無名のキッズサーファーがイベント最高点をスコアする(1/30)

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ASP WQS5スターイベント/VOLCOM パイプラインプロ

2010年1月23日- 2月5日 パイプライン、ノースショア、ハワイ

無名のヤングキッズがイベント最高点をマークする(1/30)

490.jpgAbove: Anthony Walsh (Australia). Photo: Bernie/ASPHawaii


日本の脇田貴之と田中譲がラウンドアップ。

【パイプライン、ノースショア、オアフ 現地2010年1月29日】ASP-WQS5スターイベント「VOLCOMパイプライン・プロ」はコンテスト2日目。昨日に比べサイズダウンはしたものの、試合はクリーンでスムースな8フィートバレルのコンディションでスタート。しかし、午後には若干風が入り、更にサイズダウンが進んだ。

そんな今日のコンテストの中で、注目を浴びたのは無名のキッズだった。この記録的なビッグウェイブ・ウインターのなか、世界で最も崇拝されたサーフィン・スポットであるバンザイ・パイプラインにおいて、ノースカロライナのヤングキッズがショーを一人占めするとは誰も思っていなかった。

20才のブレット・バーリーは、2つの素晴らしいライドで「バックドア」として知られているライト・ピークで、これまでのイベント最高点19.67を記録した。さらに驚くことに彼は、サーフィンをはじめてからバックドアで3本の波に乗ったことしかなく、そのうちの2本で19.67を記録したと言うことだ。しかも数千人のギャラリーが見守る25分のヒートのプレッシャーの中で。

バーリーは全く時間を無駄にすることなく、最初の波にパドルするとパーフェクトな10ポイントをいきなりスコアした。「彼は午前中に誰も手に入れることのなかったベストの波を掴んだんだ」と今回のイベントにコメンテイターとしても参加している、元祖パイプラインマスターのジェリー・ロペスが言った。

「彼はバックハンドだったので本当に難しかったはずだ。それは十分に掘れた波だった。彼は、低いラインを持った。彼が抜けてくるとは思ってもみなかったよ。リプレイで彼の顔のクローズアップを見たけど、ビーチにいた我々同様に、彼も驚いているようだった。

そして、ジャッジは、彼にパーフェクト10を与えた。彼はアウトに戻ると、最初の波と同じように難しいバックハンドで、深いチューブをメイクしたんだ。信じられなかったね。ケープ・ハトラスがイーストコースト全体でベストな場所だと思うけど、その波が彼に何かを教えたにちがいない」

興奮状態のビーチに彼が戻ってきたとき、意外にもバーリーは微笑んで全く冷静でいた。「本当に少しの期待もなかった」とバーリーが言った。「数名の選手とともに、ここでパドルアウトし、サーフィン出来ることで満足だった。こんな機会は決してないからね。僕は波を捕まえたかっただけ」

「実際には、それほど多くの波には乗れなかったけど、ブレイクが自分のホームに似てる凄く切り立った早い波だったんだ。それが自分を助けてくれた。こんな波でサーフィンできるとは思っていたけど、決してパーフェクト10を手に入れることを想像しなかったし、もう1本9ポイントなんて思っても見なかった」

オーストラリアのアンソニー・ウォルシュは、ハワイアンを除いてバーリーに次いで高得点をマークした選手だった。そして、このイベントで良いペースをキープして、今週末にビッグウェイブが再びやって来ることを楽しみにしている。予報では、ファイナルが日曜日に開催される傾向が出ており、サイズとシェイプの点で昨日と同様の20フィート以上のフェイス・コンディションの予想だ。

「それは本当にトリッキーである」とウォルシュが言った。「流れがひどくでなっている。スタートは最悪だった。2本のバックドアはメイク出来なくて、最後にパイプで2本メイクできた。うまく行くという理論を持ってパドルアウトしたんだ。あまりレフトはなかった。だからライトを攻めたんだ」

昨日のコンディションでチャージを見せた13才のランドン・マクナマラは、今日惜しくも敗退したが、もう一つのパーフェクトスコアをマークしたブルース・アイアンズ、マーク・ヒーリー、トム・ホイッティカー(オーストラリア)といった世界のベスト・パイプ・ライダーのトリオとの戦いぶりは、素晴しいものだった。昨日の極めてシリアスなパイプラインでのランドンのデビュー・ヒートで見せた、勇敢で成熟した情熱的な非常に可能性のあるパフォーマンスは、パイプラインの将来を証明した。

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本日の日本勢。田中譲と小川直久が同じラウンドオブ96の最終ヒート16に登場。田中譲がバックドアで7.00をマークして、2位でラウンドアップ。R64の脇田貴之も2位でR32進出を決めた。また昨日チャージした松岡慧斗は惜しくもここで敗退した。

田中譲はラウンドオブ64のヒート15のでデーン・グダスカス、オラ・エレオグラム、リーフ・マッキントッシュと対戦。脇田貴之は、ラウンドオブ32のヒート2でソロモン・オルティス、マーカス・ヒックマン、アンソニー・ウォルシュと対戦予定。二人の日本人サーファーの活躍に期待し、彼等にエールを送って欲しい。頑張れニッポン。

明日は、サイズとクオリティともに一時的にダウンし、午後に上がってくる傾向。コンテストは現地日曜日のソリッドなコンディションで再開されることを見込んでいるようだ。

RESULTS:
Round of 64: (heats 1 through 14 completed. Heats 15 & 16 will be on the next day of competition.)
1st & 2nd advance; 3rd=33rd; 4th=49th
Surfers from Hawaii unless noted otherwise.
H1: Marcelo Trekinho (BRZ); Takayuki Wakita (JPN); Jonah Morgan; Roy Powers
H2: Ian Walsh; Solomon Ortiz; Hank Gaskell; Cory Lopez (USA)
H3: Marcus Hickman; Jamie O'Brien; Flynn Novak; Gavin Gillette
H4: Anthony Walsh (AUS); Marc Lacomare (FRA); Albee Layer; Dylan Melamed
H5: Rob Machado (USA); Sunny Garcia; Devon Tresher (USA); Jose Maria Cabrera (CNY)
H6: John John Florence; Kevin Sullivan; Casey Brown; Kawai Lindo
H7: Clay Marzo; Nils Schweizer (USA); Pancho Sullivan; Kai Barger
H8: Bruce Irons; Mark Healey; Tom Whitaker (Aus); Landon McNamara
H9: David Wassel; Fred Patacchia; Evan Valiere; Keito Matsuoka (JPN)
H10: Danny Fuller; Mark Mathews (AUS); Sean Moody; Jesse Merle-Jones
H11: Chris Ward(USA); Myles Padaca; Andrew Bennett(USA); Charles Martin(GLP)


Remainder of Round of 96:
Listed in order of 1st through 4th; 1st & 2nd advance; 3rd=65th; 4th=81st
H11: Myles Padaca; Makuakai Rothman; Kalani Chapman; Daniel Jones
H12: David Giddings (USA); Andrew Bennett (USA); Alex Smith; Carlos Munoz (CRI)
H13: Nathan Fletcher (USA); Matt Pagan (USA); Love Hodel; Derek Ho
H14: Kamalei Alexander; Sion Milosky; Gabriel Villaran (PER); Killian Garland (USA)
H15: Reef McIntosh; Travis Beckmann (USA); Dege O'Connell; Cheyne Willis
H16: Brett Barley (USA); Joe Tanaka (JPN); Kaupena Miranda; Naohisa Ogawa (JPN)

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詳細はASPジャパンサイトでもご覧になれます。

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▲パイプラインの波予報