ピレス(BRA)を破って優勝。同時にシリーズチャンピオンとなりボーナスUS$50,000も獲得した。
10月26日から31日のウエイティング期間で行われたASPプライム「オニール・コールド・ウオーター・クラッシック」。今回のイベントは、11月1日からウエイティング期間がスタートするワールドツアー第10戦がサンフランシスコで予定されているため、多くのトップ34選手が参加。また来年度のワールドツアーへクオリファイを狙う世界中のトップが集結し、ハイレベルなサーフィンが繰り広げられた。
今年のASPプライム「オニールCWCカリフォルニア」のウエイティング期間は、限られたウネリと好ましくないタイド・コンディションを強いられ、参戦したサーファー達はポイントブレイクのスティーマー・レーンと、ウェイデル・クリークのビーチブレイクという異なった2つの場所で高い演技力が要求された。
ミゲール・プポ(BRA)がエアリアル・ゲームで勝利を掴んだ。
プポは、ワッデル・クリークのレフトハンド・ランプで、2つのパーフェクとに近い9.33とイベント・ベスト・シングル・スコアの9.60をマーク。彼の得意とするエアリアル・ゲームで勝利を掴んだ。「信じられない感じですね。」と、プポが言った。「アウトでは快適でした。自分のベストを尽くしてサーフして優勝出来た感じです。僕はずっと、このようなビーチブレイクでサーフィンして来たんです。このワッデル・クリークへ移動が決まって、本当にラッキーでした。スティーマーレーンで行われていたら、全く違って結末になっていたかもしれませんね。」
ファイナルで圧倒的な強さを見せたプポ。飛ぶ鳥を落とす勢いのブラジリアンは、イベント最高点の19.14をスコアし完璧に近いヒートでファイナルデイをスタートした。プポは、ローカル大本命のナット・ヤング(サンタクルーズ、CA)とウイリアン・カルドゾ(BRA)を下してファイナルまで勝ち進んだ。「ハードなヒートになることは分かっていたので、ナット(ヤング)とのヒートはかなり緊張しましたね。」と、プポが言った。「彼は、世界のベスト・ジュニアの一人で、ここのローカルですからね。幸運にも、僕は数本の波をキャッチして、最終的にはその2本で9ポイントを手に入れることが出来ました。」
今年の中旬に行われたローテーション後に、ASPトップ34に加わったプポは、今回のASPプライム優勝で2012年のシーズンへのリクオリファイに向けた高ポイントをゲットした。「今回のポイントは、凄く助かりますね。今年の残りも少ないので、かなり重要な結果だと思います。」とプポが言った。「ポイントをゲットして、更に9万ドルも獲得して、最高にハッピーですよ。」
惜しくも優勝を逃し2位となったティアゴ・ピレス(BRA)
惜しくも優勝を逃し2位となったティアゴ・ピレス(BRA)は、申し分のないウェイブ・セレクションと、クラシックなレール・トゥ・レールのパワーサーフィンを見せ、セミファイナルでは、世界ランキング6位のジョディ・スミス(ZAF)を下したが、ファイナルでプポに敗れた。「ミゲール(プポ)に見せつけられたね。彼に敬意を表するよ。このようなコンディションで彼は世界のベストサーファーのひとりなんだと思う。今回の2位でワールドランキングもアップが臨めるので嬉しいよ。」
ジョディ・スミスもエアリアル・ゲームをディスプレイ。
ジョディ・スミスも、ワッデル・クリークのバックアップ会場で、エアリアル・ゲームをディスプレイ。クオーターファイナルでは同じエアリアル・マスターマインドのジョシュ・カー(AUS)を制圧。しかしピレスよのセミファイナルでは、リズムを掴めずに敗退。3位タイでフィニッシュした。
「好調な時に負けるのは辛い。自分のメインスポンサー主催のイベントでは特に良いところを見せたかった。」とスミスが言った。「極小のコンディションで、かなりハードだった。でもあれで何が出来るんだろうね。」
ASPワールド・タイトル・イベントのチョープーで肋骨損傷を負ったスミスは現在リハビリ中だが、今回のイベントは、今週、サン・フランシスコで開催されるASPワールド・タイトル・イベントへの完璧なウオームアップになった。
