2010年3月15-21日 マーガレットリヴァー、西オーストラリア
ジョシュ・カーがタジを抑え6スタープライムで優勝(3/21)
優勝したタジ・バロウ(AUS)中央とタジ・バロウ(AUS)左:photo ASP/Woolacott
【ウェスタンオーストラリア、サーファーズポイント・マーガレット・リヴァー(2010年3月21日日曜日)】世界屈指のビッグウエイブスポットとして知られるマーガレットリヴァーで3月15日からウイメンズの6スターイベントともに開催されていたASPーWQS6スタープライム「ドラッグ・アウェア・プロ・プレゼンテッドバイ・ラスティ」が終了。ファイナルでジョシュ・カーが、タジ・バロウに逆転勝利を収めた。
推定7000名というマーガレット・リヴァー史上最大のギャラリーの前で、ホームタウン・ヒーローであるタジ・バロウを破った、エアリアル・ウィザードのカーは、35分のファイナルで常にバロウを追いかける形となったが、残り時間7分でパーフェクト10をスコア。
その後、さらに7ポイント・ライドを決めて大逆転で勝利を手に入れた。非常に冷静なカーは、ファイナルでコンビネーション・シチュエーションに追い込まれていたにもかかわらず、慌てる事なく平常心をキープし勝利を掴んだのだ。
バロウは、ファイナルをエクセレントな8.5でスタート。直後にエクセレントな8ポイント・ライドのバックアップで、カーをコンビネーションに追い込んだ。ファイナルの5分間で、3つの難易度の高いエアリアル・マニューバーを決め、パーフェクト10ポイント・ライドを記録。それでファイナルの風向きを見事に変えて、7.03をマークして勝利をつかんだ。
「完全に終わったと思ったよ。タジに『君の勝ちだ。4連勝なんて本当に最高だね』って海の中で言ったぐらいさ」とファイナルの後に有頂天のカーが言った。「この波に乗ったとき行くって言ったんだ。これはギャラリーのためのショーだからビッグ・エアに挑もうと思った。それが成功して、もう一つのセクションが見えて、もう一度エアを決めて成功。
いきなり満点がコールされて、自分にチャンスが回って来たんだ。それから、もうひとつ小さめの波を掴んだんだ。逆転には、その波でもビッグスアコアが必要だと思っていた。だからエアに挑戦して、それが成功したんだ。
あっという間の出来事だったから、まだ驚いているよ。これは明らかに僕のキャリア最高の優勝だからね。今でも信じられないよ」と言った。
ワールドツアーでの2勝を含む4連勝を目前に惜しくも2位となったタジ・バロウ。そんな彼は敗退に対した冷静だった。「ジョシュ・カーのような選手と対戦する時は、ビッグスコアが簡単にスコアされる事は理解していたけど、あれは驚異的だったね。
彼は残り5分の時に、僕にお祝いを言って、それからあの波を捕まえてんだ。でも彼は優勝に値するよ。あのエアリアルは物凄かったからね。今日の彼を止める事は出来なかったな。自分のサーフィンは良い感じだよ。サーフボードも調子いいよ。現在は勢いに乗っている感じだね。次のイベントが楽しみだよ。今日はカーに脱帽さ」
カーは来週、WQSに参加するためにタスマニアに向かい、再びASPワールド・ツアーにクオリファイを目指す。惜しくも4連勝を逃したバロウだが、その驚異的なサーフィンは衰える事はなく、今シーズンのワールドタイトルの最有力候補のままである。
バロウは、セミファイナルで現在のASPランキング5位のビード・ダービッジをワンサイドゲームで破り、ファイナルに勝ち進んだ。カーは、セカンド・セミファイナルでコーリー・ロペス(USA)を打ち負かした。写真撮影のために西オーストラリアにいたロペスは、土壇場になってイベント参加を選んだ。もし、彼がワールド・ツアーへのリクオリファイを望むのであれば、最高のスタートを手に入れたことになる。
ウイメンズの6スターではチェルシー・ヘッジスとサリー・フィッツギボンズのオージー二人がファイナルで対決。ヘッジスのリードで迎えた終盤。フィッツギボンズが起死回生の波を掴み7.40をスコアして逆転。しかし、同時にヘッジスもラストウェイブにテイクオフしており、その波でスコアを伸ばし逃げ切り、勝利をつかんだ。
大野修聖が37位。萩原水紀が19位。
大野修聖が1位通過したラウンドオブ96
今回、日本からは大野修聖が出場。ラウンドオブ128を2位でラウンドアップしたマー大野は、6フィートのコンディションで行われたラウンドオブ96において、ケコア・バカルソ、レオナルド・ニーブスを抑え1位通過。ラウンドオブ48では、ラオニ・モンテイロ、ヤディン・ニコル、ネイザン・ヨーマンズと対戦。一番アウトでセットの波を待ち続けたが、思うように波を掴むことが出来ず、前日のヒートが嘘のように彼らしいサーフィンが全く見られず、惜しくもラウンドオブ48を4位で敗退。37位でフィニッシュとなった。
また、ウイメンズでは橋本小百合と萩原水紀が出場。萩原はソフィア・ムラノビッチやローラ・エネバーと対戦したラウンドオブ48でヒートを終始リード。かなりタフなコンディションの巨大なセットをメイクし、5.00と 4.50でトップをキープしたが、最終的にローラ・エネバーがハイスコアでトップへ。萩原はローラに次いで2位でラウンドアップした。しかし、ラウンドオブ24では惜しくも4位で敗退、19位となった。
次回のASPーWQSイベントは、オーストラリアのタスマニアで開催される6スターイベント「オニール・コールド・ウォーター・クラシック・タスマニア」が3/23からスタート。田嶋鉄兵、辻裕次郎、大野修聖が出場予定だ。彼等の活躍に期待して、彼等にエールを送ろう。頑張れ! 日本。
http://www.oneill.com/cwc/tasmania/
ドラッグ・アウェア・プロ・結果:
優勝:ジョシュ・カー(Aus)17:03
2位:タジ・バロウ(Aus)16:50
セミ・ファイナル
1-タジ・バロウ(Aus)15:23 ビード・ダービッジ(Aus)10:47
2-ジョシュ・カー(Aus)14:50 コリー・ロペス(USA)10:33
Q-ファイナル
1-タジ・バロウ(Aus)15:67 ヤディン・ニコル(Aus)12:33
2-ビード・ダービッジ(Aus) CJホブグッド(USA)
3-ジョシュ・カー(Aus) エイドリアン・バカン(Aus)
4-コリー・ロペス(USA) サニー・ガルシア(HAW)
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