クイックシルバーISA世界ジュニア選手権大会2011

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ISA世界ジュニア選手権大会はペルーが金メダル。日本は13位(5/29)

peru-super.jpgTeam Peru © Photo:ISA/Marotta

【プンタ・エルモサ、ペルー、現地時間2011年5月28日】5月21日からペルーのプンタ・エルモサで開催されていた国際サーフィン連盟(ISA)主催のクイックシルバーISAワールドジュニア・サーフィン・チャンピオンシップ、世界ジュニア選手権大会が終了。昨日まで国別ランキングが5位だっ地元たペルーが昨年の世界戦に続き、大逆転で優勝をした。

これまでオーストラリアが5年連続で優勝してきたが,これでワールド・スタンダードを上回るサーフィンを見せたペルーがISAイベント2連続優勝。2010年10月に今回と同じ場所で開催された「ISAワールド・サーフィン・ゲームズ」で総合優勝を決めたばかりのペルーは、その僅か7ヵ月後に、自分たちの海で再び強さを見せつけた。癖のあるホームタウン・ウェイブにおける彼らの深い知識によって繰り出されたハイ・クオリティ・サーフィンが、彼らの勝利の基盤であった。ペルーは最終日に5名の選手が勝ち残り,そのうち4名が3つのディビジョンのファイナルに勝ち上がった。

ファイナル・チーム順位表:
1位:ペルー
2位:サウス・アフリカ
3位:オーストラリア
4位:ハワイ

フランスのカネル・ブラーがガールズ・ディビジョンで優勝。

イベント7日目の最終日は、カバレロの強烈な8~10フィートのコンディションで行われ,ファイナルは,ガールズ,アンダー16、アンダー18の順に行われた。フランスのカネル・ブラーは、18歳以下のガールズ・ディビジョンで優勝。サウス・アフリカとオーストラリアのサーファーたちとの素晴しいファイナルに於いて、カネル・ブラーのサーフィン・レベルは、光り輝いていた。彼女のパワフルなバックサイドは強烈で、カバレロの波に完全にシンクロしていた。

「いまの気持ちを上手く表す言葉が見つからないです。ジュニアは今年が最後の年だったので、優勝を狙ってました。夢が実現出来て嬉しいです。信じられない」サウス・アフリカとオーストラリアの選手がカネルに破れた事は、オーストラリア、サウス・アフリカ、ペルーの間のチーム優勝争いの分岐点となった。

ブラジリアンのフィリップ・トリードがアンダー16ボーイズで優勝

アンダー16で優勝したフリーペ・トリード(BRA)は、ファイナル終了間際まで3位だった。サウス・アフリカのディラン・ライトフットがファイナルを終始リードし、ホアキン・デル・キャスティーリョ(PER)が2位というシチュエーション。しかし最後に乗った波で6.08をスコアしたトリードが大逆転優勝となった。ファイナルまで2名が勝ち上がった、チーム優勝を狙っていたペルーにとって、3位4位という結果は最悪のシナリオだった。しかし、戦いは終わっていなかった。


「僕はこれを夢見ていたんです。優勝出来たなんて信じられない! ブラジル・チームのみんなと、サーフィンを僕に教えてくれた父さん、サポートしてくれた全てのヒトに感謝したいです。タフなファイナルでした。優勝出来て本当に嬉しいです。」

ペルーのクリストバル・デ・コル(PER)がアンダー18で優勝

アンダー18は、ファイナルだけでなく,最初から最後までクリストバル・デ・コルによって支配された。彼のバックサイドは、カバレロのビッグ・ウェイブと調和し、本当のパワー・サーフィンを見せたデ・コルは、素晴らしいムーブと最高のタイミングでチャンピオンシップに勝った。この彼の勝利は、ペルー・チームに金メダルをもたらす事となった。

「金メダルはペルーだ。優勝カップは何処へもやらない」とデ・コルは言った。「多くの人々が、これが僕のトーナメントでと僕に言いました。自分もそれを感じていました。僕ははそれを夢に見てきたんです。それが今やっと現実になりました。僕は今までずっとサーフィンをしてきました。それは僕の楽しみの源です。そして、これが全ての始まりだと思っています。僕の国にとって、この金メダルは歴史的なことです。そして、私たちが最終日に見せたチームワークを本当に嬉しく思います」