「怪我の回復に時間がかかっているんだ。」と、スミスが言った。「1週間は良い感じでも、次の週は最悪になったりと浮き沈みがあるんだ。ドクターに診てもらったら回復している様子なんだけど、そんな状態でサーフィンするたびに、1ヒートや2ヒート以上で傷が痛んで最悪だった。でも今回は全く痛まなかったので良かったよ。」
辻裕次郎が25位。大野修聖はファーストラウンドで敗退。
また今回のイベントには,日本から大野修聖と辻裕次郎が出場。ラウンドオブ96から登場した日本のサムライ、辻裕次郎。対戦相手はテイラー・ノックスとゲイブ・クリング、ブラジリアンのトーマス・ハームスといった強敵だった。辻裕次郎はヒート開始と同時に、スティーマーレーンのライトブレイクで、パワフルなバックハンドのリエントリーとカーヴィングのコンビネーションを披露して5.67をスコア。さらに2.33をスコアしてヒートをリード。そのあと残り時間5分で、3.67をマークしてスコアを伸ばし、強豪相手に2位で見事ラウンドアップを果たした。
そして、翌日に持ち越された辻裕次郎のラウンド2のヒートは、バックアップ会場のワッデル・クリークで行われた。ヒートは終始ティアゴ・ピレス(PRT)がリード。辻はレフトの波でフィンフリーのリエントリーと得意のレイバック、フローターからのカーヴィングターンや、テールスライドなど技のバリエーションを魅せ、ヒートスコア9.50で2位をキープ。しかし後半追い上げて来たビード・ダービッジが7ポイントを2本続けてスコア。辻は3位へ押し出され、そのままタイムアップ。プライムで25位でフィニッシュとなった。(辻裕次郎のラウンド2ヒートの映像はこちら)
大野修聖のヒートは、早朝のハイタイドで極端に波数は少ないインコンシスタントなスティーマーレーンで行われた。大野修聖は、ビード・ダービッジ、ブレイク・ソーントン、ジョディ・スミスと強者と対戦。ダービッジがスタートから4.83をスコア。スミスは2本の波を掴みヒートスコア6.66で二人のワールドツアー・サーファーが予想通りのサーフィンを見せる。
極端に波数の少ないコンディションの中、波を待ち続けた大野修聖はヒート中盤になって、セットの波を掴み、クリティカル・セクションにハードに当て込むバックハンドのオフザトップで6.50をスコアする。続けて2本目にテイクオフした大野修聖は、2.73をスコアしてトップに躍り出た。しかし、ジョディとダービッジのふたりは7ポイントをスコアして逆転。マーは3位となり残り時間は10分。その時点でマーに必要なスコアは4.47。しかし波が入ってこない。残り時間2分でインサイドで波を掴むマーだがスコアは2.93。そのままタイムアップとなりマー大野は3位敗退となった。
今回のイベント終了後、大野修聖のASPワールドランキングは66位をキープ。辻裕次郎は136位となった。
次回、大野修聖は、2011年11月25日からハワイのサンセット・ビーチで行われるASPプライム「バンズ・ワールドカップ」に出場予定。また辻裕次郎は、オーストラリアのカンガルーアイランドで開催されるASP6スター「ファンタスティック・ヌードル・カンガルーアイランド」に田嶋鉄兵、大澤伸幸らと共に出場予定。日本の旗を掲げて海外で頑張る彼らの活躍に期待し、エールを送り続けよう。がんばろう!日本。
オニール・コールドウォーター・クラシック最終結果
優勝:ミゲール・プポ(BRA)18.93
2位:ティアゴ・ピレス(PRT)11.20
オニール・コールドウォーター・クラシック・セミファイナル結果:
SF 1:ミゲール・プポ(BRA)15.33 def.。ウイリアン・カルドゾ(BRA)8.80
SF 2:ティアゴ・ピレス(PRT)12.33 def.。ジョディ・スミス(ZAF)10.43
オニール・コールドウォーター・クラシック・クオーターファイナル結果:
QF 1:ウイリアン・カルドゾ(BRA)14.00 def.。ダスティー・ペイン(HAW)11.00
QF 2:ミゲール・プポ(BRA)19.14 def.。ナット・ヤング13.16(USA)
QF 3:ティアゴ・ピレス(PRT)9.56 def.。ニック・マスクロフト(AUS)7.93
QF 4:ジョディ・スミス(ZAF)14.67 def.。ジョシュ・カー(AUS)12.33
※詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。