2011年9月18日ー24日 ロウワー・トラッスルズ、カリフォルニア、USA
ハーレー・プロの大会3日目。ワールド・タイトル・レースが、ついにヒートアップ(9/21)
Joel Parkinson (AUS), Credit: ASP / SCHOLTZ
【ロウワー・トラッスルズ、カリフォルニア/USA(2011年9月20日火曜日)】ASPワールドツアー第7戦「ハーレー・プロ・アット・トラッスルズ」は大会3日目。ワールド・ベスト・サーファーは上向くコンディションのなかで一流のパフォーマンスを披露。ASPトップ34の上位選手による今年の激しいASP世界タイトル・レースがヒートアップした。
ジョエル・パーキンソン(AUS)の大逆転
現在ASPワールド・タイトル・レースNo.3のジョエル・パーキンソン(AUS)は、ラウンド3で2本のセットを切り刻み、トータル17.00をスコアしてハンティントンビーチのブレット・シンプソン(USA)を下した。「僕は2本の波だけを待っていて、我々はそれぞれ2、3本のセットの波を手に入れることができた」と、パーキンソンが言った。
「僕はスコアを手に入れたあと、ブレット(シンプソン)の最初の2本を見た。ただ心配して見ていることは出来なかったよ。彼は素晴しいサーファーで、タヒチでは彼に敗れた。だから1つ取り返すことが出来て良かったよ。彼とは、このところの3試合でずっと戦っている。ちょっとしたライバル関係みたいになっているよ。」
ラウンド4ではジュリアン・ウィルソン(AUS)と対戦したパーキンソン。後半に入りパーフェクトスコアに近いハイポイントが必要な状況に追い込まれていた。しかし、勢いに乗るパーキンソンは、ロング・ライトハンダーをゲット。なんと9.13をスコアして今日のベスト・ヒートトータルとなる18.06をマークしてクオーターファイナルへ勝ち上がった。
「あのジュリアンの波は異常だったね」と、パーキンソンが言った。「あれは何て言ったらいいのか分からないよ。僕のその波はロング・ウェイブだった。最後は足が熱くなっていたほどさ。僕とジュリアンはアツくなっていた。インターフェアかどうかなんて気にしなかった。どっちにしろ負けるんだからって思って波に乗ったんだ。ミックもその前に良い波を手に入れて、それは素晴らしいヒートだったよ。」
オーウェン・ライト(AUS)も大逆転
ASPワールド・タイトル・シリーズNo.2のオーウェン・ライト(AUS)は、17.84対17.13というハイスコアリング・ヒートで、ヤング・ハワイアンのジョン・フローレンス(HAW)に対し、素晴らしい大逆転勝利を収めた。残り時間僅かで9ポイントが必要だったライトは、得意の凄まじいバックハンドを爆発させ、イベント最高点となる9.77をスコアして、ラウンドアップを果たした。
「ジョン・ジョンは将来が有望な選手だね。彼には脱帽だ」と、ライトが言った。「彼は、本当に良い波を掴んで、素晴しいサーフィンをしていたよ。僕はワイプアウトもしたけど、あの波を掴んで、やっと逆転することが出来たんだ。それが確かに9だということが分かっていて、全てのセクションをスイートスポットでヒットできたと感じたよ。今日のバックサイド・サーフィンはハードだったね。」ライトは、ダイレクトにクオーターファイナルへ勝ち上がった。
ケリー・スレーター(USA)
10タイムASPワールド・チャンピオンで、ハーレー・プロにおける4度の優勝経験があるディフェンディング・チャンピオンのケリー・スレーター(USA)は、ロウワーズのレフトとライトと見事に調和し、カーヴィングとエアの豊富なバリエーションを見せ、ラウンド3でベテランのトム・ホイッティカー(AUS)を下し、ラウンド4も圧勝した。
「いい感じだね。昨日の夕方、初めて乗ったボードが調子良いんだ」と、スレーターが言った。「スタートと同時にヒートが動いた。僕は彼がスマートで、どんなゲームをするのか分かっていたから、最初のやりとりで優先権を取りたかったんだ。トミーは最高の波に身を置くはずだから、僕は出来るだけ良いスタートを切りたかった。」
現在ランキングトップのスレーターは、ASPワールド・タイトル・ランキングで「N/S(ノーショー)」と13位タイを持っている。11度目のタイトル獲得を実現するために、そのラウンド3のハードルをクリアすることの重要性について説明した。「このラウンドを勝ち上がるのは、本当に重要だ 」と、スレーターが言った。「次のラウンド(ラウンド4)へのドアを開けることができ、最後のヒートは切り抜けるために本当に重要なヒートだった。クオーターをメイクするには2度のチャンスがあるが、そのラウンド3が重要なんだ。」
エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)
飛ぶ鳥を落とす勢いのジャドソン・アンドレ(BRA)を下し、ASPワールド・タイトルへの望みを繋いだエイドリアーノ・デ・スザ(BRA)。「ジャドソン(アンドレ)が破れて悲しいよ。昨日、彼はラウンド2を生き残ったんだ」と、デ・スザが言った。「彼はこの場所におけるベストサーファーの一人だけど、僕はシードを上げるために結果が必要だった。ジャドソンの事を考えると悲しいけど、勝ち上がれて嬉しいよ。」