日本の仲村拓久未がアンダー16で16位。日本は総合ランキング13位。


日本最後の砦となった仲村拓久未。タクミはアメリカのテイラー・クラーク、タヒチのアリホ・テファアファナ、ペルーのジュニーニョ・ウルシアとラウンド4ヒート2で対戦。前半から2.50、4.50をスコアしヒートをリードする。しかし後半に入りアリホ・テファアファナ(TAH)が7.67、ジュニーニョ・ウルシアが7.60といったハイスコアを出され万事休す。4位で敗者復活戦へ進む事となった。

敗者復活戦では4.27、4.37をスコアするも逆転には一歩届かず、4位敗退で総合16位でのフィニッシュとなった。それでも日本人最高位となったタクミは、ASPのWJCでも日本代表を務める選手。今回のペルーの前には奄美大島で開催されたASPジャパンの16歳以下のカデットクラスで初優勝。ペルー入りしてからもハイポイントをマークし絶好調だったが惜しくも敗退となった。しかし,この世界での大きな経験は、タクミだけに限らず、彼らを一回りも二回りも成長させたに違いない。明日の日本のサーフィン界を担うサーファーとして成長していって欲しい。

前回は昨年の10月にニュージーランドのピハビーチにて行われたISA世界ジュニア選手権。その時は、アンダー16で新井洋人が、日本人として初めてISA世界ジュニア選手権のファイナルに進出し4位入賞を果たし、国別ランキングで10位に入ったが,今回は13位と順位を落とした。国対抗となるISAにおいて、各国がジュニア選手のサポートに力を入れている状況で,日本でも少しずつサポート体制が動き始めている。世界を目指して,がんばろう日本。


ガールズ:
優勝:カネル・ブラード(FRA)
2位:ビアンカ・ブュイティンダッグ(RSA)
3位:ニッキ・ヴァン・ダイク(AUS)
4位:コーディー・クライン(AUS)

アンダー16:
優勝:フリーペ・トリード(BRA)
2位:ディラン・ライトフット(RSA)
3位:ホアキン・デル・キャスティーリョ(PER)
4位:ジュニーニョ・ウルシア(PER)

アンダー18:
優勝:クリストバル・デ・コル(PER)
2位:バスコ・リベイロ(POR)
3位:デイヴィ・ブランド(RSA)
4位:ミゲール・トゥデラ(PER)


※日本サーフィン連盟のブログ
※大会オフィシャルサイト

ペルーは今はクイックシルバーISAワールドジュニアチャンピオン国のリストに加えられた

2003年/ダーバン□金メダル:ブラジル・チーム
2004年/パペノオ□金メダル:オーストラリア・チーム
2005年/ハンティントンビーチ□金メダル:ハワイアン・チーム
2006年/マレシアス□金メダル:オーストラリア・チーム
2007年/コスタ・デ・カパリカ□金メダル:オーストラリア・チーム
2008年/セニョス□金メダル:オーストラリア・チーム
2009年/サリナス□金メダル:オーストラリア・チーム
2010年/オークランド□金メダル:オーストラリア・チーム
2011年/プンタ・エルモサ□金メダル:ペルー・チーム

ファイナル・チーム順位表
1. ペルー(5123)
2. サウス・アフリカ(4860)
3. オーストラリア(4651)
4. ハワイ(4546)
5. USA(4164)
6. フランス(4113)
7. ブラジル(4060)
8. ポルトガル(3505)
9. タヒチ(3393)
10. ニュー・ジーランド(2810)
11. イギリス(2640)
12. コスタリカ(2505)
13. ジャパン(2357)
14. アルゼンチン(2198)
15. バルバドス(2128)
16. エクアドル(2034)
17. メキシコ(1910)
18. ベネズエラ(1736)
19. チリ(1652)
20. ドイツ(1649)
21. アイルランド(1488)
22. プエルトリコ(1390)
23. ウルグアイ(1156)
24. ジャマイカ(1064)
25. イタリア(960)
26. グアテマラ(652)
27. モロッコ(340)


日本代表選手結果

<U16クラス>
大原 洋人 選手(JPSA公認プロ)※体調不良のため欠場
稲葉 玲王 選手(JPSA公認プロ)61位
佐藤 魁 選手(湘南茅ヶ崎)73位
仲村 拓久未 選手(三重)16位

<U18クラス>
大森 海夏人 選手(茨城南)41位
松野 陽斗 選手(湘南茅ヶ崎)57位
渡邊 藍 選手(千葉南)41位
山中 海輝 選手(奈良)41位

<U18ガールズ>
水野 亜彩子 選手(JPSA公認プロ)43位
野呂 玲花 選手(徳島)43位
村松 爽香 選手(静岡2区)61位
高橋 みなと 選手(宮城仙台)49位