ブラジルから南カリフォルニアに移ったデ・スザは、ロウワー・トラッスルズのラインナップでリラックス出来ているようで、タジ・バロウ(AUS)ジェレミー・フローレス(FRA)とのラウンド4でも素晴しいサーフィンでクオーターファイナルへ勝ち上がった。「僕は他のトップ32の選手たちよりもトラッスルズでサーフしているよ」と、デ・スザが言った。
「僕はサーフィンと英語の力を高めるため、家族と友人とともにアメリカに引っ越してきたんだ。そういうわけで、僕はここの波でかなりサーフィンしている。このヒートを勝ち上がれて嬉しいよ。タジとジェレミー、特にジェレミーが僕にとって本当に重要だった。彼とは2、3年前によく戦ったんだ。彼にプッシュされたよ。タジもどんなコンディションでも素晴しいサーフィンを見せるサーファーさ。」
タジ・バロウ(AUS)
そんなタジ・バロウ(AUS)はクリーンなコンディションのロウワー・トラッスルズにおいて、彼の十八番のスラッシュとスナップを爆発させ、カイ・オットン(AUS)をラウンド3で下した。このトラッソルズでは2度、2位になったことのあるバロウ。ラウンド5を強いられたが、虎視眈々とロウワーズでの勝利を狙っている。
「僕はここで2度、2位になったことがある。最後までリップし続けるだけさ」と、バロウが言った。
「ケリー(スレーター)は、かなり上手くやっているようだね。彼は勝利の方程式を持っているんだよ。イベントを通してベスト・サーファーである必要はない。ただそれぞれのヒートで勝つだけさ。勝つ方法を知っている彼を研究したんだ。僕はそんな彼のやることをやってみようと思う。」
イベント主催者は、明朝、午前7時にファーストコールし、午前8時のスタートを目指す。明日がファイナルデイとなる可能性が高い。
ハーレー・プロ:ラウンド5
ヒート1:タジ・バロウ(AUS)対ヘイター・アルベス(BRA)
ヒート2:ジョシュ・カー(AUS)対ジェレミー・フローレス(FRA)
ヒート3:ダミアン・ホブグッド(USA)対ミック・ファニング(AUS)
ヒート4:ジュリアン・ウィルソン(AUS)対エイドリアン・バカン(AUS)
ハーレー・プロ:ラウンド4
ヒート1:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)16.33、タジ・バロウ(AUS) 15.93、ジェレミー・フローレス(FRA)12.23
ヒート2:ケリー・スレーター(USA)15.90、ジョシュ・カー(AUS)12.60、ヘイター・アルベス(BRA)11.77
ヒート3:オーウェン・ライト(AUS)16.73、ダミアン・ホブグッド(USA)15.20、エイドリアン・バカン(AUS)12.46
ヒート4:ジョエル・パーキンソン(AUS)18.06、ジュリアン・ウィルソン(AUS)17.77、ミック・ファニング(AUS)15.50
ハーレー・プロ:ラウンド3
ヒート1:タジ・バロウ(AUS)15.50 def.カイ・オットン(AUS)12.97
ヒート2:エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)15.50 def.ジャドソン・アンドレ(BRA)13.10
ヒート3:ジェレミー・フローレス(FRA)10.27 def.フレデリック・パターチア(HAW)9.57
ヒート4:ヘイター・アルベス(BRA)11.63 def.ミシェル・ボウレズ(PYF)11.43
ヒート5:ジョシュ・カー(AUS)12.33 def.ガブリエル・メディーナ(BRA)11.83
ヒート6:ケリー・スレーター(USA)17.64 def.トム・ウィッタカー(AUS)12.93
ヒート7:オーウェン・ライト(AUS)17.84 def.ジョン・フローレンス(HAW)17.13
ヒート8:ダミアン・ホブグッド(USA)14.13 def.キーレン・ペロー(AUS)8.17
ヒート9:エイドリアン・バカン(AUS)15.80 def.クリス・デーヴィッドソン(AUS)10.40
ヒート10:ジョエル・パーキンソン(AUS)17.00 def.ブレット・シンプソン(USA)16.80
ヒート11:ジュリアン・ウィルソン(AUS)14.23 def.マット・ウィルキンソン(AUS)9.00
ヒート12:ミック・ファニング(AUS)14.93 def.テイラー・ノックス(USA)13.17
ASPワールド・タイトル・トップ10(クイックシルバー・プロ・ニューヨーク後):
1. ケリー・スレーター(USA)34950pt
2. オーウェン・ライト(AUS)31,900pt
3. ジョエル・パーキンソン(AUS)30,200pt
4. ジョディ・スミス(ZAF)27,000pt
5. エイドリアーノ・デ・スザ(BRA)26,750pt
6. ジョシュ・カー(AUS)25,600pt
7. タジ・バロウ(AUS)25,250pt
8. ミック・ファニング(AUS)23,000pt
9. ミシェル・ボウレズ(PYF)20,500pt
10. ジェレミー・フローレス(FRA)19,700pt